テラーノベル
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涼ちゃんに、好きだと言われた。
夢、なのか?
何も言葉が出てこない。
「元貴。ね、元貴が本当に俺のこと好きなら、もう避けないで……。寂しい……悲しかったよ……。」
悲しそうに俺に言った。
本当にごめん。俺が招いたことだ。
「ごめん……。ごめん涼ちゃん。俺告白する気、無かったんだ。付き合う気も。」
涼ちゃんは俺を見つめている。
「涼ちゃんと居られたらそれだけでいいやって。でもちょっと抑えられなくて。変に気まずくて避けてた。逆効果だったね。」
避けてた気まずい理由はまぁ違うが事実に変わりはない。
「なんだ……俺のこと思っててくれたからなのか……。本当に嫌われてたのかと思った。俺、また足引っ張ってるかと……。」
謝罪してもしきれない。
涼ちゃんが足引っ張ることなんて1回もないから。自分を責めすぎだ。
「絶対にない。それはない。頑張ってるのいつも見てる。足引っ張ってなんか今まで1度もない!」
何か悔しくなって思わず声が大きくなってしまった。
感情に任せてそのまま続けた。
「全部俺が悪い。素直になれたら1番良かった。でも俺は素直になれない。こういう性格だし。今日だって、どうしようと思ってた。若井はいなくなるし。かといっていきなり2人きりなんてハードル高いし。だからなるべく普通になろうと思ってた。思ってたけど、無理だった。涼ちゃんを見たら。抑えきれなかった無意識に。
……好きっていう感情が。」
俺ってこんなにも必死になるんだ。
涼ちゃんは静かに全部聞いてくれた。
「元貴。ありがとう。やっと、やっと話してくれたね。嬉しい。」
俺ね、と話を続ける。
「何に悩んでるのか知りたかったの。教えてくれないって事は頼られてないんだなって思って。若井にも相談した。だから自分で話してくれるまで待ってみようかなって。やっと、今、元貴の口から聞けた。」
涼ちゃんは微笑みながら俺に言った。
あぁ。なんで今までこんなに遠回りをしていたのか。
事の発端はちょっと違うけど、もうちょっと素直に涼ちゃんに向き合うべきだった。
「涼ちゃん。俺と……付き合ってください。」
付き合う気もないなんて嘘だ。
今はもう涼ちゃんを俺のだけにしたい。
涼ちゃんを見ながら真剣に言う。
いつもの優しい可愛い笑顔で
「はい。よろしくお願いします。」
と答えた。
「かなり冷めちゃった……ね。あっためよっか。」
きっとパスタは伸び伸びだろう。
それでも今は幸せだった。
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