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成立済み
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🐱side
祥はみんなの前で恋人みたいなことは一切しない。
隣に立ってても距離は一定で視線も長くは合わない。
それが当たり前になってるからたまに不安になる。
―俺のこと本当に好きなんだよね?
そんなこと考えてる時点でもう祥の思うツボなんだけど。
その日も仕事終わり、楽屋でメンバーと話してる時はいつも通りだった。
祥は落ち着いた声で誰にでも同じ温度で笑ってる。
でも。
祥 )勇馬、帰るよ
そう言って俺のバッグを当たり前みたいに持った瞬間胸が跳ねた。
その一言だけで「恋人」に戻るのが分かる。
部屋に入って鍵が閉まる音がした途端。
祥 )……こっち
腕を引かれてソファに座る間もなく抱きしめられた。
さっきまでのクールさが嘘みたいに力が強い。
勇 )祥……
祥 )今日、誰に笑ってた?
低い声。
責めてるわけじゃないのに独占欲が隠れてない。
勇 )仕事でしょ
祥 )分かってる
そう言いながら首元に顔を埋めてくるのがずるい。
祥 )でもさ、俺のだから
その一言で全部許してしまう自分がいる。
背中に回した手がゆっくり、何度も撫でてくる。
祥 )外で触れない分、我慢してるの
囁きながら額にキスを落とす。
頬に、まぶたに、唇の端に。
大事にされてるのが痛いほど伝わる。
祥 )勇馬、可愛い
勇 )……それ、反則
祥 )恋人の特権
そう言って俺を抱き寄せたまま離さない。
触れ方は優しいのに逃がす気はまったくない。
唇が重なってゆっくり深くなっていく。
時間をかけて何度も確かめるみたいに。
息が苦しくなって、でも離れたくなくて、俺は祥の服を掴んだ。
勇 )……好き
たったそれだけなのに祥の腕に力がこもる。
祥 )知ってる
耳元で、静かに。
祥 )俺の世界、勇馬でできてる
甘いのに、重い。
それが嬉しくて、怖くて、でも全部欲しい。
照明を落とされて視界が暗くなる。
その中で祥の声だけが、近くて、確かで。
祥 )大丈夫
そう言われてまた抱きしめられる。
外では見せない顔も、声も、温度も。
全部俺だけのもの。
こんなに甘く縛られるなら一生でもいい。
そう思いながら俺は祥の胸に顔を埋めた。
コメント
2件
やばいです。好きです。とても好きです。