中也愛され
中也女体化
転生
芥中◀︎これがメイン
太中
敦中
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芥川視点
バギッ
頬を殴られたのだろうか
否な音が鳴ると共に、頬に激痛が走る
激痛、?
僕は死んだはずだ
何故痛みが……
?「おらっ起きろよ!!」
バゴッバギ
芥「!?」
3連発で強く殴られ、流石に目が覚めた
?「寝てンじゃねぇよ ああ?誰が寝ていいなんて言ったァ?早く死ねっつってんだよ!!」
目の前の男……恐らく僕を殴った其奴は苛立ちを隠しもせず、全面的に顔に出していた
目をかっぴらき、眉間に皺を寄せて歯を剥き出しにしている
顔は整っているので普通にしていたら綺麗だろうに…
そう思いつつその男の顔を凝視していると男は余計に苛立ったのか、僕の髪をぐしゃりと乱暴に掴んで、またもや怒鳴り散らしながら殴り出した
…思ったより痛い
目覚めた瞬間暴力を 振るわれ、怒鳴り散らされていた僕も少しばかり苛付いていた
反撃しようと手を伸ばそうとして気付いた
自分の体が子供の体になっていることに
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あれから何れ位経っただろうか
理不尽な暴力は終わった
結局あの後から自分の体の変化による衝撃で反撃所ではなかった
お陰で体中が痛む
顔を歪め、舌打ちをしながら考え込む
頭の整理をしようと、今分からないこと、疑問点、不明点をそこに散らばっている紙に書出す
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・自分は何故生きて居るのか
・見た事のない機器は何か
・此処は何処なのか
・あの男は何者なのか
・自分は誰なのか
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先ず、情報が有る物から先に解決する
あの男の正体
あの男は「父親に向かってなんだその目は」「俺は親だぞ」
等と言っていた為、今の僕の父親なのだろう
文 の横に矢印を引いて『父親』と記入する
次は自分が生きている理由と、自分が誰なのか
其れを知るには年齢・容姿から調べた方が早い
容姿を見れば大抵の年齢はわかるので、全身が見れる鏡を探すことにした
先程の『父親』は女に会いに行ったらしいので、今は誰も居ない
情報を集めるには都合が良い
早速家を捜索し始めた
運良く、1番最初に開けた部屋に大きな鏡があった
自分の状況を詳しく知るために、最初から服を脱ぎ捨てる
そして鏡を見る
どうやら『存在する世界』が違うだけで、体は昔の自分と同じらしい
『自分は誰なのか』という文に矢印を引く
隣に『子供。おそらく5歳で、昔の僕と姿が同じ』
そして新しい文を付け加える
『・異能は使用出来るか』
これを調べる為に先程の所々ほつれている服を着直す
そして昔の様に『羅生門』と言って異能を使用する
服の一部が形を変え、鋭い刃の様になる
どうやら異能は健在らしい
先程の文にまた矢印を引き、『使用可能、少し強化された可能性有り』と書く
移動せず、其の儘『自分は何故生きているのか』について考え始める
之に関しては本当に解らなかった
どれだけ考えても答えは浮かばない
苛立ちつつも考えていると銀の言葉を思い出す
『兄さん、“転生”って知ってる?死んだ人が生前の記憶を持って他の世界とかに生まれ変わるんだって 。不思議ね。本当にあるのかしら』
『転生』……
之だ
之なら全ての辻褄が合う
子供の姿なのも、此処に見覚えが無いのも、全てが合う
しかし、かなり面倒な事になった
異能が使えるのは良いが、この世界のことが全く分からない
これからの生活に支障を…
然し、僕はこの世界で生きる意味はあるのだろうか
今現在の情報だけなら、恐らく『あの方』はおられない
其れ処か、あの頼れる太宰さんもいない可能性が極めて高い
其れなのに生きている価値はあるか?
只、あの男に殴られ、蹴られ、罵られるだけなら死んだ方がマシだ
そう考えていると、テレビからの音声で思考が遮られた
『其れでは今、注目のあの人とは……!?』
どうやら考えている内に最初の部屋に戻っていたらしい
ぼーっと画面を見つめていると、見覚えのある男性が映し出された
芥「!?」
白衣を着用し、胡散臭い笑みを浮かべ、幼女と共にテレビに映し出されたその男は
かつて自分が勤めていた組織の首領・森鴎外であった
『今、医療で大活躍し、注目を集めている森鴎外さん
新人にも関わらず、手術の腕は凄まじく、どんなに優秀なベテランの医者でさえも勝てないと言われています。観察力も優れていて、僅かな病状だけでも原因画分かってしまうと噂されています。
また、薬の調合も得意で、数々の薬や予防注射を作り上げました……』
テレビの中の女がハキハキと説明をしている
僕は直ぐに其の内容を紙に写した
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あの番組のお陰でかなりの情報を得る事が出来た
前世の知り合いがこの世界でも存在すること
大半が『個性』という異能の劣化版を所持していること
悪事を働くヴィランとヴィランに対立し、捕まえるヒーロー
かつ て守っていた『ヨコハマ』が存在しないこと…
その他にも多くの情報を得た
其れをもう一度紙にまとめ直したりしている内に、少しずつ期待が膨れ上がって来た
『あの方』が生きているかもしれない
太宰さんに認めてもらおうと自暴自棄になっていた僕に、新しい“いきる意味”を与えてくださった『あの方』
反抗的な態度をとる僕に優しく気さくに話し掛け、世話をしてくださった
『愛』を教えて下さった
何処までも何処までも優しく、闇の世界が似合わない、暖かな笑顔
どれだけ傷付いても怪我だらけでも、あの方の顔を見るだけで、一瞬で傷が癒えたかのような気持ちになった
もし、貴方がこの世界にいらっしゃるのなら
今度こそ必ず守り抜いてみせます
待っていてくださいね
中也さん
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あの日から僕は父親が居なくなる度、情報収集の為に外出したり、地図やテレビを見るようになった
今日も情報収集の為に外へ出た
辺りはかなり暗く、もう深夜だった
本来なら補導されている筈だが、一通りの少ない道を調べて、そこを通っているので何ともない
見つかっても異能で逃げた
?「待てっ!」
……?
どこからが声が聞こえてきた
どこかで聞いた事のあるような声だ
僕は静かにその声の方へと歩いていった
どうやらヒーローがヴィランを追い掛けているらしい
ヴィランが個性を使わず追い詰められている
否、『個性が使えない』のか……
太宰さんと似た様な力を持つヒーローは、どんどんヴィランを追い詰めていく
ふと、自分の力が異能なのかそれとも個性なのか、と言う疑問が浮かんだ
僕は好奇心で其のヒーローの視界に入った
?「!?そこの坊主!何してる!? 」
驚いた顔をしているが、ヴィランとの戦闘中の為こちらに近付けないようだ
それをいい事に僕は“力”を発動させる
もしこれで発動すれば異能、発動しなければ個性……
僕の“力”は発動した
異能だったのだ
ヒーローはこの力を『個性』だと思い込んでいる為、驚きで一瞬動きを止めたが直ぐに戦闘状態に戻った
疑問が消えると、謎の達成感に包まれ、其の儘逃げ出した
ヒーローに捕まると面倒だし、今逃げた方が良い
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家に着くと父親が居た
最悪だ今までにこんな失敗はしなかったのに
暴力を振るわれることを覚悟して父親を睨む
だが、殴られることは無かった
父親は上機嫌だった
父「金づると結婚する事になった、美人だし金持ちだし、馬鹿だしマジで最高だよ」
そう言ってケラケラ笑う
……
なんて最低な野郎なんだ
そう思いつつ話を聞く
父「今度そいつの家に行くから、絶対に余計な事言うなよ?」
言うに決まってる。黙れこの屑が
父「あとお前に弟出来るから」
弟?
可哀想なものだな
やっと父親が出来たと思ったらこんな奴だとか
まぁ関係ないが……
父「そういや其奴の髪色が面白くてさぁ、白髪で前髪をこーやって斜めに切ってんだよ、笑えるだろ??」
そう言ってまた爆笑し始めた
弟の容姿なんて興味がな…
まて、今白髪に…なんといった?
これではまるで人虎ではないか
最悪だ
父「んでそいつの名前がァ、何だっけなぁ?ああ、そうそう、敦だ!てか髪色で手前とオセロできそうだな」
オセロ?なんと失礼な……
否、敦??
アツシ?あつし?
ATSUSHI?
は?
待て待て待て待て待て待て
嘘だろ…
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終了です!
少し長くなってしまいましたかね…
丁度いい長さが分からなくなってきました
最後、クソ親父を使って芥川と敦君をいじるの少し楽しくなってしまいました…
オセロ……
やっぱり何でもないです
最近はコメントをしてくれる方も少し増えまして、本当に嬉しいです
ご視聴ありがとうございます!!
其れではさようなら!
コメント
3件
オセロw確かにいじるの楽しそうw 続き楽しみッ!!