翌日。もしかしたら由梨が居るんじゃないかと期待を寄せ、久しぶりに学校に行った。しかし、由梨の姿はなく、しまいには気持ち悪くなってしまい早退した。
(昨日の由梨は幻?でも確かに居た…はず。)
考えに考え、由梨を探してみたが、結局見つからなかった。これで居なかったらもう諦めようと、最期に海に行った。
(由梨と会えて、嬉しかったなぁ)
あの時と同じように海に歩み寄る。久しぶりの海は、ひんやりとしていて気持ちが良かった。
「…今そっち行くから。」
そう言って目を瞑り、息を止めようとした時
「ッ、だめ!」
由梨の声が聞こえた
「…由梨だ」
「ごめん由紀。あんま顔見せれなくて。」
「ううん。会えて嬉しい。」
「今、何しようとしてたの?」
「なんでもないよ!」
「…そっか。」
「由梨は元気だった?」
「元気…だよ。」
「元気って言いながら元気じゃなさそうだけど…」
「そんなことないよ!ほら!このとーり!」
「えぇ〜本当かなぁ?」
「なんで信じてくれないの!笑」
楽しい…楽しいなぁ、やっぱり。でも、
(由梨が私に会ってくれる時ってさ、)
…言いたかったことをぐっと飲み込んだ。この言葉はきっと言ったら由梨を傷つけてしまう。
だから、
(今はこのままで…。)
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