イギナチ(ほんのりイギヴァイ、イタナチ)
キス以上行為未満という感じなので、エロ苦手な方にはおすすめしません。
ーーーーーーーーーーーー
イギリスの家は広いが、周りには人がほとんどいない。そのため、来訪者というのは珍しい。だが、今日はその日であったらしい。しかも、招からざる客であった…
ナチ「やぁやぁ、急にお邪魔してすまない。英国殿とお話しがしたくなってしまって…」
英「大丈夫ですよ、この家はつまらないものしかありませんけども…」
ナチ「なにを仰るのです?英国殿、貴方がいるではございませんか?」
英「…褒め言葉と受け取りましょう。」
飄々としながら、隙あらば心の奥に入り込もうする巧妙な口述。漆黒の軍服と褐色のシャツ。胸元のハーケンクロイツは、ヨーロッパを混乱の渦に巻き込んだ彼の祖父を思い浮かばせる。垂れた大きい目には光はないが、油断すれば吸い込まれそうになる程美しい赤い目の男だった。
英「紅茶でいいですか?お口に合わないかもしれませんが…」
ナチ「いえいえ、出していただけるだけで光栄です♡」
その、にこりと微笑む姿は、好青年のように見えるので、尚更恐ろしかった。
コト…花の模様が添えてある白色のティーカップを彼と自分と、机に置いた。
英「どうぞ、冷える前に…」
ナチ「ありがとうございます」
仕草には気品があった。イギリスは、心に余裕のない人々が、彼に騙されるのも仕方がないと思えていた。
ナチ「…英国殿、そんなに見つめられては緊張してしまいます」
英「ッッ!?!?そんなつもりはッ…」
不満そうな顔をして、ナチは続けた。
ナチ「…敵対する国が急にやってくれば、誰だって警戒するでしょう。….ですが、今回、私は父について話に来たのです!そんな目で見られては、まいってしまいます」
英「………ヴァイマルさんですか?」
ナチ「えぇ…遺品から父と貴方の関係は良好であった、と知りましてね」
彼の言い分は正しく、イギリスはヴァイマルに想いを寄せていた。だが、時代背景から、深く繋がることは厳しいものだった。遠い、彼の背中を思い、ため息のようにイギリスは声を漏らした。
英「…美しい人でした…可憐で努力家で…」
ナチとは対照的に、華奢な体だった。
ナチ「好意を寄せていた…と」
イギリスは、そのニタニタとした満足そうな笑顔を見て、彼が何故急に家を訪ねてきたか理解した。
英「…嫌がらせ、ですか?」
流石のイギリスでも、眉間に皺がよった。
ナチ「!!!ははは♡そんな訳ないじゃぁないですか?逆です♡続きをしに来たのです♡♡」
英「…は?」
ナチ「英国殿は父上と、どこまでなさったのですか?♡」
英「ッッな!?!??」
イギリスは、唐突に投げられたデリカシーのない発言に言葉を詰まらせた。
ナチ「接吻はなさいましたか?♡舌はお入れになったのですか?♡♡尖った歯が痛かったでしょう?♡」
英「きッッ、君ね!!💢」
イギリスの反論を振り切るように、彼はズイッッと距離を詰めた。そして、囁くように言うのだ。
ナチ「…私、父とは顔立ちも体格も、まるで似つきませんでしたが、唯一、口だけは似ておりまして…♡♡」
イギリスは無意識に喉を鳴らした。ナチは、溶けるたチョコレートのようにイギリスの手に自分の手を重ねた。
ナチ「…英国殿なら、私の言いたいこと、、お分かりいただけるでしょう?♡♡」
イギリスは虚空を眺めていた。彼の掌の上で、何も考えることができなくなっていたのだ。
ナチは、あの大国が思惑通りに行くのが面白くて仕方がなかった。優越に浸っていた。
しかし!!こんなところで負けないのが太陽の沈まない国、イギリスであるッ!!!!
彼は、最後の理性でナチの手首を握り返した。
ナチ「…どうしたのです?」
ナチは心の中で舌打ちをかました。イギリスは、そのままナチを見つめるばかりだ。根負けしたナチは不満そうに口を開く。
ナチ「接吻しないのなら、手、、放してくだs
ナチの口に柔らかいものが触れた。一瞬、何が起こったか分からなかった。
ナチ「っふ♡ん///まっ♡♡んちゅ♡…
イギリスはナチの想像の10倍、キスが上手かった。生暖かい舌が、彼の口内を溶かす。
ナチ「ん♡♡っは♡もっ///いい♡くるしっ♡♡…
れろっ♡ちゅっちゅっ♡♡じゅっ♡ぱ♡♡♡ちゅ〜♡じゅッ♡れろぉ♡♡……
次第にナチは酸欠で頭がふわふわとしてくる。
ナチ「ふっ♡ふぇ♡♡ぉ♡ちゅ♡♡ん///…
しかし、プライドゆえか拒むことはしなかった。
……ナチの気が遠くなったほどの頃、ようやく2つの唇へと戻った。
英「随分と乱れていましたが、ファーストキスでしたか?w」
ナチ「っは♡はぁ…ふぅ…ふっ..違います!!英国、殿が長生きなだけでしょう?…ふぅ♡」
英「そんな姿で言われても、説得性がありませんね。ドイツらしくない」
ナチの嫌がらせは失敗と終わった。紅茶はとっくに冷えていた。
ーーーーーーーーーーーー
《おまけ》
その後、紅茶を勢いよく飲み干したナチは逃げるように、イギリスの家を出た。
ナチ「っはぁぁぁぁっ💢💢本当にムカつく!あの老害野郎ッッ!!!!」
キスで負かされたことへの苛立ちもあったが、それ以上に、イギリスのせいで下っ腹が疼きっぱなしだったことが、1番の理由であった。
ナチ「ムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくッッ!!!(♡♡♡♡♡」
そう呟きながら、ムラムラゲージ120%のナチは自宅のドアを力任せに押し開けた。居合わせた居候が口を開く
イタ王「ど、どうしたのさ?ナチ。君、『憎き変態侯爵の阿保面拝んで来てやるッッ!!ハッハッハッーーー』って出ていったじゃないか」
ナチ「イタ王ーーーー!!!!!」
ナチは勢いよく突進する。(イタ王は特別な訓練を受けているので平気)イタ王は混乱しつつも、ナチを受け止めた。
ナチ「いっぱい抱いてぇ…♡」
イタ王「ッッえ!???♡♡♡えっ♡えっ???いいの??♡♡」
さて、イタ王はナチの性欲を満たせたのでしょうか♡♡
ついでに、今回の話の元になった落書き貼っときます(汚い)↓
コメント
14件
目と口がすきすぎるなあ、最後のえ
新しい扉が目の前に…誰か一緒に入ります?私はひとりで大丈夫デスケド…
ちょぉーーーー好きです♡ナチが可愛くて可愛くて…、 イタ王とナチのあの続きが…気になってしまう…!!