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奏汰の彼方」
2020年 2月7日18:23
私は鈴木奏汰。私は現在、トラックが私と糸で繋がってるように向かってきている危機的状況だ。逃げようと思っても体が動かなかった。私はトラックと接触した途端に宙に浮いてしまった。体の全身が痛い…。意識が遠抜いていく…まだ、やりたいことたくさんあったのに…。多分死ぬんだろうな私…。
2月7日 7:04
「起きなさい」母の怒鳴り声で私は目覚めた。
夢だったのか…痛さもリアルだったな…と私は思いつつ一階のリビングへ向かった。新聞を見ている父、朝食を作ってる母。いつもと変わらない朝だった。しかし何か不自然だった。
「今日は晴れるんだって」と父の何気ない会話…どこかで…
まぁ、いいか。私は思い出すのを諦めた。
朝食を食べたあと私は急いで学校へ向かった。
クラスの扉を開けると急に騒がしくなり別世界に来たようだった。自席で課題をしていると親友の美紀がニヤニヤしながら話しかけてきた。「斗真の事どう思ってんの?」と聞いてきた。私は「幼馴染だけど」と斗真をチラ見して言った。
私と斗真の関係は幼馴染だ。しかし私は斗真の事が好きだった。だが告白しようにも関係が崩れそうで勇気がでなかった。「席につけ〜」先生の一言でクラスメイトは一斉に席についた…。授業中も私はついつい斗真を見てしまう…。
そうしているといつの間にか家へ帰っているということを繰り返してる。
2月7日18:23
帰り道に校門前の信号を待っていると、今日の夢のようにトラックが私に向かってきている。私は逃げようとしたが間に合わなかった。
タイヤにひきずられ体の全身が痛い…。意識が…
2月7日7:02
私は母の怒鳴り声を聞く事なく起きた…。急いでスマホの日付を見た。やっぱり2月7日だ。私はこう推測した。
夢で起こったことは現実で、死んだらタイムスリップするのだと。
7:04「起きなさい」母の怒鳴り声はやはり同じ時間だった私は急いで1階のリビングへ向かった。
ニュースも新聞の内容も同じだ…。
「今日は晴れるんだって」父の聞き覚えのある発言。やはり…私は確信へと変わっていった…。
私は登校する時も夢について考えていた。自席でノートに夢で起きたことをまとめていると、美紀が話しかけてきた。「斗真のことどう思ってんの?」あぁまたか…私は「幼馴染だけど」と冷たく返した。授業中も考えていた。なぜタイムスリップが起きたかと。多分また校門前の信号で死ぬだろう…なので帰りは通学路を変えてみることにした。そうすればきっと死なずに…!
2月7日18:19
遠回りになるが校門の裏から出ることにした。この道は人通りが少なく不気味だったので通ったことはなかった。
2月7日18:21
スマホで時間を見た。この時間ぐらいに死んだはずだろうと私は周りを警戒した。しかしトラックはない。
死なずに家へ帰れる……そう思った時だった…。
2月7日18:23
しかし突然、後ろから電流が流れたような痛みを感じた。
後ろを振り返ると…ある人物が私を刺していた。視界が暗くなっていく…。
2月7日7:01
私は犯人の顔を見ていた。まだ信じていないがあれは…美紀だった…。ぼーっとしていると「起きなさい」と母の怒鳴り声が聞こえてきた。私はドタバタと一階のリビングへ向かった。
朝食のパンをいつもより早く食べ、父の独り言も無視し学校へ向かった。クラスの扉を勢いよく開けると私は美紀のところへ行った。「斗真のこと…」美紀は私より先に口を開いた。しかし私は話を被せるように「それより、美紀は私のことどう思ってんの?」と聞いてみた。
意外な答えが返ってきたらどうしよう…そう思っていると
美紀は「親友かな」と言った。だが、私は嘘だと思った。
なぜなら…顔がとてつもなく嫌そうだったからだ。
……私は涙を堪え自席へ戻った。授業中は美紀のことばかり考えていた。
いつの間にか帰りの会が終わっていた…。トボトボと校門前の信号に行くと…またトラックが向かってくる。
心臓の音が小さくなっていった…。
2月7日7:01
私は思った…。どうせ死ぬなら自分のしたいことをやりたいと。母の怒鳴り声を聞かずに一階のリビングへ行き朝食食べ父の独り言も聞く事なく学校へ向かった。
クラスへ着くと一直線に斗真のもとへ向かった。話があるんだけど…今暇?」と言うと斗真は「暇だよ」と言った。私は斗真を屋上へ連れて行った。
そして一呼吸したあと口を開いた。「ずっと好きでした。付き合ってください」と言うと斗真は目をキラキラさせながら「僕も好きでした!よろしくお願いします!」と言った。
嬉しかったが斗真は明日には記憶を戻されるだろう…。そう思うと胸が苦しくなった。クラスへ戻ると美紀がニヤニヤしながら話しかけてきた。「斗真に告ったの?」と。私は心の中で喜びながら「うん」と言った。「すると女子達が私を囲うように話しかけてきた…。
楽しい時間はすぐさま終わり…死にたくないと何度も思いながら校門前の信号についた。
運命は変えられなかった。やはりトラックがこちらへ向かってくる。「死」の覚悟をしていた時通りすがりの小学生くらいの子供が私の手を引っ張った。トラックはビルと正面衝突をし私は命拾いをした。
「危なかったよ、お姉ちゃん」と怒り気味で子供は言った。私は「ありがとうありがとう」と感謝の気持ちを何度も伝えた。無事に家へ帰れたものの私は夕食を食べる時も寝る時もあることを考えていた。なぜ、死ななかったんだと。もしかしたら斗真に告白して未来を変えたから?
自分なりの答えがわかりほっとしたのか私は眠りについた。
2月〇日7:01
やっと…!やっと…8日になった!と思いはしゃいでると
「起きなさい」と母の怒鳴り声…不思議といつもと違うく聞こえた。私は軽やかに一階のリビングへ行った。
「今日は晴れるんだって」と父の独り言…あれ?
私はニュースや新聞を見てみた…何も変わっていない
私は混乱しながらスマホの日付を見てみる。
2月7日7:06 あれ??????
2023年 2月8日 15:28
目が覚めると病院にいた。周りには看護師やなぜか泣いてる家族がいた。
私は「どうしたの?私、さっきまで家に…」と聞くと
母は「何も覚えてないのね、貴方は3年間ずっと寝たきりだったのよ」と言った。詳しい話を聞くとトラックに轢かれ死と生の境目にいたらしい。斗真について聞いてみると…2019年にトラックに轢かれ死亡しているそう。私はゾッとした…もしかしたら斗真は死の世界へ連れて行こうとしていたのかもしれない。