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そんなことを考えながら足を踏み入れた。
男2
「汚いけど気にすんな」
男はそう言い、キッチンへと向かった。
男2
「そこら辺に座っといてくれ。」
そう言われたため、自分は椅子に座った。
K
「……なんだ。しないんだね。そういうこと」
男2
「もしかして期待してたのか?」
K
「いや、別に……。
ただ、なんかするのかと思って。」
男2
「…俺だってしてえけどな〜 」
……会話が途切れた為、
流されていたテレビを見ていた。
《テレビ》
「速報です。
××県〇〇市 在住の〇〇〇〇さん(14)が
失踪した約1週間後、行方が見つかりました
―――。」
……もしかして、もしかしたら。
私もこの様に テレビに載っているのだろうか。
警察が、 今も自分の行方を 追っているのだろうか。もしそうなら、警察に捕まったらどうなるのだろうか。
また、あの日々に戻るのだろうか。
そんなことを考えていると、その男はパスタを差し出してきた。
男2
「お前ってアレルギーないよな。」
K
「うん」
何故、食べ物を差し出してきたのか謎に思いながら答えた。
男2
「食わねぇの」
K
「食べていいの…?」
男2
「おう。」
そう男は短く答え、
テレビをじっと見つめた。
それを横目に私は1口、口に入れた。
K
「おいしい」
男2
「冷凍だけどな、俺は料理ができないんだ。」
K
「そうなんだ」
K
「……なんで食べ物をわざわざくれたの?」
男2
「なんでそんなこと聞くんだよ 」
K
「だって、私達って免責ないじゃん。
なんでただの他人にこんなに良くするの? 」
男2
「まあそうだな。」
そう男は1拍を空けて言った。
男2
「俺だって大人だ。
お前は子供で俺は大人。子供は大人に守られないと生きていけねえんだよ。
大人も子供の頃は大人に育てられた。
お前もあの女も守ってくれる大人がいなかったんだろ。なら大人の俺が役に立ってやろうと思ったただの気まぐれだ。」
K
「……ふーん。そうなんだ。」
男2
「……なあ。」
少し間が空いたあと、その男は私に聞いた。
男2
「お前らってさ。なんで家出したの?」
そんな、聞いて欲しくないことを。