第十四話
注意書きは第一話をご覧下さい。
水side
水「…」
???
水《…ここはどこ…?》
母「なんでこんな事も出来ないのよ!!」
幼い水「ごめっ…ごめんなさい…」
水《!》
あれは、昔の私…?
母「高校なんて行く金はない。働け。自分の為じゃなく、私のために」
水「…はい…」
中学3年生の私。
水「これ…今月の給料です…」
母「…はぁ、こんぐらいしかないわけ?」
水「ごめんなさい…」
バイト三昧の私。
水(…最近…調子が悪いな…)
なにか違和感を持った私。
医者「水さんは余命3ヶ月です」
水「え…?」
余命を宣告された私。
母「余命3ヶ月?何馬鹿なこと言ってんの」
水「ほんとなんですっ…!」
母「そ、ならこの家にいらない。さっさと出ていって」
水「え…」
家を追い出された私。
水「これから…どうしたらいいんだろう…」
水「…いっその事…タヒのうかな…」
やる気を失った私。
水《…今思い返すとバカみたい…w 》
親のために一生懸命働いて過ごしてたなんて、過去の自分に言ってやりたい。
言うこと聞くだけ無駄。周りを見て、後悔する前に動けって。
青「水」
水《!》
この声…。
水《青くん…?》
青「俺が愛してやる」
青「水、好きやで」
青「かわええなぁw」
青「水っ、ごめんな…ポロポロ」
水《…》
水「青くん、大好きだよ!」
水「青くんのせいじゃないよ…ポロポロ」
水「タヒにたくないよ…ポロポロ」
水《これは…》
元気になった私。
水《そうか…これはきっと…》
走馬灯だ。
水《戻らなきゃ…!》タッ
急いで戻らないと。まだタヒねない。青くんに何も返せてない。
水「…」パチッ
目が覚めた。真っ白い天井。きっと病院だろう。ここは現実だ。
水「…青くん…」
周りを見ても青くんの姿が見当たらない。
水「あ…」
時計を見ると午前11時。大学に行ってるのだろう。
水「取り敢えず看護師さん…」
バンッ!!!
青「水!!」
水「青くん!」
青「目が覚めたんやな…よかった…」
お医者さんから話は聞いた。もう限界に近いこと。退院できないこと。青くんが連絡してくれたこと。
やっぱり青くんが助けてくれたんだね。
水「ありがとう、病院に連絡してくれて」
青「当たり前やろ」
水「ねぇ青くん、お願いがあるんだけど」
水「家のリビングに置いてあるレターセット見た?」
青「あぁ、あれ水のやったんか」
水「うん、病院に持ってきて欲しいんだけどお願いしてもいい?」
青「ええで、誰かに手紙書くん?」
水「うん、赤お兄ちゃん達に私の本当の事を私が居なくなってから伝えようと思って」
青「…そうか」
本当は青くんにも書くけどね。
青「じゃあ明日持ってくるな」
水「ありがとう!」
青「…なぁ水」
水「ん?」
青「愛してる」
水「!?」
水「なに急に…////」
青「言いたくなっただけ」
なんだそれwずるいなぁほんとに。
…私も愛してるよ。
なんて、恥ずかしくて言えないやw
次の日
ガララッ
青「やっほ〜水」
水「青くん…!!」
青「はい、昨日言ってたレターセット」
水「おっ、ありがとう♪」
青「水、愛してる」
水「あ、ありがとう…////」
今日も言ってきた…?
またまた次の日
水「〜♪」カキカキ(手紙書いてる)
ガララッ
水「!」ササッ(手紙を隠す)
青「よっ、水」
水「よっ!( ˙꒳˙ᐢ )」
青「愛してる」
水「なんなんだよもぉ〜w////」
またまたまた次の日
青「愛してる」
またまたまたまた次の日
青「愛してる」
いやなんか毎日言ってくるんだけど!?どうしちゃったの青くん!?
青side
俺は水が居なくなるまで「愛してる」って言い続ける事にした。俺からの愛を感じて欲しかったから。
…本当は水が居なくなるのが怖くて、愛してるって言った後の反応を聞いて生存確認してるみたい。
水がいなくなるなんて考えられなくて。今日もベッドで声を押し殺して泣く。そんな毎日になってしまった。
青「〜〜〜〜っ…!!ポロポロ」
いなくなってほしくない。ずっと傍にいて欲しい。まだ水とやりたい事がいっぱいあるのに。もう病院から出られない。
この先結婚して、子供をつくって、幸せに暮らしたい。そんな願いも叶わない。
俺の命をあげれるならあげたい。俺の代わりに水に幸せになって欲しい。なのに腫瘍が出来ているのは頭で、心臓をあげたって、意味が無い。
水。ずっと、ずーっと愛してる。だから幸せになってタヒんでほしい。今まで辛かった分それをかき消すくらいに、これからも俺が幸せにする。絶対に。約束するから。
青「待っててな」
だから、予定より早くはタヒなんといてな。
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