テラーノベル
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「あ〜……ヤバ……昨日の理央、マジで可愛すぎた……」
朝、ベッドの中で寝返りを打ちながら、蓮は頬をゆるませる。
スマホのアルバムには、昨夜の理央の赤い耳や、ちょっと乱れたシャツの写真。
(もちろん顔は入れてない。理央が「撮るな」って怒るの、分かってるから)
でも。
「『腰細すぎ』って言った時、顔真っ赤にしてさぁ……反応、最高だったな……」
思い出すだけで、熱がこもる。
いつもツンツンで「触らないで」「バカですか」って言ってくるくせに、
後ろから突いてるときの声は、まるで別人だった。
「……“や”とか、“あっ”とか、かっわいーなぁ…」
布団の中で悶えながら、スマホをぽちぽち。
『昨日の理央、世界一えっちで可愛かったです🥹💕
今日、迎えに行くね。歩けなかったらお姫様抱っこしてあげる🫶』
「うん。絶対腰痛いでしょ、あれは」
蓮は早めに支度を済ませると、理央の家の前まで出向く。
⸻
少しして玄関が開くと――
「……近づかないでください。殺しますよ」
案の定、出てきた理央は真っ赤な顔で威嚇してきた。
でも。
歩き方、ぎこちなさすぎ。
「ねぇ、理央。歩きにくい? やっぱり?」
「……っ……そんなことありません……!」
蓮は笑って、そっと肩に手を伸ばす。
「じゃあ抱っこしよっか」
「……ふざけないでください……っ、バカっ……!!」
怒ってるのに、ちゃんと寄りかかってくる。
反発しながらも受け入れてくれる理央が――
「ほんと、世界でいちばん可愛い……」
「……なにか言いました?」
「ううん、なんでもない」
蓮は理央の頭に手を乗せて、そっと撫でる。
「理央、今日も大好きだよ」
「やめてください、……朝から気持ち悪いです…」
でも理央は、その手を払わずに、体をほんの少しだけ預けてきた。
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