テラーノベル
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__まもなく、流星駅。
__まもなく、流星駅。
車内アナウンスが静かに響く。
窓の外には無数の流れ星。
まるで雨のように降り続いている。
こさめ「すご……」
こさめは思わず窓に顔を近づけた。
こさめ「こんなの見たことない……」
捺「流れ星降りすぎだろ」
捺も驚いている。
すると列車がゆっくり速度を落とした。
ホームが見えてくる。
駅舎はない。
ただ、星空の中にぽつんと浮かぶ小さなホームだけ。
そこに書かれていた名前は__
流星駅
こさめ「なつくんの駅だ」
こさめが呟く。
捺は少し眉をひそめた。
捺「なんで俺?」
こさめ「わからん」
須千が静かに立ち上がる。
須千「でも、行こう。」
扉が開いた。
六人はホームへ降り立つ。
その瞬間だった。
空から降っていた流れ星の一つが、捺の目の前へ落ちてきた。
捺「うおっ!?」
慌てて飛び退く。
しかし流れ星は地面にぶつからない。
ふわりと浮かび、
やがて光の粒になった。
そして__
景色が変わる。
こさめ「え……?」
こさめは目を見開いた。
そこは駅ではなかった。
教室だった。
見覚えのある中学校の教室。
こさめ「これ……」
捺が立ち尽くしている。
教室の中には、昔の捺がいた。
今より少し幼い。
でも表情は同じだった。
明るくて、
騒がしくて、
誰より笑っている。
けれど。
その笑顔の奥にあるものが見えた。
誰も気づいていなかったものが。
『どうせ俺なんか』
昔の捺が小さく呟く。
五人は息を呑んだ。
『期待されても無理だし』
『どうせ失敗するし』
『俺にできるわけない』
その言葉は重かった。
いつも笑っている捺からは想像もできないほど。
こさめ「なつくん……」
こさめが隣を見る。
捺は黙っていた。
笑っていない。
視線だけが昔の自分を見つめている。
捺「…そう思ってた。」
ぽつりと呟いた。
捺「今もたまに思う。」
風が吹く。
流れ星が空を横切る。
捺「なんかさ。」
なつは苦笑した。
捺「みんな俺のこと面白いやつとか言うじゃん。」
こさめ「うん。」
捺「でも俺、自分に期待できないんよ。」
誰も口を挟まない。
捺「頑張ってもダメかもしれんし。」
捺「失敗するかもしれんし。」
捺「だったら最初から期待しない方が楽じゃん。」
それは初めて聞く本音だった。
いつも明るい捺の。
誰にも見せなかった弱さだった。
すると。
空から一つの流れ星が降りてきた。
その光が映し出したのは、
天文部の屋上。
入部した日のこと。
みんなで笑っている姿。
文化祭。
合宿。
七夕祭。
たくさんの思い出。
そして。
『なつくん!』
『なっちゃん!』
『なつ』
仲間たちの声。
捺は目を見開く。
その光景の中にいる自分は、
ちゃんと笑っていた。
必要とされていた。
そこにいた。
「……。」
沈黙。
その時、
こさめが笑う。
こさめ「俺、なつくんいないと寂しいよ。」
捺「こさめ……」
こさめ「騒がしいけど。」
捺「余計や。」
少しだけ笑った。
すると。
いるま「俺も。」
いるまが言う。
いるま「なつがいると助かる。」
捺「いるま……」
いるま「うるさいけど。」
捺「いるままで!?」
今度はみんなが笑った。
蘭も。
尊琴も。
須千も。
その笑顔を見て。
捺はふっと肩の力を抜いた。
捺「……そっか。」
流れ星が降る。
どこまでも。
優しく。
捺「俺さ。」
夜空を見上げながら言う。
捺「もうちょっと自分に期待してみてもいいかな。」
その瞬間。
無数の流れ星が輝いた。
まるで祝福するように。
須千はその光景を見上げていた。
そして思う。
__誰かに必要とされること。
__誰かを信じること。
それもまた、
ほんとうの幸いなのだろうか。
駅に発車ベルが鳴り響く。
銀河鉄道が六人を待っていた。
次の駅へ向かうために。
六人は再び列車へ乗り込む。
窓の外で流れ星が線路となり、銀河鉄道はゆっくりと走り始めた。
次に待つのは__
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コメント
7件
やば、♡2005になっちゃった☆ 捺くんが、ネガってる…!? でも、こういうのも好きだよ、おもろい☆ ようやく意味わかったわ、、、!
捺くんの「どうせ俺なんか」って言葉、重かったな……。普段あんなに明るいやつの心の奥にそんなの隠れてたんだって思うとグッときた。でも、みんなが「いないと寂しい」「助かる」って言ってくれて、捺くんが「もうちょっと自分に期待してみてもいいかな」って呟いたシーンで涙腺緩んだわ。流星が祝福してるみたいに輝く演出も綺麗だった。次の駅も楽しみ🔥