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【qn】『or』〈dz〉[bn]《mn》
満月の日の数日後、僕たちは久しぶりに皆で会うことになった。
場所は気分転換にということで遊園地で遊ぶらしい。
[久しぶり~!]
【久しぶりって言ってもほぼ毎日皆で撮影してますよ】
〈まぁこうやって顔合わせるのは久しぶりだし良いんじゃない?〉
ぼんさんの気持ちが分からない訳ではない。ドズルさんの言う通り顔を合わせるのは久しぶりだし、たまには皆で遊ぶのも良いなと思う。
《Fooooo!遊びまくるぜ!!》
『イェーイ!!』
そして何より、こんなにはしゃいでいるおらふくんを見れるのは皆といるときくらいだから、なんか新鮮な気持ちになれる。
[まず何乗る?]
『絶叫系以外なら何でも良いです!』
〈えっおらふくん絶叫系無理なの?〉
『初めてジェットコースター乗ったとき、怖すぎて友達の腕掴んでたら手形つけちゃったんですよね笑』
《マジか笑》
【…】
僕が知らないことがまだあったことに驚きを隠せない。
確かに、高校卒業する前に入社したからおらふくんと遊園地に行くことは滅多になかった。
でも、まだまだおらふくんの知らない部分があると考えると、少し嬉しくもある。
〈じゃあメリーゴーランドとか乗る?〉
『良いですね!』
[メリーゴーランドってどこだ?]
【あっちにありましたよ】
〈じゃあ行こうか!〉
《楽しかったぁぁ!!》
『やっぱり皆で遊ぶのもいいっすね!』
〈結構暗くなってきたけどどうする?〉
【そういえばもう少しでライトアップ始まりますよ】
[じゃあ観覧車のる?]
《いいっすね~ペアどうします?》
できればおらふくんと乗りたいけどどうしよう…
『僕おんりーと乗ります!』
【!!】
まさかおらふくんから誘ってくれるとは思わなかった。
今日はずっとMENとはしゃいでたから、もしかしたら全員で乗ろうとか言い出すのかと思ったけど、改めてこういうところが好きなのかなとも思った。
〈じゃあ僕たちは三人で乗ろっか!〉
[じゃあまた後で~]
【踏み外さないで下さいよ】
[そこまで馬鹿じゃないから笑]
『じゃあ僕たちも乗ろっか』
【うん】
俺はおらふくんに手を引かれ、ゆっくりと観覧車に乗った。
観覧車がゆっくりと上っていくのに対して、太陽はゆっくりと沈んでいく。もう3分の1がビルの影に隠れているのに眩しくて、光を遮るように太陽の方に手を伸ばすと、隣に座っていたおらふくんに握られた。
暗くなってきているせいなのか、おらふくんの手は少し冷たい。そんなことを感じていると、無意識におらふくんの手を握りしめていた。
『おんりーの手あったか笑』
おらふくんに言われてから自分が手を握っていたことに気づき、自分じゃ見えないのに顔が赤くなるのが分かる。急いで顔を隠そうとおらふくんの手から自分の手を離すと、再びおらふくんに握られた。
『手、もうちょい温めてほしいわ』
僕の手を握るおらふくんは、二人の時にしか見せない意地悪そうな笑みを浮かべている。
き僕しか知らないであろうおらふくんの一面を見ていると、どうしても断れない。
【風邪引いたら困るし、ちょっとくらいならいいよ…】
皆と長い間遊んでいたからか、それとも周りの目が気になるからか、何故か今日は素直になれない。
『あっ!おんりー見て!』
おらふくんが指す先には、今にも見えなくなりそうな太陽と真っ白な月があった。
『おんりー、高校の時の僕らの呼び名覚えとる?』
【正反対…とかそういうの?】
『うん、でも今改めて思った』
『真逆みたいな太陽と月も、僕らみたいにどこかで寄り添ってるんだなって』
意外だった。
皆といるときはビックリするほど天然で危なっかしいのに、ふたりきりになると急に頼もしくなる。今まで色々な一面を見て沢山驚かされてきて、心のどこかでおらふくんの全てを知った気でいたのに、こんな一面もあったのが意外だった。
でも、今まで見てきたどんなおらふくんも、仲間思いで優しくて、頼れる時もあるけどどこか抜けていて、そんなおらふくんが、僕は世界で一番大好きだ。
【おらふくん、】
『ん?…』
『【チュッ…】 』
【大好き】
大好き。その言葉が思い浮かんだ瞬間、無意識に体が動いた。
その言葉を言った時は、漫画みたいに夕焼けも見れなければ、観覧車の頂上でもなかった。
けれど、そんなこと関係ないと言わんばかりに抱き締められ、深いキスをした。
それだけで幸せだった。
mn side
[この観覧車カラオケできるじゃん!]
《いいっすね~!何歌いますか?》
〈僕はいいかな~ぼんさんとMEN歌いなよ〉
《じゃあぼんさんが知ってそうな曲いれますね~》
[毎回思うけど何でMEN知ってるんだよ笑]
〈それはそう笑〉
《…なんか暗くないっすか?》
乗ってからそんなに時間が経っていない筈なのに、気づくと観覧車の中は薄暗かった。
〈もう日沈みそうだからじゃない?〉
《あ~なるほど》
ドズルさんの言う通り、太陽は既に沈みかけていた。
[リンダリンダァァァ!!♪]
〈ぼんさんずっと歌ってるし笑〉
《あっぼんさんそろそろ頂上ですy…あれ…》
真横を見た瞬間、少し下におらふくんとおんりーが乗っているであろう観覧車が見えた。
乗っているのは二人。白メインの上着の人と、ワイシャツを着た人。間違いなくおらふくんとおんりーだ。
ただ、俺が外を見た一瞬、二人の顔が異様に近かった。
ハタから見ればカップルのような場面に、俺はその一瞬だけ動揺した。
[ん?なんか言った?]
《いや、なんでもないです笑それより夕日見れなかったっすね~》
でも、よく考えればおかしなことは一つもない。
誰が誰と恋をしても、それがたとえ男同士でも、他の人間が口出しすることじゃない。
それに、俺が考えていることが真実とは限らないし、その時になればあっちから伝えてくるだろう。
俺はただ、ひっそりと応援するだけだ。
or side
[楽しかったぁ!!]
『なんかありました?笑』
〈観覧車の中にカラオケあって、ぼんさんずっと歌ってた笑〉
『だからそんな御機嫌なんですね笑』
《おらふくん、ちょっといい?》
『ん、どうした?MEN』
《誰にも言わないから、応援してる》
『!!』
もしかして見られてたのか。いや、言い方的には見られたのは確実そうかな。
応援してる、か。MENなら約束は守ってくれるし、いつかは言わないといけないもんな。
〈どうかした?〉
《なんでも~、さぁ早く帰るぞー!》
[俺お腹空いた~]
【おらふくん、もしかして…】
おんりーは勘が良いから黙ってても後々後悔するだけだし、早めに言っておこう。
『大丈夫、ちょっとキスしてるとこ見られただけ』
【えっ!?…でもまぁMENなら大丈夫かな…?】
〈おらふくん!おんりー!ご飯食べに行くよ!〉
『はーい!おんりー、行こう』
【うん】
二人だけの時間も楽しいけど、たまには皆ではしゃぐのもいつもと違って楽しい。
空に浮かぶ大きな月と小さな星が、真っ暗な夜の道を照らしてくれる。
僕はそれに導かれるように、夜の道を走り出す。
追記
投稿予定日より一週間遅くなってしまいました。
本当にすみません…。
言い訳でしかないのですが、書く気力が起きなくて…。
わざと遅らせてるとか皆様の気分を害すようなことをするつもりは一切ありません。
こういうことが多々あるので、これからはいつ投稿するとかは言わないようにします。
されてないとは思いますが、今日は投稿してくれるんだなと考えてくださった方に申し訳ないので、一応追記として残しておきます。
本当にすみませんでした。