彼等は、クロノアに絶対的な信頼を寄せていた
だからこそ、なんの疑問も持たなかった
説得力もあった、ほとんどの人間が疑いもしないだろう
ましてや、過去の実績もあれば
pi視点
昔も、こんなことあったな
あれは革命を起こした時のこと
(懐かしいなぁ)
過去pi視点
決して甘く見てた訳じゃない
けれど、まさか、これ程とは思わなかった
tr「ぺいんとどうする?このままじゃ」
sn「総力を上げてこれじゃ、、、」
「無理なのか、、、俺達には、、、、」
誰もが諦めるしかない
こんな状況になると誰もが思うだろう
目の前には火の海が広がっている
自分たちの足元には、敵と、味方の死体
さっきまで生きていたはずなのに、、、
昨日、決起会をして、笑いあった味方が、、、
誰もが絶望するだろう
実力が優れていても、武器の差がある
食糧だって、あっちが有利だし、数だって
1つの希望もない
kr「諦めるな!」
1つの声が響いた
「クロノアさん、、、」
クロノアさんは、俺達の中で1番強かった
筋力ではトラゾーが勝つけれど、武器を持たせると勝てる者はいなかった
そんな彼は、今回、前線で戦っていた
傷だらけの姿を見れば、どれだけ過酷だったか分かる
tr「ボロボロじゃないですか、俺達、、、もう」
sn「そうですよ、、、仲間も、ほとんどが」
kr「弱気になっちゃダメだよ!まだ前線で戦ってくれてる仲間がいるのに!」
(無理ですよ、俺達には)
こんなこと考えたらダメだったんだ
俺達が、間違っていたのかもしれない
kr「今、ここで諦めたら、死んで行った仲間はどうなるの」
クロノアさんはただ、1人喋り続ける
kr「約束したじゃん!俺達みたいな人を増やさないために最後までやるって」
それでも、動こうとは出来なかった
kr「、、、俺は1人になっても戦うよ、それが、せめてもの、死んでしまった仲間への餞、だから」
そこで初めて、クロノアさんの声が震えてることに気づいた
クロノアさんを見ると彼は泣いていた
知らなかった
彼は、少し警戒心が強く、仲間とはあまり関わってこなかった
それなのに、仲間に涙を流せるんだ
こんなにも仲間想いだったんだ
(約束、、、)
昨日の決起会では、確か、、、
してたな、そうだった
『最後まで戦う、やり遂げる、俺達が戦うのは』
「仲間のため、、、」
俺達は大切な事を忘れていた
戦うのは自己満足のためじゃない
俺達の、仲間のためだ
「俺も行きますよ、クロノアさん」
sn「僕もいきますよ!当たり前じゃないですか」
tr「俺も行きます、大切な事を思い出させてくれてありがとうございます」
kr「みんな、、、そうだようね、行こうか」
俺達は、意志を持っているんだ、最後まで抗ってやる
俺達は、約束したんだ進むしかない
俺達のために、仲間のために
そこから凄かった
今まで以上に、俺達4人の連携が綺麗だった
一人一人が、輝いていた
その中でも一際輝いていたのはクロノアさんだった
彼は、その美しい身のこなしで敵を圧倒していく
その姿は思わず見とれてしまうほどだった
戦いが終わる頃、仲間は半分も生きていなかった
それでも、俺達は約束を果たした
クロノアさんがいなければ、勝てなかったと思う
だから、、、
「なぁ、リーダーはさクロノアさんがいいと思うんだけど」
kr「え?」
クロノアさんは目を丸くさせた
sn「僕もそう思います」
tr「俺も」
kr「えぇ?でもぺいんとの方が、、、」
pi「問答無用!これからはクロノアさんがリーダーということで!」
kr「うぅ〜、、、分かったけど、表向きはぺいんとのままね!」
pi「分かりました、、、これからもよろしくお願いしますね、クロノアさん」
kr「うん、よろしくねぺいんと」
pi視点
思えば、この時の決起会で約束してたの覚えてればよかったな
俺が言い出したのに、恥ずかしい
まぁ、過去のことだから
昔を思い出して、懐かしむのはまた今度にしよう
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