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奇病な僕らは偽り隠し

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奇病な僕らは偽り隠し

10 - シャークん編:2話

♥

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2024年11月29日

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⚠自傷行為、それらしき表現








シャークん視点


きっとこの件でもう近付いてくることは無いだろう。

誰かを殺してしまう心配がないというのは嬉しい点だ。

でもその前に、誰かにこんなに迷惑かけるくらいなら、いっそいなければいい話だ。

今俺に出来ることは、それだけだろう。

その前に、皆の連絡先を全てブロックする。

もう関わらないように。関われないように。

報われないこの悲惨な人間らしき者と。

この奇病になってしまえばもう人間とは言い難いだろう。

そう見せ掛けた何かだ。

だからそうした方がいい、そう思ったから。

いつか俺はこんな病が治る日は来るのか。

いや、来て欲しくなんてない。

治る日、つまり人を殺してしまう日。

あぁ、この苦しみから早く逃れたい。

思い立ったが吉日、家に帰って早速楽になる方法を色々簡単に出来るもののみ試していく。

首を絞めてみたり、ナイフで首元を切ろうとしてみたり、ベランダの縁の上に立とうとしてみたり。

結局どれもちゃんとは出来なかったが、苦しさが癖になる。

首絞めなんかは特にだろう。

こんなことしてたら精神科を勧められてしまうかもしれないが、そこまでの道のり、施設内での行動がどうなるかなんてわからない。

最悪の場合も考えられてしまう。

急に自分で先程までの行動が信じられなくなり、皆を突き放したことの後悔も含め涙が込み上げてくる。

これからもし学校へ行けた時、どうすればいいのだろうか。

もしかしたら連絡が来ているかもしれないが、ブロックしてしまっている為確認なんてできっこない。

…これからは、両親の助けも借りつつただ1人で生きていくだけだと思えば。









きんとき視点


kn「っはぁッ…」

nk「どーした…?」

kn「…やらかしたかもなー、w」

「あんなん嫌われるじゃん」

br「大丈夫だって、翠ならそんな事ないよ」

「それに久々に会ったあの状況じゃそうなっても仕方ないよ、ね」

kn「…まぁ願うしかないか…」

あんな強引にして、嫌われてないわけが無い。

どう接していけばいいか。

kr「まぁアイツに関しては一旦そっとしておこ?」

nk「あ、1個だけ翠に関してなんだけど…いい?」

br「ん、いーよ」

nk「…最後、翠が振り向いた時…」

「気付いてたかもなんだけど、片目の色がっ…」

br「あ、それ僕も思った!」

「いつもの緑じゃなくてさ、赤く光ってて…」

kr「赤く…?それ、また奇病の1種じゃ…」

kn「なんか殺人病とかがそうなるって聞いたことある気がする、でも他にもあるんかな…」

1つ、知ってる噂を話してみる。

ただ可能性として有り得る1つ。

nk「殺人病ね〜…それなら翠が関わりたくなかった理由とか言ってた意味とかわかるよね」

kr「1番ありえるかもな」

その事を考慮すると、もう翠には会えないかもしれない。

いや、彼の方から会おうとしないかもしれない。

今日の1件で、更に。

br「まー、一旦翠のことは置いといてさ、帰ろ?」

nk「…そだね、そーしよっか」

kr「そういえば────」

それから、そのまま他愛のない話で個人の家まで帰る。

でもずっと、翠のことは頭から離れることはなく。

ただ彼に謝りたい。それだけ。

謝って、理解したい。さっきは悪いことをしてしまった。

kn「…あ、ちょっとこっちの方に寄るとこあるから、俺はここで失礼するわ」

nk「ん、おっけーい」

「また明日な」

kn「ん、明日学校でな」

br「またね〜」

kr「またな」

簡単な挨拶を交わした後、皆が過ぎたことを確認してから来た道を少し戻る。

行先は1つ。

彼に、翠に会いにいく。








𝒏𝒆𝒙𝒕↪

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