テラーノベル
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挑戦的に微笑むアラスターめがけて飛び込み、私の刃をいなす触手を片端から薙ぎ払う。
(手数の多さと射程では、圧倒的に不利・・・)
(ただ、攻撃速度は私の方が上だ)
(触手の攻撃だけなら、十分に捌ききれる・・・!)
一進一退、お互いに譲らない攻防が続く。
私の繰り出す攻撃は惜しくも触手に相殺されるが、
影を駆使しての機動戦や奇襲には、持ち前の瞬発力で反応して躱し続ける。
アラスターとの戦いなんて、もう数え切れないほど繰り返してきたんだ。
お互いの策、癖、戦法・・・・・・ほぼ知り尽くしているといっても差し支えないだろう。
(分かってるよ、アラスター)
(こうやって進展のない戦況が続くと貴方は・・・)
その時、攻防の傍らでアラスターの触手が数本天井へと伸び上がった。
(地形を崩して、起点を作ろうとするよね・・・!)
数瞬後、天井に吊られていた照明の留め具が破壊され、落下し始めた。
ただ、地形の破壊に力を割けば、当然私の攻撃への反応は僅かに間に合わなくなるはずだ。
落下してくる瓦礫や照明を避けながら、私はアラスター本人の眼前へと一気に踏み込んだ。
〇〇「―――ッッ!」
アラスター「・・・・・・ハハッ」
その身体に向かって、ひと思いに刃を振り抜く。
その瞬間僅かにアラスターの瞳は私を捉え、その顔はホテルで見せていたいつもの笑顔をたたえていたように見えた。
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