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助けてください!先生!泣きそうです!(?)
sh「いけ、にえ?」
思いもしなかった言葉に、動揺せずにはいれなかった。
sm「その印を持つ者は昔から、品質の高い血が流れてて、その上傷の治りも早い。だから昔はそいつらを吸血鬼の”生贄”として捧げられていたわけだ」
sh「俺、が…吸血鬼の…生贄?」
sm「まぁ、あくまでも昔の呼び方だけどな」
情報過多で頭がパンクしそうだった。
br「sh、知らなかったんだね…。普通その印を持つ子は吸血鬼に狙われやすいから、”親に教えてもらう”はずだけど…」
sh「え、いや…」
sm「親、か…」
smがボソッと呟く。
sm「sh…お前もしかして、
昔孤児院にいたんじゃないのか?」
sh「…⁉︎な、なんで知って…」
sm「いや、これは俺の感だが、
shは親に売られたんじゃないのか?」
sh「俺が…売られ、た…?」
そんなのあまりにショッキングな話だ。
確かに幼少期の頃に親から「これからは一緒に住めない」と突然告げられ、それからは孤児院に預けられた。
最初の頃は孤児院に馴染めず、毎夜毎夜、親のいる夢を見ていた。
記憶に残っている俺の親は、温厚で静かな性格だった。
sh「ち、違う!…俺の親は絶対そんな人じゃない!」
認めたく無いと言わんばかりに俺の口が動く。
sh「…孤児院に、預けられたのも…なにか、理由があったんだよ…!」
sm「そんなの言ったって自分の特殊な体質を知らされてない時点で、親に裏があることはわかるだろ…」
sh「なっ…嘘だ!」
sm「お前は周りの人よりも吸血鬼を警戒しないといけないんだぞ?」
sh「…っ」
sm「生贄は吸血鬼によく売れる。
お前の親は、高値で売れるお前を利用したはずだ」
sh「……そん、なの…なん…で…」
絶望に押しつぶされる。涙すら出なかった。
sh「…」
br「…sh」
後ろにいたbrが、俺の名前を呼び近づいてきた。
sh「…!」
sh『噛まれる…!』
〈ギュ〉
br「……大丈夫だよ」
sm「…!」
sh「…へっ?」
近づいてきたbrは、その大きな体で俺を優しく包み込んだ。
sh「え、?あっ…グズッ」〈ポロポロ〉
その暖かさに、気づけば涙が溢れていた。
br「…sh、泣いてるの?
……沢山泣いていいよ〜」〈ナデナデ〉
その一言が放たれた瞬間、俺は赤子のように泣いた。
こんなに泣いたのはいつぶりだろうか。
おそらくその時は
まだ親と一緒にいた頃だろう。