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僕は今はっぱの上にいる蚕
精一杯頑張って
綺麗に繭を張って
作ったって
結局は人間のために使われる
人間のために作られた
僕は大空を飛ぶための羽を
失くされてしまった
そのかわりに
大きな身体を手に入れた
なんの意味も持たない
僕は繭を作るためだけに
産まれたの?
私は蚕だと思っている
いつか社会を自由に飛んでみたい
自由に生きてみたい
私は蚕じゃない
私は蚕見たく
綺麗な繭も作れず不器用に
ぐちゃぐちゃな糸屑みたいな
繭を作って
大人になる準備をしている
そんな時に時間は私を急かす
まだ成長しきってない
未熟な姿のまま繭を破られ
溶液と不完全な体のまま
ぐちゃぐちゃな姿を見せる
嗚呼
社会が私を拒絶していく
不完全な成れの果てを
冷たい塵を見るような
目で見てくる
止めて止めて
惨めになっちゃう
私は蚕じゃない
社会の役にはたてないから
それでも足掻いて
社会の歯車に為ろうとする
飛べない羽を必死に動かし
コメント
2件
ありがとうございます
読了。すごく刺さったわ…「蚕」っていうモチーフで、人間に飼われて羽を失くした存在と、社会に飼われて自分を押し♡♡♡てる自分を重ねる表現がもう胸に来る。特に「ぐちゃぐちゃな糸屑みたいな繭」ってフレーズに泣きそうになったわ。不完全なまま急かされて、社会の歯車になろうともがく姿がリアルすぎて…最後の「飛べない羽を必死に動かし」で終わる余韻も好き。夢野さんの詩的な世界観、読めてよかった。