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「…はぁ?」
それがあいつと俺の出会いだった。
その日はやけに暑く、特に雨も降っていない晴天の日だった。
「い、や。今、雨降ってませんけど?」
そう俺が告げると
「そうですね〜」
金髪の背の高い男はそう答えた。
身長は180cm程、年齢は俺(高二)と同じかそれより一個上くらい。綺麗な金髪、綺麗な髪、色素の薄い目、綺麗な低音ボイス、まるで王子様のような…と考えているとまた
「入ってくれますか?傘」
「へっ…え、いや…雨…降ってないし…」
男の手の方へ目線をやる。
「傘、持ってないじゃないですか…」
と言うと男はピタッと動きを止めた。
(あれ、なんかやばいこと言った?)
「…あー傘、どこかに忘れちゃったかなぁ」
「そもそも持ってきてないんじゃ…?」
「んーそうなのかなぁ。うん。君が言うならそうだよね。」
「はぁ……?」
俺が言うならって…?
「君、名前は?」
「え、あ、鬼龍院 幸、です。」
「幸…君ねぇ。俺の名前は三木 志麻だよ〜どこの高校?何年生?」
「こ、高校…」
そんなことまで聞くのか…?と思いつつ
「宮ヶ崎高校二年…です。」
「わ、一緒だ!俺も宮ヶ崎高校なの!三年だよ。敬語は使わないでね!」
「あ、は…じゃなくて、うん。」
三年生…。こんな美形がいるのにうちのクラスのヤツらが騒がないわけないよな…。ってあれ?この顔…
「生徒会長…?」
三木先輩はたちまち顔をパァっと明るくさせ、今にも飛び上がってしまいそうな感じで
「そう!生徒会長!」
あー…やっぱ…そうだよなぁ…今年の生徒会長めっちゃ美形らしいって女子たちが騒いでたの思い出した。
「えと、もういい…?」
「ん?」
「帰って良い?」
「あぁ〜!下校時間だもんね!」
まさか気づいてなかったのか…?
「君見つけて飛び出してきちゃったもんだからさ」
え、ちょ、まさかなんか会議中に飛び出してきたのかこいつ?!ウッソだろお前…生徒会長がこんなんでいいのかよ…てか会議中ならさっさと戻れし。
「あんた…戻らないの?怒られるよ?」
「大丈夫〜!」
と先輩はドヤ顔気味の笑みを俺に向ける。
ウザイ。
「先生の説教巻き込まれるのとか嫌なんだけど…」
「幸君安心しなよ〜俺、ちゃんと仕事終わらせといたし!」
と目が潰れるほどの笑みを向けてきた。これは目が潰れるなぁと思った。
「それならいいけど…てかもう帰るね?」
「え、もう?」
「うん。それより先輩は帰りの支度したらどう?」
と言って俺は先輩の腕を振り払って帰った。
(今日はなんか疲れた。あの先輩のせいだろうな〜…はぁ…)
と、思いながら俺は綺麗に洗った身体をそのままベットに預け眠りに落ちたのである。