「幡中さんにいいの選んでもらえて良かった、ありがとう」
「ううん、似合ってたから」
「今日この後予定とかなかった?大丈夫?」
「うん、なんもないし大丈夫だよ」
8月14日。
服屋で佐倉くんに似合う服を何着か選んだあと、少しゆっくりしようとカフェに来た。
「幡中さん、残りの夏休みなんかしたりする?」
「んー、部活してたまに遊んでってくらいだよ」
夏休み明けテストの勉強もしないといけないな。
「佐倉くんは?」
「俺もそんな感じかなあ。あーでも、早く課題やらないと」
少し困ったような笑顔で佐倉くんは言った。
「、、あのさ、31日空いてない?」
「、、ああ」
玲花の予感が当たった。
「花火、一緒に行きたいなって思ってたんだけど、、もう先客いる?」
「…うん、ごめん」
「、、そっか。だよね、誘うの遅かったかあ 」
漢気ないなあ、と、佐倉くんが笑った。
「、、上岡くん?」
「ああ、うん、上岡」
「そっかあ負けたか〜、悔しいな、、でも、楽しんでね。あそこの花火毎年すごいし」
「うん、ありがとう」
本当に、良い人なんだろう。
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