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第19話
四人は、近くにあった電車に乗った。
その電車はフレンドリーパークに一番近い路線らしいから。
キツネ「いやぁ、マジでフレンドリーパークに行けるのか。」
キツネ君は一人緊張しているようだった。
シロクマ「お前は、飽き性だから、ハマるかはわからんな。」
キツネ「うっせ~~~!」
そうグダグダな話をしている横でアザラシ君は静かに窓の外を見ていた。
青い空。清く澄んだ川。小さく見える街々。
すると、フレンドリーパークの目印となる観覧車が見えてきた。
アザラシ「降りるよ。」
その一言で空気が変わった他の三人。
シロクマ「降りよう。」
キツネ「ああ。」
ペンギン「うん。」
そう言って、電車が止まったと同時に四人は降りた。
フレンドリーパークは予想よりも遥かに超えて、人々がとても多く
個性的な遊具、屋台がならんでいる。
そこら中、楽しい雰囲気な音楽が流れていた。
シロクマ「どこに乗ろうかな、、。」
シロクマが遊具のどこに乗ろうか迷っていたり、
キツネ「あ、これください!」
フレ店員「580円です。」
キツネ「はいは~い。あれ、、、そんな金持ってねぇ~~」
フレ店員「そうですか?!」
ペンギン「ああ、僕が出しますね!?」
そう言って代わりにペンギン君がお金を出すというハプニングが起きたり、
ジェットコースターを乗って、
アザラシ「ぎゃぁあああああああ!!」
アザラシ君が人一倍悲鳴が大きかったことが一番印象だった。
そう言って、四人は次々と楽しんでいった。
シロクマ「アザラシ君って、高所嫌い?」
シロクマ君が少し笑みを交えながら、聞くと、
アザラシ「ううう、、、高所ダメなのになんで乗ったんだろう、、。」
アザラシ君が落ち込みながら訴えていた。
キツネ「俺は、別に普通じゃ!」
キツネはアザラシに自慢話のように言う。
シロクマ「お前の自慢話はいらん。」
そうシロクマが拒んで、
ペンギン「あははははは!」
その様子を静かに見ているペンギン。
皆の性格がここで現われていた。
男子「あれ?シロクマたちなんでいんの?」
そこへ、クラスメイトの男子である一人が声をかけてきた。
キツネ「ああ。俺ら気持ち変わったの。やっぱり思い出は作らないと駄目だなぁって。
なんか理由ある?」
男子「ちぇ」
男子の一人は舌打ちをして、その場を離れた。
キツネ「なんなんだよ。あいつ。」
キツネはぷんぷんと怒っていた。
時はもう夕方。
遊びつくした四人は帰らないといけない。
昼間の優雅な音楽から、寂しい雰囲気の音楽にフレンドリーパークは変わっていた。
その頃、四人も帰る途中だった。
今日のアザラシ君の出来事にまだまだ突っ込んで面白がっているシロクマ君と
ペンギン君が、こんな時でもアニメの推しキャラを持ち歩いていることなどを話して、
キツネ君はクラスの男子の愚痴をすらすらと話していくなどしながら帰っていた。
ふと、キツネ君は歩いている時に自分を横切っていく人影に出会った。
その途端に、背中が凍ったように冷たくなり今にも蹲りたくなった。
キツネ「うぅぅッ、、、、!!はぁッ、、、!!」
(ヤバいッ、!!こんな時に限って過呼吸、、、!!置いてかれるッ、、、、、!!早く治れッ、!!)
三人の後ろ姿を見上げるようにして見ながら、だんだんと早くなっていく波動と向き合っていた。
アザラシ⦅え、、、、キツネ君ッ、、、!!どうしたの?!⦆
途中アザラシ君の声が聞こえた気がした。
シロクマ⦅おい、お前しっかりしろッ!!聞こえるかよ?
俺の背中に乗れ!⦆
少しぶっきらぼうな奴の声も聞こえた。
キツネ「うぅぅッ!!ヤバイッ!!死ぬッ!!」
シロクマ「もう少しの辛抱だ。我慢しろ」
そう言ったシロクマ君の声色はいつもよりトーンが低くて安心した気がした。
キツネ(こんな奴でも優しいんだな。)
そう思いながら、キツネはだんだんと目を閉じて行った。