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俺達はすぐに役所に行った「すみません。この付近にカイス商会という商業組合はありますでしょか?」「カイス商会ですね?少々お待ちください」そう言われしばらく待つも「大変申し訳ありませんがドランシア内にはないみたいですね」「そうですか…、でしたらサフィン・ロエルという商人が宿泊している宿を調べることはできますか?」「かしこまりました」しかし「サフィン・ロエルという人は宿には泊まっていないようですね」「そうですか……ありがとうございます」俺は次の手を考えながら役所を出た。すると荷馬車の音が聞こえ、もしや!と思い見てみるもノルディアから武具を運んできてくれていた1団だった「ハヤセルさん!ちょうどいい所に。今からハヤセルさんに武具の取引が終わったことを伝えに行こうとしていたのです」「そうですか。ありがとうございます。ところでカイス商会という商業組合について何か知っていることはありますか?」「知っていることと言いますとノルディアのルメル港市支店がカイス商会の支店であることと支店長のリダル・オッソさんなら何か知っているかもしれないということくらいですかね?」「それは本当ですか?」「もちろん本当ですとも」「宜しければ我々をそこまで案内していただくことはできますか?」「構いませんよ」そういうと男は後ろの荷馬車に乗った者たちに先に帰って取引が終わったことと男が依頼主とルメル港市へ行くことを伝えた「では早速向かいますか?」「はい。我々は1度宿に戻って荷馬車を持ってきます。ですから皆さんは先に門の外でお待ちください」「かしこまりました。それではお先に失礼いたします」そう言ってノルディアからの使い人達は門へ向かって荷馬車を走らせていった。「2人ともごめんね。今からノルディアにもう1回行くんだけどいいかな?」「どうせ止めても行くだろ?俺は良いよ」「私も一緒に行きたい」「ありがとう2人とも。それじゃ宿に戻って荷造りしてもらってもいいかな?」「へいへい」「は〜い」そう言って俺たちは宿に戻った。荷造りが終わると宿主に金を払い、荷馬車を回収し門へ向かった。門は意外にも書類検査などが無くスムーズに出ることができた。そうして門の外に待っていた使い人と合流し一緒にノルディア連邦を目指した「ところであなたのお名前を伺いたいのですが宜しいでしょうか?」「そんなにかしこまらなくても大丈夫ですよ。私はゼス・ラハールと申します。元は自由戦士で今ではギラン・セルトさん率いる傭兵団の1員ですよ」「今ギラン・セルトと言いましたか?」「えぇ、言いましたが」「いや、なにギランとは昔戦争で補給線を守る任務で一緒になったことがありましてね?その時ギランが激怒して判断が鈍って大失敗したことがありまして、その時尻拭いしたのが私だったんです」「セルトさんが言っていた命の恩人っていうのはあなたのことだったのですね」「命の恩人だなんて大袈裟な…、私はただ与えられた役割を全うしただけですよ」「それでも今のセルトさんがあるのはあなたのおかげです。本当にありがとうございました」「こちらこそ。それでルメル港市支店まではどれくらいですか?」「最短でも1日ほどかかってしまいます」「わかりました。それで今晩は野宿ですか?」「いえ、この近くに小さな村がありましてそこに泊めてもらう予定です」「わかりました」