テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「じゃあ、行くか」
唯月さんは僕に手を差し伸べながら言う。
僕はその手を自分の手と絡ませる。
「はい!行きましょう!」
僕達はその通りを歩く。
ものすごく視線感じる。
きっと、唯月さんのことを見ているのだろう。
友達と来ている人も、
カップルで来ている人も、
唯月さんに夢中だ。
僕はそんな唯月さんと手を繋いでることに恥を感じ、手を緩める。
「なんで、緩めるんだ?」
「いや、だって…」
「気にするな、俺達のデートだろう」
唯月さんはそう言いながら、僕の手をまた強く握る。
…俺達のデート
不思議なことに唯月さんが言うとどんな言葉でもかっこよく聞こえる。
「どこに行こうか」
僕はリーズナブルそうなお店を探す。
そんな僕に気づいた唯月さんは無言でお店の中に入っていった。
「いらっしゃいませ、何をお探しでしょうか?」
スーツを着た、『THEこういうお店の店員』に話しかけられた。
僕はこういうことは初めてだったので、一歩下がってしまった。
「明るさを調整出来る照明を探しているのですが」
その場から一歩下がった僕とは違い、唯月さんは堂々と条件を話している。
…かっこいい!
「そうしたら、こちらの方になりますね」
「なるほど」
その照明はとても綺麗で、僕には電源を入れていなくても輝いているように見えた。
「このように明るさは自由に調整することが出来ます」
その明るさはとても綺麗だった。
…唯月さんの部屋にあったら絶対に馴染む。
僕はその照明の値段を確認しようとする。
ぱたっ
僕が値段を見ようとした時、唯月さんに値段の札を伏せられてしまった。
「陽向、これどうだ?」
「とても、素敵だと思いますが、」
やっぱり、値段が、
「じゃあ、これください」
「かしこまりました、少々お待ち下さい」
そう言って、店員さんは奥に行ってしまった。
「唯月さん、やっぱり、」
「陽向は気にするな」
唯月さんは笑いながらそう言う。
その笑顔には嘘は感じられなくて、安心感がある。
僕はその笑顔を見た時、大丈夫だなと思えた。
「次はこっちだな」
唯月さんは別のお店に行く。
さっきの照明は手続きが終わり、無事買った。
買ったと言っても唯月さんが出してくれたけど、
「気に入ったのがあったら言えよ」
お店の中に入ると大きなソファなどが並んでいた。
さっきのお店とは違い、店員さんは話しかけて来ないスタイルだ。
こっちの方がリラックスして、選びやすい。
「唯月さん!これすごい!」
「ははっ、これが欲しいのか?」
「いや、これはいい、」
僕が座ったソファはガラスの綺麗な物だった。
でも、何故かしっくりこない、
「陽向、これはどうだ?」
僕は唯月さんが提案したソファを見る。
それはとても大きくて、すごくふわふわそうだった。
「大きくないですか?」
「大きいの嫌か?」
「いや、嫌ではないけど、別に大きくなくても、」
「いや、俺は大きいのがいいな」
唯月さんは自信を持って言う。
きっと、この自信には理由があるのだろう、
そう思い、僕は質問する。
「なんで、大きくないと行けないんですか?」
「そりゃあ、」
唯月さんは僕の耳元に顔を寄せる。
「ソファの上でそういうことをしたいからだよ」
僕はその意味が分かり赤面する。
でも、その考えを聞いた時、
僕もそのソファが欲しいなと思った。
「じゃあ、僕もそのソファがいいです」
唯月さんは驚いた表情で言う。
「じゃあ、これにするか」
その後も僕は唯月さんと一緒に家具選びを楽しんだ、
最初は気にしてきた値段もそのまで気にすることなくいる。
「唯月さん、」
「なんだ?」
「何か、記念になるものを作りたい、です、」
僕は自信なさげに言う。
唯月さんはこういうの嫌いかな?
「お!いいな!」
「ほんとですか?」
「ああ、何があるかな」
唯月さんは乗り気だ!
それなら、
「僕調べたんですけど、こういうのがあって」
僕はそう言いながら、唯月さんにスマホの画面を見せる。
「陶芸?」
「はい!どうですか?」
「いいと思う、でも予約が必要だろう?」
その通りだ、
でも、
「実はもう予約してあって、」
「そうだったのか!じゃあ、行くか!」
「やった!」
「時間は?」
唯月さんは僕があらかじめ予約していたことを笑うことなく、受け止めて行こうとしてくれる。
「あと30分後です」
「じゃあ、丁度いいな」
「はい!」
そうして、僕達は陶芸をやりに行くために車に向かった。