テラーノベル
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部屋の中は静かだった。
さっきまで止まらなかった涙も、たっつんの隣にいるだけで少しずつ落ち着いていく。
それでも胸の奥はまだ痛くて、あなたは小さく呟いた。
「……なんであんなこと言えるんだろ」
たっつんは隣でクッションを抱えながら、ちらっとあなたを見る。
「ん?」
「会ったこともないのに……勝手に嫌われて……」
声がまた沈みそうになる。
するとたっつんは少しだけ眉を下げて、ぽん、とあなたの頭に手を乗せた。
「ネットってな、顔見えへん分、強く言える奴おるから」
「……」
「でもな、それ真に受けすぎたらあかん」
たっつんの声は優しいのに、芯があった。
「お前のことちゃんと見てる人も、好きって言ってくれる人もおるやろ?」
「……いる、けど」
「ほな、その人らの言葉まで見えへんなるくらい、自分傷つけたら損や」
あなたは膝を抱えたまま俯く。
「でも……やっぱ怖いよ」
「ん」
「また何か言われるかもって思うと、スマホ開くのもしんどい……」
その瞬間。
ぐい、と肩を引かれて、気づけばたっつんの方へ倒れ込んでいた。
「た、たっつん!?」
「今日はもう考えんでええ」
そのまま頭を撫でられる。
ゆっくり、ゆっくり。
「俺がおる」
短い言葉なのに、不思議なくらい安心した。
「……なんでそんな優しいの」
「優しない」
「優しいよ」
「ちゃう」
たっつんは少しだけ視線を逸らして、小さく笑う。
「好きな奴泣いとったら、こうするやろ普通」
「……え」
空気が止まった。
たっつん本人も“しまった”みたいな顔をして固まる。
「……あ」
「……今、好きって」
「いやその」
珍しくたっつんが露骨に焦っていた。
耳まで赤くなっている。
「……聞き間違いちゃう?」
「聞き間違いじゃない」
「……っ」
あなたが見上げると、たっつんは片手で顔を覆った。
「最悪や……こんなタイミングで言うつもりちゃうかった……」
「……ほんと?」
「……ほんと」
低い声で答えて、たっつんは観念したみたいにため息をつく。
「前から好きやった」
胸がどくん、と鳴る。
「笑っとる顔も、変なとこで頑張りすぎるとこも、全部」
「……」
「せやから余計腹立つねん。お前が一人で泣いとったん」
あなたは何も言えなくなる。
するとたっつんは、そっとあなたの頬に触れた。
「……嫌やった?」
近い。
びっくりするくらい近い。
でも、不思議と怖くない。
あなたは小さく首を横に振った。
その瞬間、たっつんがふっと安心したみたいに笑う。
「よかった」
そして。
こつん、と額同士が軽く触れる。
「……今日はいっぱい泣いた分、もう甘やかしたる」
その声が優しすぎて、また少しだけ涙が滲んだ。
#他YouTube出る可能性大
コメント
1件
いや、2話も良すぎんだろ!たっつんの「好きな奴泣いとったら、こうするやろ普通」って、あれズルいわ〜〜〜。わざとじゃなくて口滑らせた感じがリアルで、逆にグッと来た。告白後の焦り方も可愛すぎるし。傷ついた心に寄り添いながら、ちゃんと前向かせてくれる距離感が最高だった。続き気になる!🔥