テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
新しい連載を始めさせてもらいます!
何卒よろしくお願いします🙇🙇
【設定】
深澤辰哉(17)
•高校3年生
佐久間大介(17)
•高校3年生
第1話 出会い
深澤side
春って、こんなに騒がしかったっけ。
教室のドアを開けた瞬間、
ふわっとした空気と
ざわめきが一気に押し寄せてきて、
深澤辰哉は小さくため息をついた
深「…うるさ」
誰かに言うでもなく呟いて、自分の席に向かう
新しいクラス. 新しい人間関係.
正直、どれも面倒でしかなかった。
適当にやって、適当に終わればいい。
そう思ってたのに——
佐「ねえねえ!そこ座っていいっ?」
やたらと明るい声が、すぐ隣から飛んできた
顔を上げると、そこには満面の笑みの佐久間大介が立っていた
深「…もう席決まってんだろ」
佐「え、でも隣じゃん?だったら話した方が楽しくない?」
にこにこしながら、勝手に椅子を引く
なんだこいつ、と思った。
初対面なのに距離が近すぎるし、
なにより——
深「なんでそんな笑ってんの」
気づけば、口から出ていた。
佐久間は一瞬きょとんとして、
それから少しだけ首を傾げる
佐「え?」
深「いや、ずっと笑ってるじゃん」
普通、初日ってもっと緊張するだろ。
周りの様子伺ったり、無理にでも落ち着こうとしたり。
でもこいつは違う。
最初からずっと、楽しそうに笑ってる。
すると佐久間は、少しだけ考える素振りをしてから——
佐「笑ってた方が楽しくない?」
当たり前みたいに言った
その言葉に、深澤は一瞬言葉を失う
深「…は?」
佐「だってさ、せっかく同じクラスになったんだよ?楽しい方がいいに決まってんじゃん!」
そう言って、また笑う。
眩しい、と思った。
理由なんてないのに、
ただ楽しいから笑うなんて、
そんなやつ、今まであんまり見たことなかったから。
佐「俺、佐久間大介!よろしくね!」
勢いよく差し出された手
深澤は少しだけ迷ってから、仕方なくその手を軽く叩いた
深「…深澤辰哉」
佐「ふっかって呼んでいい?」
深「は?なんでだよ」
佐「なんか呼びやすそうじゃん!」
意味わかんねえ、と小さく笑いそうになるのを堪える。
でも、そのときにはもう——
さっきまで面倒だと思っていた教室の空気が、ほんの少しだけ、悪くないものに変わっていた。
佐「ふっか、今日一緒に帰ろーよ!」
深「は?なんでだよ」
佐「え、ダメ?」
期待する目で見られて、ほんの少しだけ言葉に詰まる
深「…別に、いいけど」
そう答えた瞬間、ぱっと顔が明るくなる
佐「やった!!」
その無邪気な反応に、思わず小さく息を吐いた
——なんなんだ、こいつ。
でも
悪くない、かもな。
そう思ってしまった時点で、
たぶんもう、遅かった。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
#記憶喪失