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は!?良すぎるだろ!?続き楽しみにしてます!

最新話来だーーーーーーーー😭 すっごい好きです❤️❤️ ありがとうございます💕

え,やばいやばいむっちゃ好きな話見つけてしまった。 マジで若い頃の道満めっちゃ好きなんですよ! マジで私が求めてた話がやっと見つかったッ!最近全然見れてなくて久しぶりに見たから嬉しいです! 次回が気になりすぎてやばいです笑 楽しみにしてます!頑張ってください!
【学パロ】なぜか不良2人の ” 肉便器 ” になりました . . ♡
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安倍晴明、十六歳。
――――ーある日の出来事で、僕は不良二人の性処理係になった。
それは、僕が今年この百鬼学園に転校してきた、ある朝のことだった。
今月発売される『セーラー大全集』。
そのことで頭がいっぱいだった僕は、無意識のうちに階段を上り続けていた。
ふと我に返ると、目の前にはあるはずのない『三年生』の教室が視界に入った。
「あ、間違えた……」
慌てて二年生のフロアへ戻ろうと、踵を返して階段を駆け下りる。だが、焦りは禁物だった。
不意に靴の先が段差に引っかかる。
(あ――)
視界がぐにゃりと歪み、重力に裏切られた体はそのまま階段から滑り落ちていった。
「い゛ッ…、っ~ーッ、!」
地面から立ち上がる頃には、擦りむいた足からズキズキと針が刺されたような痛みが走った。
腕に関しては半袖だったからか血が滲んでいる。
こんなことなら別のクラスとはいえ、双子の兄である雨と一緒に二年のフロアへ来ればよかった。
……なんて、今さらすぎる後悔が胸をかすめる。
けれど、生徒会長を務める長男の兄と、双子の兄。
過保護なあの二人と一緒に登校するのを、意地でも拒んだのは僕だ。
いつまでも兄たちに頼ってばかりじゃいられない。そんな、ちょっとした自立心の代償がこれだった。
「うわぁ……血が出てきた……。これ保健室に行った方がいいやつだよね……、」
痛い。控えめに言ってめちゃくちゃ痛い。でも、あの過保護な兄たちに見つかって『よしよし』されるのは、
死ぬほど恥ずかしいし、この傷よりもっと痛い。精神的に。
…………それにしても、
「……保健室ってどこだろう」
今まで怪我なんて縁のない生活を送ってきた僕が、保健室の場所なんて知るはずもない。
痛みに耐えながら、あてもなく歩き続けて数分。
『保健室』と書かれた、神々しくすら見えるプレートが視界に入る。
僕は力の抜けた溜息をつきながら、その扉に手をかけようとした――その、瞬間だった。
『んっ…///あっ!…///』
・・・え?
ベットの軋む音と一緒に喘ぎ声のようなものが、保健室から聞こえてきた。
・・・え? いやいやいや・・・⁉
待って、待ってここ、男子校。だよ・・・ネ ??
この声は一体・・・。
「そこにいるのは誰?」
――ビクッ!
心臓が跳ね上がり、喉の奥から心臓が飛び出しそうなほどドクドクとうるさい。
まさしく頭の中はパニック一色に染まった。
(やだ。怖い。もうお家帰りたい。あめぇ、清にぃ……)
一秒前までの僕をぶん殴ってやりたい。兄たちの過保護がなんだ。ブラコン万歳じゃないか。
ガラッ――と、保健室の扉が勢いよく開かれた。
現れたのは、着崩した制服のシャツが目を引く、どこかチャラそうな雰囲気の男だった。
サイドに長く垂れた特徴的な黒髪。そして何より、 彼はその朱色の瞳を細めると、
悪戯を企む子供のような、無邪気な笑みを零した。
『ねぇ~? 蘭ちゃん何してるの?』
思わず声のした方へと保健室の中を覗き込むと、そこには、服をほとんど着てない別の男の子がいた。
情報量が多すぎる上に、僕の苦手な要素がこれでもかと詰め込まれている……。
もう無理、限界!今すぐ晴にぃと雨のところに行って、土下座してでも謝ろう。
そんでもって、そのままおうちに帰るんだ‼
「……っ!?」
その場を離れようとした瞬間、ものすごい力で手首を掴まれる。
『がしっ』という音が聞こえそうなほどの力強さ。
逃げ道を完全に塞がれた恐怖と困惑で、頭の中が真っ白に染まる。
「痛っ! あの、ぇ………?」
「あ、そうそう。君は帰っていいよー。もう興味ないし」
問答無用で腕を引かれ、僕はそのままパイプ椅子に放り込まれた。
呆然とする僕をよそに、男はベッドにいた別の男子生徒の腕を掴み上げると、
ゴミでも捨てるような手軽さで廊下へと放り出した。ん?放り出し、て…え。
「――ちょ、ちょっと待って!? あの子服ほとんど着てなかったよ?! 追い出していいの?!」
「あの子? ああ、大丈夫大丈夫! あの子校内で結構有名なビッチだし」
……なるほど。なんて、妙な納得をしている場合ではなかった。
ベッドの方から「チッ」という、機嫌の悪そうな舌打ちが聞こえてきた。
どうやら、この保健室にはまだ先客がいたらしい。
イライラを隠そうともせずベットから立ち上がった彼は、僕をギロリと睨みつけた。
紫色の髪に、目つきの悪い赤い瞳。そして彼も、なぜかシャツがはだけている。
……ここは『制服をはだけさせる』のが普通なのだろうか。いや、多分絶対ちがう。
「…おい、なんでテメ――」
彼が何かを言いかけた、その瞬間だった。
保健室の扉が壊れんばかりの勢いで叩かれた。
「――っ、ひっ!?」
あまりの衝撃に肩を跳ねさせた僕の耳に、扉の向こうから必死な叫び声が飛び込んできた。
『ちょっと蘭ちゃん! 道満! ひどいよ!』
『僕たち付き合ってるじゃん! ねえ!』 などと言った言葉が聞こえてくる。
( …ひぇ…外の人の悲壮感が凄すぎて、こっちが泣きそうだよ……。ていうか、
この声さっき追い出された子だよね?あの子、この男二人と付き合ってるの!? 二人同時に!?)
保健室の扉一枚を隔てて、昼ドラもびっくりのドロドロな修羅場が始まってしまった…。
「付き合ってねぇよ。そもそも、お前が俺を気持ちよくできたら付き合うって話だったじゃねぇか」
なるほど………。
理解した。理解したけど、これ以上は関わりたくない。
あまりに濃密すぎる修羅場を前に、僕の脳はついに考えることを放棄した。
これ以上考えたら、たぶん戻ってこれなくなる。
そうして数分後――
僕が遠い目をしている間に、どうやらお喋りは終わったらしい。
「はぁ、今までで1番気持ちいい体験させてくれるっていうから、相手してただけなんだけどなぁ」
さらりと、とんでもない爆弾発言を吐き捨てて、黒髪の男が僕の正面に立った。
その不謹慎なほど艶やかな笑みに、『あ、これ関わっちゃいけないタイプの人だ』と、
今さらすぎる確信を抱いた。
…本当になんで僕ってば不良とかが苦手なのに、この高校に来ちゃったんだろ……。
「ごめんね~、変なとこ見せちゃって」
「えっあ、いや、別に…その、…はい…、」
……落ち着け。ここは男子校だ。そう、男子校なんだから、こういうことだってある。
……ある……よね?多分。
……よし、これも一つの経験だ。この『事件』は深く心に刻んでおこう。
……そして、二度と同じ轍は踏まない。絶対に。
「僕は烏丸蘭丸。そっちの不機嫌そうにしているのは、
あっちゃ……じゃなくて、蘆屋道満くん。どっちも三年だよ。君は?」
不意に名前を聞かれて、僕の心臓が跳ね上がるのを感じた。
っていうか、なんでこの人当然のように僕の手首を掴んでいるんだろう。
距離が近い。近すぎて怖い。
……よし、落ち着け。こういう時こそ冷静になるんだ、僕。
これまでの人生経験上、こういう『ヤバいオーラ全開の人』に本名を教えるのは自殺行為だ。
相手は上級生だし、今日この場を乗り切れば、二度と関わることなんてないはず……。
「えーと…、き………き………」
「き?」
よし、ここは適当な偽名で――
……終わった。
思わず、心の中でそう呟いた。
金太郎。金太郎って。
誰がどう聞いたって、咄嗟についた嘘だとバレバレじゃないか。
もう少しこう、マシな偽名はなかったんだろうか。
佐藤とか、田中とか、あるいはもっとオシャレなやつとか。
よりにもよって、なんで日本の昔話ヒーローをチョイスしてしまったのか。
自分の絶望的なネーミングセンスを、今すぐ全力で殴り飛ばしたい。
「へぇ~、金太郎くんって言うんだ!」
あ、意外とバレな――
「で、本名はなんていうの?」
おっと?
「コイツ、どう見ても晴明の弟だろ。顔もまんまだし。確か名前は……安倍雨明、だったか?」
「あっちゃん、それは真ん中の子の名前だよ。似てるけど……あの子ほどツンツンしてない。
君は二人がよく話してる『晴明(はるあき)』くんだよね? 確か一番下の弟君だったかな」
……なんでバレてるの!? 晴にぃ、雨、外で僕の話をどんだけしてるのさ!
全力で首を横に振って否定しようとした、その時――。
「あ、正解? 今ドキッとしたでしょ♡」
楽しげな声と共に、手首に当たる指先に力がこもる。
……そうか、脈だ。
さっきからずっと脈を測られてたんだ。
掴まれていた手首は、逃がさないためじゃなくて、
脈拍を測る『嘘発見器』として機能していたのか。
「あっあの! 名前分かったなら、もういいですよね!?」
「あぁ? ダメに決まってんだろ。なんならお前に興味湧いたしな」
ひぃっ! ………なんで!? 僕のどこに興味なんて湧く要素があるのさ!
ただの不良ってだけでも失神しそうなのに、
何を考えてるのかサッパリ読めないせいで膝の震えが止まらない。
視界が涙で滲んで、目の前の美形たちが余計に非現実的なバケモノに見えてくる。
「あらら、泣いてるの? 晴明くんかわいい~♡ その顔すっごく好きだなぁ」
ああ、もうダメだ……。
その瞬間、ガラッ――と勢いよく保健室の扉が開く。
入ってきたのは、一人の男の子?だった。先にいた二人に負けず劣らずの美形で、
息を呑むほど整った顔立ちをしていた。
状況を察した彼は、石化したように固まった……と思ったのも束の間。
突如とこちらに歩きだしてきたかと思うと、僕の手を掴んでいた蘭丸さんが文字通り横に吹っ飛んだ。
「君大丈夫か?!」
この人はたしか…
「凛太郎……くん?」
そこに立っていたのは同じクラスの顔見知り、凛太郎くんだった。
彼は一瞬、宇宙の真理でも悟ったかのように呆然とした顔を見せたが――次の瞬間、
彼は僕を救出するというよりは、もはや不法投棄されたゴミを回収するくらいの強引さで、
僕の手をつかんで保健室から飛び出した――。
「ここまで来れば大丈夫やろ」
凛太郎君ってばすごい、保健室から屋上までノンストップで爆走したっていうのに、
彼は涼しい顔で呼吸ひとつ乱れていない。まさに超人である。
対する僕はといえば、近頃の運動不足がたたって
息切れで喉からゼーゼーと情けない音を漏らしていた。
「大丈夫?」
神酒君が心配そうにこちらを見ている。その顔はやっぱりとても整っていて…
「きれい…」
「え」
あっ、しまった、声にでてた。
「そっ、そない褒めても、なんもあげるもんないで?」
神酒君は少し頬を赤らめながら僕の手を引いて腰を下ろす。 少し間を開けた後、
「んで、さっき大丈夫やったん?」
……さっき?………。
その瞬間、ぶわっ‼と、さっきまで蓋をしていた恐怖と痛みが、猛烈な勢いで逆流してきた。
指先が震え、心臓が痛いほど早鐘を打つ。
そんな僕を見てか、神酒君が僕の背中を撫でるように抱きしめてきた。
その暖かさと安心感に、僕は我慢できずに泣き出してしまった。
鼻水も涙もおかまいなし。僕は彼の胸に顔をうずめ、屋上に響き渡るような大声で泣きじゃくった。
「うえ、うわぁぁぁぁぁん! ごわがったよぉぉぉ!!」
「おわっ、そっそない急に泣かんでや」
目の前の神酒君は大声で泣き出した僕に慌てながらも優しく背中を僕が泣き止むまで撫でてくれた。
大声で泣き出した僕に、神酒くんは最初は少し驚いたようだったけれど、すぐに優しそうな表情に戻り、
僕が落ち着くまで背中を撫でてくれた。その手つきは驚くほど優しくて、僕は少しずつ落ち着いていった。
「ふぅー……もう、大丈夫だよ」
掠れた声で呟き、彼から少し身を離す。久しぶりの全力の号泣で頭が少し痛い。
僕は息を整えるために何度か深く深呼吸を繰り返した。
「ほんま? ……、そんなんより、あの二人には気ぃ付けた方がええよ。アイツら生徒会に入ってるくせに
校則違反やサボりばっかりする『超がつくほどの問題児』やから。
生徒達には人気やけど、あんまええ噂あらへんから、近づかん方がええよ」
生徒会って………晴にぃと同じ…………。
だから晴にぃのことや雨のことを知ってたのか……。
「そんで癪なんは、アイツらが成績優秀ってとこや。
生徒会長はいつも通りトップの成績やけど、二位、三位には必ずあの二人の名前が載っとる」
え…、ってことは…………。
「僕、そんな頭のいい人たちに『金太郎』なんてバカみたいなこと言ったの…?」
「金太郎?」
僕の言葉に凛太郎くんは「???」と頭の上にハテナを浮かべたような表情で首を傾げる。
そんな彼の様子に、僕は慌ててぶんぶんと首を横に振った。
「あ、えっと……な、なんでもない! ノープロブレム!」
状況をごまかすように、彼の両手をぎゅっと掴んで力を込める。
「あ、えっと……なんでもないよ! 助けてくれて本当にありがとう!凛太郎くん!」
「え、あっ、うん」
凛太郎くんはぶっきらぼうに、でも耳を赤くして返事を返してくれた。
その姿を見て僕は確信した。この人は、間違いなく優しい人だ。
前までは怖い人だと決めつけて、
目が合うたびに「ヒッ」と短く悲鳴を上げていた過去の自分をデコピンしたい。
実際に関わってみれば、神酒くんは絶滅危惧種並みに優しい人だった。
――と、その時。
間の悪いことに、キーンコーンカーンコーン――と、間の抜けた授業終了のチャイムが響き渡った。
「あっ、…ど…どうしよう!授業忘れてた‼」
「ほんまや! やばい早う行くで‼」
「えっ、わっ⁉ う、うん!」
彼に手を引かれ、足の痛みすらどこかへ置き忘れて階段を駆け降りる。
(なんかいつもの日常に戻った感じだなぁ。平和万歳、凛太郎くん万歳!)なんて、
僕はぽかぽかと温かくなった心で、能天気に平穏な未来を信じていた。
――しかし、運命というやつはどこまでも意地悪だ。
平穏な日常にいた僕が、この後すぐに奈落の底へ突き落とされることになるなんて、
この時の僕は一ミリも想像していなかった…………。
ガチャリ――、
鍵を閉める音が、静まり返った体育館倉庫に響き渡った。
ついさっきまで、僕は職員室で担任の説教を食らっていた。理由は簡単、朝の授業をサボったから。
散々油を搾られて、ようやく解放された昼休み。
……さて、購買でパンでも買うか、なんて呑気に教室へ戻ろうとした僕の前に、
不運にも『例の不良二人組』に出会い。問答無用で引きずられ、
放り込まれたのは埃っぽい体育館倉庫の中だった。
内側からかけられた鍵の音。この時、この瞬間………僕の短い平和な日常は終わりを告げていた――。