がしゃん … ッ゛
金属製品 の ぶつかり合う音 で 目が覚めた 。
「 ン 、 起きたんだ ~ っ 、笑 」
桃 「 へ … だ、れ … っ 、 」
赤 「 いとま なつ 。 知ってんだろ ? 」
桃 「 っぁ … 、 美容師さん … ッ、? 」
名前を聞いて 彼の顔を よく 確認すると
確かに 見覚えのある顔 で 、
回らない頭 で 精一杯思い出した のは いつも 俺を 担当してくれている 美容師さんだった 。
赤 「 だい 正解 笑 」
桃 「 ッ …、 なんで 、 こんなこと …ッ 、 ゛ ! 」
赤 「 そんなん 、 ただの人質 。 」
“ 好きだったから ” なんて 夢見たいな 返事を
期待した 俺の 淡い思いは 溶けて無くなった 。
どうせ 俺なんて いてもいなくても 変わらない 。
人質 にするなら 俺じゃなくてさ 、
同じサークル に 通ってる すち とか さ 、
兄 の いるま だって お前が 担当じゃん 。
もっと みんな が 必死に助けに 来る人に したらよかったのに 。
おれだって 、 すちや いるま、 こさめだろうが みことだろうが
例え お前 が 誘拐されたって 、
俺にとっては 大切な人 “だった” から 助けに 行ってたよ 。
スーパーマン みたいに 速くは走れない けどさ 。
コンビニ に 酒 買いに行って 誘拐されて 。
愛情なんてない 人質 役なんて ださいに 決まってる 。
赤 「 ま、 そういう事だから 。 」
赤 「 勿論 飯は やるし 変なことも 強要しない 。 」
赤 「 ただ 、 手錠は 外してやれん 。 」
桃 「 … なんで … なんで 、 人質 が 必要なの、 ? 」
赤 「 … 俺 、 人殺しだし 、 」
桃 「 … ぇ、? 」
赤 「 自分の 兄 殺してんの 、 笑 」
桃 「 は、 ? 」
殺人犯と 生活なんて 、 何されるかわからない 。
警察側 が 判断を ミスしたら 俺も 殺される ってこと …、?
そんな最悪な状況の中 、 最悪な美容師と 最悪な 同棲生活が 始まった 。
赤 「 ン 〜 、 らん飯 、 口開けて 」
桃 「 …毒入れてn ッ ⁉︎゛ ( んぐッ 」
赤 「 自分から 人質殺さね ー よ … 、 」
桃 「 … あっそ 、 俺いつになったら出れんの ? 」
赤 「 俺が捕まったら 。 」
桃 「 はやく 捕まっちまえよ 、 クソ殺人鬼 。 」
赤 「 お 〜 口悪 〜 ッ 、 笑 」
桃 「 は ー ッ …、 がち 嫌い 。 はよ捕まれ 。 」
赤 「 はいはい 、 そのうち 捕まるから 、 笑 」
一体 、 どれくらいの時が経ったのだろうか 。
今日が 何月 何日 で 何曜日 なのかも わからない 。
ただ 1人 、 寂しく 机 に 伏せていた 。
がちゃっ
桃 「 … なつ 〜 、 暑い 、 クーラー つk … 」
今では 2人の生活が 当たり前だった 。
帰ってくるのも 、 当然 なつだと 思ってた 。
紫 「 … 桃瀬らん 、 君を保護しに来たよ 。 」
笑顔で 俺を 見つめる兄 が 気持ち悪い 。
桃 「 は … 、 ? なつは ? 」
紫 「 彼は 捕まった 。 安心して 帰ってこい 、 」
優しさのつもりなのか いるまは 俺を 優しく 抱きしめた 。
ばしっ … ゛
桃 「 なつは 、 ? なつを返してよッ ゛、 」
紫 「 はぁ 、 ? 」
そばにあった 護身用の カッターで
自分の 腕を 深く切りつけた 。
桃 「 な 、 なつは ッ゛、? なつぅ … ッ 、 ( ぽろぽろ 」
暫くして 、 俺は 小さな 心療内科に 連行された 。
“ ストックホルム症候群 ”
そう診断された 。
俺は 、 監禁なんて されるずーーーーっと前から 、
なつが 大好きだったのにな 、 笑
コメント
2件
すごい不思議な雰囲気の話ですね