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もうっ😭語彙力がありすぎてッ(´;ω;`)天才すぎて、泣、ありがとうございます(´;ω;`)
「お兄さん遊んで!」私は、近所のお兄さんが大好きだった。「いいよ!いつもの鬼ごっこする?」「うん!」
沢山遊んだ後、お兄さんと手を繋ぎ、一緒に帰る
「お兄さん、大人になったらお嫁さんになって?」
「じゃあシグマ君はお婿さんだね!」
嗚呼、幸せだ、そう思ったのも束の間。お兄さんは知らない人と何処かへ行ってしまった。動画を見せられて、私は何故か遣る瀬無い気持ちになり、和蘭ゲンゲを踏み潰した。
お兄さんと一緒に、今日も公園に来た。
だが、今日のお兄さんは何かに酷く怯えているようで、何だか怖かった。けれど、お兄さんが持ってきてくれたクッキーを食べるとそんな事、どうでも良くなった
「今日はかくれんぼしよっか、」
お兄さんのその言葉の通り、私は後ろを向いた。
「ねぇ、シグマ君。絶対、探しちゃ駄目だよ、?
君は何にも知らないで、触れないでいいから、」
振り返ると、お兄さんは居なくなっていた。
ただ、ふんわりとお兄さんのミルクの様な甘い香りが香気を放っていた
二度目の独りだけの帰路。あんなに美味しくって甘ったるかった大好物のお兄さんのクッキーが、何故か吐き出して仕舞う程、ほろ苦く、食べる旅にお兄さんの苦しそうな顔が脳裏を過る。 私は、幼いながらも、クッキーを無理矢理口に詰め込んだ
つまらない授業中ふと、忘れかけていた幼少期の思い出を掘り返す 。私の初恋で中学二年生だった近所のお兄さん 彼は良く私と遊んでくれたが 其れも永くは続かず、お兄さんは幼い私を残して音信不通、、、失踪してしまった そして、大好きだったお兄さんに捨てられてしまった気がして、私はお兄さんが嫌いになった 何故お兄さんは私を置いて行ったのだろうか、 怠いHRを終え、母さんに彼の行方を聞いてみた ただの好奇心だ
だって、私は彼を嫌っていなきゃいけないのだから
数日後 母さんから「もう、高校生になったから」と話があると呼び出された 「シグマ、昔。貴方と良く遊んでくれてたニコライ君、憶えてる?」 「ああ、お兄さんに何かあったのか?」 「シグマが泣きながらニコライ君が居ないって、言ってくれた日から、数日後に、ニコライ君は、、、、、、見付かったのよ、」 私は嬉しかったもう一度お兄さんに会えると思ったから「ニコライ君ね自殺したの。」
その安堵も憎悪も束の間。 開かれたままの口は水分を失い渇き切った あんなにも優しくて、明るかった彼が、? 自殺? 「は、、、?そんな冗談、流石に酷いよ、母さん、」 「、、、、、、、」 母さんは俯いた。そしてその後言葉を紡ぐことは無かった。 私は、母さんをリビングに残し、自室へと帰った 自責の念に駆られ、お兄さんと良く遊んだトランプを握り締めてベッドへと泣き崩れる 本当に嫌っているなら、驚愕はするだろうが、此処までは成らないだろう 、、、、、、、、、、矢張り、私はまだ彼に片想いしていたのか。 頭がぼーっとして、働かない。 大好きだった生物学の受講も頭に入らない 何もやる気が起きず、最近は注意されてばっかりだ 上の空になっていた移動中、ある事が瞼に浮かぶ 『死んだら、彼に逢えるんじゃないか?』 常人なら子供の頃に恋した相手、況してや男にこんな感情を向ける事は無いのだろうか しかし、彼の居ない世界等考えられなかった もう一度会って、逆恨みしていた事を謝りたい そして、一緒に居たい。例え、命に代えても 。少し肌寒い季節特に立ち入りされていなかった学校の屋上の柵に脚を掛ける 地上を見渡していると何時もお兄さんと遊んでいた公園が目に入る もういいか、 私は屋上から飛び降りた 「まだだよ」 大好きな白銀の髪が風に靡いていた気がした
目覚めると、何故か公園のベンチで寝ていた ふと、公園沿いの道を歩いている中年くらいの男達の会話が耳に入る 「そーいえば10年前位に、銀髪三つ編みの子居たよな」 「あーw俺等がレイプした子w?一緒に公園で遊んでた子だけは辞めて下さいって泣きながら懇願してくるのがマジで可愛かったよねw」 「今でも想像しただけで唆るわぁw でも、あの子自殺しちゃったらしいんだよねwww」 「まじかwどうせなら死姦したら良かったw」 「おまっwww名案www」 薄い壁の向こうから聞えて来た話に耳を疑った それじゃあまるでお兄さんが、私をずっと守って嬲られていたみたいじゃないか、 「あーあ、見つかっちゃった? 一生、知らないで良いって云ったのに、シグマ君は莫迦だなぁ、」 これじゃあ嫌われられないじゃないか と何処からとも無く彼の声が聞こえて来る その声は、震えていて、泣いている様だった 私は彼へ手を伸ばし、そっと抱き寄せた 冷たくて軽くて、でも彼だった 「莫迦でも良い。愛してる」 彼は目を見開いたが、直ぐにふふっと微笑んだ 私の大好きな顔だ 「ふふ、お嫁さんでしょ?」 初夏の香りがまだ遺る晩夏 「幸せだなぁ 嗚呼、後悔する位なら、死ななきゃ良かった、」 私こそ、死んで欲しくなかった。気付けばもう彼とはもう数センチ差になっていた「ねぇ、シグマ君。今度こそは、結婚しようね。 約束だよ?」 薄れゆく影の中、彼と指切りげんまんをした 彼の指先は誰かの涙で濡れていて、湿っていた
「嫌いなんて、言ってごめんね 」その言葉が届く事は無かった