テラーノベル
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今日は、渡辺の入所記念日。岩本は何か、してやりたいと思っている。だが、本人がまだ帰って来ない。
友達と、食事かな?サウナかな?
束縛はしたくない。だけど、大事な日は一緒にいたい。
渡辺ーひかる?今から帰るから。
岩本ー晩ご飯は?
渡辺ーいらない。食べた。
岩本ーサウナは?
渡辺ー行かない。とにかく帰る。
岩本ーん。
ちょっと急いでいるような声。
何かあっただろうか?
ガチャガチャと忙しなく鍵を開け帰って来た。
岩本ーどうした?
渡辺ーなんか変なやつがサウナ行きましょうって誘ってきて、断って逃げてきた。
岩本ーどんなやつ?
渡辺ー背は俺と同じくらい、ただ、体重は3倍くらい。
岩本ー何もなくて良かった。
渡辺ー怖かったぁ。
抱きついてきたので、受け止めてキス。優しいキス。気に入らないみたいで、熱いキス。
渡辺ーひかる・・ひかる。
岩本ー翔太、入所記念日、おめでとう。
渡辺ーあっ、ありがと。
岩本ーコーヒーでも飲むか?
渡辺ーん、もらう。
岩本ーこんな日に体調崩すなよ?
渡辺ー・・。
岩本ーどっち?
渡辺ー熱。
岩本ー何度?
渡辺ー知らない、けど熱い。
岩本ーふぅ〜、測って?
渡辺ーやだ、熱あったら、病院?
岩本ー当たり前だ。
39.2度。
岩本ーよく、普通にしてられるな。
渡辺ーひかる・・。
岩本ー車出すから行くぞ。
渡辺ーどうしても?
岩本ー当たり前。
マンションのエントランスに降りて来た。渡辺が岩本の後ろに隠れる。
岩本ー何?
渡辺ーサウナ野郎が前の歩道にいる。
岩本ーあいつ?
渡辺ータクシーつけて来たかな?
岩本ーこっちから、駐車場に出れるし、大丈夫だろ。
渡辺ー俺、シート倒して行く。
岩本ー分かった。
だが、駐車場を出たところで、岩本とサウナ野郎は目が合ってしまった。
つけて来る。渡辺ではないのに、ついてくる。岩本は警察署に車を入れた。ファンが分からないけど、家からずっとついてくる。
迷惑していると、言った。
渡辺は、眠ってしまったようだ。
岩本の後をついてくるタクシーは止められた。
回り道をしたが、病院に着いた。
岩本ー翔太?
渡辺ー・・。
岩本ー起きろ、翔太。
渡辺ーんっ、はぁはぁ。
岩本ー熱上がったか。
こうなるかもしれないと、シーツを積んできた。
渡辺を包んでVIP専用の入り口から中へ。大森看護師に会った。
大森ーどうしました?
岩本ー熱が高くて。
大森ー何度?
岩本ー家では39.2でしたが、上がったかも。
大森ーVIP専用の部屋へ。
岩本ーありがとうございます。
39.8度。
大森ー上がってるわね。
岩本ーファンが後ろついてきてて、警察署行ったりしてたから。
大森ー点滴、いつもより時間かかりますから。
岩本ーはい。
静かに眠る渡辺。岩本はそっと頭を撫でる。
ぼんやりと目を開ける。
岩本ー熱上がったから。
渡辺ーひかる、あいつは?
岩本ー途中、警察署に寄って、後ついてくるって言ったらタクシー止められてた。
渡辺ー怖え〜よ。
岩本ーいつもは風磨たちと一緒だろ?1人で行くな?
渡辺ーん。
岩本ーとんだ、入所記念日になったな。
渡辺ー最悪だ。
岩本ーもう少し寝るか?
渡辺ー抱きしめて?
渡辺の上に覆い被さり抱きしめる。
優しくキス、何度もキス。
渡辺には、寄って来て欲しくない人たちが、なぜか寄ってくる。
負のエネルギーが強いのだろうか?何か、問題を抱えている風ではない。
魅力的な人なんだろう。だから、色んな人たちが寄ってくる。
岩本ー俺だけのじゃないしな。
渡辺ーばか言え、お前のだろう。
岩本ー起きてたのか。
渡辺ーで?俺は誰のだ?
岩本ー俺。
渡辺ー誰を思った?
岩本ー高桑さんとか、サウナ野郎とか。
渡辺ーホントばか。あんなのに俺をやるな。
岩本ーお前が魅力的なんだ。
渡辺ーだから?俺はお前以外いらない。
岩本ー翔太・・。
渡辺ー2度と言わない。お前以外いらない。
岩本ー翔太!
硬く抱きしめる。そこへ大森さんが入ってきた。点滴も終わったのだ。
大森ー相変わらず仲良しね。
岩本ーはぁ。すみません。
大森ー大人しくと言いたいけど、今日は渡辺さん、入所記念日ですもんね。
渡辺ーご存じでしたか?
大森ーもう一度いらっしゃってもいいですよ?
岩本ー大丈夫です。大人しくしてます。
大森ーふふふ。
帰りの車の中、渡辺は少し機嫌が悪い。家の周りを注意して見渡し
帰って来た。
渡辺ーひかる、大人しく?
岩本ー40近い熱出して、当たり前だろ?
渡辺ー今、元気なのに?
岩本ー学習しない俺でも、さすがに記念日は、大人しくする。
渡辺ーばか。記念日だから大事にするんだって!
岩本ーはぁ〜。シャワー浴びておいで。
交代で岩本もシャワーを浴び、寝室に入る。
渡辺はシーツの中で裸だ。
天井を見上げ、大きな息を吐き、岩本は服を脱ぐ。
岩本ー熱が高くならないよう、優しくな?
渡辺ーぶ〜。
岩本ーホントに学習しろ?辛いのはお前だぞ?
渡辺ーひかるがいるから、大丈夫。
岩本ー全く!
岩本に抱きしめられて、ニヤリと笑う渡辺。
優しく優しくと思っていたが、だんだん熱が上がる。
渡辺ーひかる・・もっと・・。
渡辺ーいい・・ついて・・はっ・・はっ・・ふっ・・んっ。
岩本ー大丈夫か?
渡辺ーひかる・・ひかる・・愛して・・。
岩本ー仕方ない、看病はしてやる。
渡辺ーんっ・・んっ・・はっ・・いい・・ひかる・・。
渡辺ーまだ・・だめ・・はっ・・はっ・・んっ・・。
渡辺ーだめ・・イク・・ひかる・・イク・・はっ・・はぁはぁ・・はぁ・・。
岩本は渡辺の身体を綺麗にし、シーツを替えて、アイスノンと冷えピタを持ってきた。
もう、熱が上がったのは確か。
ほんのり赤い顔をした渡辺の胸辺りをポンポンと優しく叩きながら、眠るようにしている。
嬉しそうな顔をして、岩本の手を握っている。今日くらいは、学習しなくてもいいだろう。
岩本は渡辺の頬にキスしてそう思う。
コメント
14件
大森さんステキですね🤭🤭🤭🤭🤭
記念日のいわなべ嬉しい💛💙🤭