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疑いようのない本気の殺意とその言葉に、戸惑いを隠しきれない。
だが、それと同時に一つだけ確信できた。
(・・・・・・アラスターは気がついてる)
(私の催眠が解けていることに・・・・・・)
でなければ、あんな風に私にだけ聞こえるように言葉を掛けたりはしないだろう。
その上で”本気で掛かってこい”と・・・そう伝えてきている。
――――きっと、全てお見通しなのだろう。
催眠に掛かったままのフリをしていることも、ヴォックスの隙を伺っている事でさえも。
全ては来る一瞬の為に、今はお互い本気で戦うしかない・・・そう思っている所までも、おそらくは読まれている。
(ほんっとに・・・・・・敵わないよね)
どこまでも上手なアラスターに、心の中で小さく苦笑する。
・・・・・・こうなってはもう、やるしかない。
悔しいけれど、小手先の小細工でどうにかできるほどヴォックスは甘い男ではないだろう。
真意を理解するアラスターなら、言葉通り本気で私の命を取りに来る。
―――覚悟を、決めるしかない。
〇〇「・・・・・・ッ」
アラスター「・・・・・・いい眼です」
まっすぐ前を見据える私を見て、アラスターは満足そうにそう呟く。
一度力強く刀の柄を握り締め、私は再びアラスターへと斬りかかった。
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