中也愛され
中也女体化
転生
芥中◀︎これがメイン
太中
敦中
キャラ崩壊
芥川の敦くんへの当たり強め
✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼
芥川視点
新しい母親と弟に会いに行く為に糞男と歩いている間、僕は弟が人虎では無い事を願っていた
父親が「着いたぞ」と声を掛けてきた為、僕は気を引き締めた
『ピンポーン』
家のインターホンがなると、少しして若い女性の声が聞こえてきた
そして扉が開く
そこに居たのは
幼い人虎とその母親だった
白髪、変に切られた前髪、おどおどとした自信の無い態度
確定で人虎だ
予想は的中してしまったのだ
驚きつつも人虎を睨む
人虎は驚いた顔をして此方を見ている
嗚呼、誰か嘘だと言ってくれ
✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼
今居るのは二階にある人虎の部屋
お互い黙っている為、部屋の静けさが少し不気味に感じる
親は「仲良くしててね」なんて言ってたが出来るか
こんな奴と仲良くなんて死んでもする気は無い
人虎が何も言わないので、苛立ちながらも口を開いた
芥「どういう事だ」
素直な気持ちだった
敦「知らないよ、ていうかなんでお前いんの?」
貴様如きが僕をお前呼びするな
そう思ったのは言わないでおこう
芥「其れはこっちのセリフだ」
……
また沈黙が始まる
お互い仲良くする気なんて微塵も無い為、睨み合うだけだった
それから数分経って、僕は口開いた
芥「あの男は最低な野郎だ」
なんで自分がこんな事を言い出したのか、自分でも余りよく分からない
人虎も『何言ってんだ』とでも言うかの様な顔で僕を見る
言ってしまったことは仕方が無い、そう思い、僕は話を続けた
芥「お前の母親の他に何人も女がいる。おまけに暴力を振るう奴だ」
話しながら左腕の袖をまくる
くっきりと付いた痣や、傷があらわになった
芥「きっと結婚したら本性を見せるだろう、何とも哀れなものだ」
それまで黙っていた人虎が口を開いた
敦「それって僕にも被害出るじゃないか」
やっと口を開いたかと思ったら自分の心配か
芥「嗚呼、そうだな」
敦「なんか出来ないの?」
なんだコイツは
自分で考えろ
芥「知らぬ」
そういうと人虎は顔を顰めた
本当に苛つく奴だ
余りにもイラついたので少しだけ脅してみたが、
「どうだっていいよ」と言う答えしか返って来なかった
此奴の考えている事は手に取る様に分かる
どうせ中也さんが居ないなら生きる意味が無いとでも思っているのだろう
僕も同じだ
でもどうしてここ迄ヒントがあるのに分からないのだろうか
つくづく馬鹿だな
中也さんが兄なら良かったとか考えていそうだな
僕だってそうだ
……待てよ?
人虎を上手く利用すれば中也さんに会える確率は上がるのでは?
仕方が無い、頭の悪い可哀想な人虎のために教えてやろうでは無いか
利用するだけだがな
芥「あの方……中也さんが居るかもしれない」
敦「は、?」
予想通りの返事が返ってきた
どうせ今迄何も考えずぼーっと生きてたんだろう
そう思いつつ中也さんが居る可能性があることを告げる
少しだけ煽りも入れて人虎が断らないようにすると案の定
「会いたい」と言い出した
芥「で?」
会いたいなら敬語を使え、と言う意味も込めてそう言う
人虎は顔を歪めて如何にも「何で僕がこんな事……」という表情をした
だが、矢張り中也さんに会いたいという欲が勝ったらしく、言い方を改めた
流石にこれ以上煽ると面倒になる可能性もあるのでそのまま許した
敦「で、どうするんだ」
……此奴考える気1ミリも無いのか?
芥「逃げる」
敦「逃げるぅ?」
言い方イラつくな
文句あるなら自分で考えろこの愚図が
芥「嗚呼」
敦「何処に?」
少なくとも僕は此奴より情報を持っている
情報集めに力をかなり入れたのだから当然だ
今知っている情報の1部を話すと人虎は驚いたような表情をした
そして「いつ決行 する」なんて聞いてきた
本当に何も考えてないんだな
来週結婚届けを書くことすら知らないのか
呆れながら説明するとまたもや質問で返された
準備のことまでは流石に独断では決められない為、それを話し合うことになった
✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼
それから約1時間、僕は人虎の家から帰宅した
細かな作戦・持ち物が決まった為、家に帰ったら直ぐに準備しようと思ったのだが、父親がまた話し始めた
他の女がどうだの、騙すのは簡単だの言っては終始爆笑していた
ゲラゲラ下品な笑い方だ
だが、相槌も打たず聞く僕に飽きたらしく、直ぐに解放された
その日から父親は母親に浮気が見つからないようにするためか、家にいることが多くなった
新しい情報を集めようと思っていたのに思い通りに動けないし、準備も予定より進んでいない
最終的には父親が酒を飲んで其の儘酔い潰れて寝ている間に準備をするようになった
父親はだらしなく、鞄も服も放置するので、金を沢山取ってやった
作戦決行前夜に僕は最終確認をした
準備が万端なのを確認すると、父親への怒りがふつふつと湧いてきた
今迄何かあった時の為にと少しづつ集めてきた悪事の証拠の写真と便箋とペンを引っ張り出した
そして便箋に人虎の母親への手紙を書く
幼児の振りをするというのがまた難しかったが、平仮名で統一した為、幼児らしさを再現出来た……と思う
この後の心配事を減らせるし、父親に復讐できるしで一石二鳥だ
ざまぁないな
そして影でこっそり鍛錬していた羅生門の確認もする
腕が落ちるといけないからだ
そしてその鍛錬でわかった事も紙にまとめる
他の情報もついでに纏め直し、明日に備えて早めに寝ることにした
✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼
遂に決行日
大きな鞄を背負う僕に一瞬父親は不振そうな顔をしたが、興味が無いのか何も聞いて来なかった
でも1度荷物を減らせと言ってきたので
「敦と遊ぶ」
と言って誤魔化した
父親はこの言葉を聞いて「良く数時間であの坊主と仲良くなったな」とだけ言った
仲良くなってなど無い
気持ち悪い事を言うな
不満に思いながらも人虎の家へ向かった
✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼
家に着くと母親が上に行くように促したので、其の儘素直に従った
断る意味もないし、むしろ作戦に好都合だ
部屋に行ってまた確認をすると、人虎に手紙と写真を置いてくるように言った
人虎は特に文句を言う事も無く手紙を置いてきたが、帰ってきて
「なんかあれだな、その、手紙の……うーん、字が、やっぱ何でもない」
と意味のわからない事を言ってきた
だが特に気に止めることも無く、其の儘家を出る
今迄練習してきた異能を使って足場を作り、静かに降りていく
時々足が届かなくて落ちそうになったり、子供の姿の不便さを痛感しつつ着地すると、僕達は走り出した
✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼
予定通り路地裏に着くと、人虎は少し顔を顰めた
薄気味悪い場所だが他に場所が無く、仕方が無いのでそこで数日間を過ごしていた
余りにも無計画な人虎に、そろそろ異能 訓練をさせようと思い、声をかけた所拒否された
何も知らない、調べていない人虎にイラつきつつ説明をし、異能訓練をさせようとした
勿論、人虎の異能が強化されていて、制御可能にになっている可能性があるという話もした
それでも人虎は異能を使うのを渋っている
その様子に苛立ちが増す
古傷に甘えて何もしない上に、強くなろうともせず、言い訳をしようとする
だから嫌いなのだ
芥「言い訳をするな、貴様は何時も何時も言い訳ばかりだ」
敦「ちょっと待て」
この期に及んでまだ言い訳をするのか
芥「待たぬ、言い訳をするなといっ」
敦「誰か来てる」
今迄言い訳だと思っていたが、真剣な顔なので嘘では無いと思った
作戦が失敗したのか?
父親が来てしまった可能がある
逃げようとしたその瞬間
『虹色のゾウリムシダァ!!』
太宰さんの声だ
太宰さんだ
そう分かると、自然と足が声の方へと動き出した
人虎も走り出す
そしてたどり着いたところには
にこりと笑ってたっている太宰さんがいた
太「やァ、久しぶりだね
敦君、芥川君」
✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼
終了です!
敦くん視点と視点が変わっただけで余り内容は変わっていませんが、楽しんでいただけたら嬉しいです
そして、気づかない内に♡が凄いことになってました!
本当にありがとうございますm(_ _)m
これからもよろしくお願いします!!
さよなら!
コメント
4件
毎回最高過ぎます✨毎回視点を変えて書いて下さるのでなりにを思っているのかなどが分かってとても良い作品だと思っております! 続きがとても楽しみです!無理し過ぎず投稿してくださいね(*´∀`)