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ローラ📽️
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モブ目線
最近振られた俺を哀れんだ知り合いに誘われ初めて入った会員制の高級クラブのゲイバーには夢のような世界が広がっていた。
普段2丁目の場末みたいなゲイバーしか行ったことなかったが知り合いの彼氏の伝で今回俺も入れるようになったがまず空気が違う…。
まるでお洒落なバーで所見ではゲイバーとは思えないほど落ち着いている場所だった。
まずフロントから入り奥には椅子付きのカウンター、中央には複数個背の高いテーブルが並べられ立ち飲みながら数人の男性が談笑している。そして2階にはソファー席、その他にはちゃんと個室も設けられまるで世界が違った。
普段の場所なんてクラブミュージックでじゃんじゃか熊系たちや見るからにゲイが踊ってるのにこっちはなんと綺麗なところだろうか。
噂ではお忍びで有名人もくるそうだとか…。
いや、有名人よりなによりも綺麗めでちょっとツンっとした子がいい。そういう子を鳴かせるのが俺の癖だ。まぁ知り合いに言ったらハードル高すぎるだの無理だの言われたがここならそういう人もいるんじゃないかと、早速手渡されたウェルカムドリンクのシャンパンに口をつけて物色しているとカウンターの端に1人座る姿勢の美しく小尻で黒髪の子をロックオンして足を進めた。
『こんばんわ…1人?』
「…ん?あぁ…こんばんわ」
内心ドキッとした。
まるで俺の理想を現実にしたのかってほどの美人顔にきゅるりとした目、形のいい眉と鼻と食べてしまいたい程の唇。そして少し落ち着いた声がたまらない。夢なんじゃないかとかそういう次元じゃなくまるで宇宙レベルの好みだった。
『なに飲んでるの?』
「え?あぁ…カシスオレンジ…」
『可愛いの飲んでるね?お酒苦手?』
「そういう訳じゃないけど…気分ですね」
隣に座ってるが明らかな距離感を持たれててこれは崩しがいがありそうだと思い少し強引に肩を寄せる。こういうタイプの子は大抵押しに弱いものだ。経験ではたぶん俺の方が多そうだしこれは絶対に逃がせない。
「あ、あの…俺」
『あのさ、少し個室で話さない?』
「え?いや」
『少しだけ、ね?』
肩からするりと背中を通り小さいお尻へ手を回していく。ビクッと反応した相手の身体に思わず舌舐めずりがでてしまった。
もう少しこのままっと、お尻の間に人差し指を滑り込ませるとガシッっと手首を捕まれた。
さすがに駄目かーなんて思ったのも束の間すぐに手首を捻られ思わず声と身体がはねあがる。
『い”だだだっ!!!!』
「おい」
彼とは違うどす黒いオーラを放つ声色に目をやるとあり得ないほどの美形が立っていた。
『え?あ?っいだ、あだだだだ!!』
思わず言葉を失いかけたがギリギリと人から鳴る音じゃない音が手首から聞こえて声をあげる。
「勇斗!やめて、なんもされてない…もういいから」
「尻触られてたじゃん」
「勇斗…」
「俺のに汚い手で触りやがって」
「…ね、勇斗やめて」
狙っていた彼からの制止で美形の彼の手は止まり投げ捨てるように俺の手を放した。
『いっっつ……』
「あの大丈夫ですか?」
ふと、顔をあげれば困り眉をした可愛い表情をしたあの子がいて痛みも引きそうになったが横にいる美形の真顔が怖すぎてなにも言葉が出なかった。
「仁人、なんでこいつに構ってんの?」
「違ぇよ…、元々は勇斗が知り合いと話しに行っちゃったから話しかけられて…」
「…それは、ごめん…仕事で会ったことある人で…」
「……わかってる…ごめん…、少し寂しかった」
「仁人…、ごめんな?埋め合わせちゃんとするから…帰ろっか」
「うん」
美人顔と美形顔が2人俺の目の前でドラマのような台詞を吐いて消えていった。いや、もしかしてここってドラマ現場だったのではないかと錯覚するほどだった。あんな綺麗すぎる子があんなイケメンと一緒に帰るってどんな展開?そういうドラマしかないじゃん。
俺の悲鳴を聞き付けた知り合いが哀れんだ瞳で俺に近寄る。
『いい忘れてたけど、あの2人には近寄らない方がいいよ…あれすごいカップルだから』
『言うのおそいよ…』
こうして俺の夢のような現実がまさに夢のように儚く消えていったのだった。
___________
仁人side
折角二人きりでいい雰囲気に飲める場所があるなんて楽しそうに言うから付いてきたのに入った瞬間にパートナーである勇斗が知り合いと鉢合わせした。
気まずくなるかと思いきや相手はもう出来上がってて勇斗に紹介したい人がいる!と俺の存在を無視したかのような発言をされる。
勇斗はもちろんパートナーが俺であることをすぐに主張してくれたがそうではなくただ仕事上会わせてみたい人だからと勇斗の手を引く。
「ちょ、っとあの…仁人」
「いいよ、行ってきて…そこのカウンターにいるから」
「…っ、あーもお、すぐ戻る!!」
勇斗は連れ去られるままに2階の個室へと入っていった。なんでわざわざ個室?いや、先客が個室にいるんなら個室へと行くかとモヤモヤした気持ちをさっぱりしたくバーカウンターでカシスオレンジを頼んだ。
こんなとこ初めて来たけどゲイバーってこういう雰囲気なんだ。なんだかそこら十から値踏みをするような目で見られる気がしてカウンターに来たけど背中からでも変な視線を感じて居心地が悪い。
さっさと空いてる個室へ入ればよかったと後悔しつつ飲み物を飲んでいると横から白いタンクトップと黒いパンツをはいた男から話しかけられる。うわ、どうしようと内心焦りつつ挨拶されたので挨拶を返した。
『なに飲んでるの?』
「え?あぁ…カシスオレンジ…」
『可愛いの飲んでるね?お酒苦手?』
「そういう訳じゃないけど…気分ですね」
適当に返してたがぐいぐいと身体を寄せてくる相手に最初1人?と聞かれたことを思いだしすぐに訂正するため言葉を発しようとしたら、知らない武骨な手が肩に触れそのまま背中を通り尻まで来てヤバいと思ったのも束の間、男の手は服越しに尻の割れ目に沿って這わしてきた。
パニックになり早く逃げなきゃと思ったら急に手が離れ聞き覚えのあるがかなりドスの効いた声が聞こえる。
振り返れば勇斗がその男の手首をひねりあげてなんか言っている。
時間にしてたぶん10分もしてないけれど勇斗が戻ってきてくれたことに心底安堵したが、男の手首を依然としてひねりあげてるのでもういいからと促した。
「勇斗!やめて、なんもされてない…もういいから」
「尻触られてたじゃん」
「勇斗…」
「俺のに汚い手で触りやがって」
「…ね、勇斗やめて」
勇斗に近寄りひねりあげてる方とは逆の手を握ると勇斗は大人しく男から手を放した。
汚い手って…お前も触ってんじゃんなんて変なことを考えつつも勇斗へと身体を寄せると握っていた手を離し腰を抱かれる。
男があまりにも痛がってそうなのでもしかして怪我でもさせた?と思うのも反面、勇斗に少し嫉妬の意味も込めて男を労ると案の定勇斗との機嫌が悪くなった。
「仁人、なんでこいつに構ってんの?」
さっきの、ドスの効いた声よりは優しく俺に怒ってるときの声色にドキッとしたのは内緒。
「違ぇよ…、元々は勇斗が知り合いと話しに行っちゃったから話しかけられて…」
「…それは、ごめん…仕事で会ったことある人で…」
痛いとこを付かれたと分かりやすい顔をする勇斗にまるで悪戯がばれた犬のように耳と尻尾が項垂れてるように見えて可愛く思えた。さっきまでは猛獣のように怖かったのに。
カシスオレンジしか飲んでないのに酔ったかななんて言い訳しつつ勇斗に本音を溢す。
「……わかってる…ごめん…、少し寂しかった」
「仁人…、ごめんな?埋め合わせちゃんとするから…帰ろっか」
あぁ。明らかに喉が上下した勇斗を見てはしたないけど奥がゾクゾクしたのは黙っておこう。
もしかして個室で?なんて変態的な事を考えてたのも秘密。やっぱりこういう知らない人がいるところよりも家の方がいい。
「消毒しねぇとな」
なんて耳元で囁かれる声に顔が赤くなりつつも足早に家路に付いた。
まぁ、ちょっと、怒った勇斗が見られてあの男には少し感謝をしつつそんな考えも出来なくなるほど抱き潰されたのはまた別のお話。
コメント
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あーこれ、めっちゃ面白かった!モブが「鳴かせるの得意」みたいな顔してカシスオレンジの子に絡むけど、まさかのイケメン彼氏・勇斗にガチギレされて終了っていう流れ、最高にスカッとしたわw 「俺のに汚い手で触りやがって」からの仁人には優しくなるギャップ萌えがエグい。仁人sideで「奥がゾクゾクした」って正直なとこも、BL好きには刺さるポイントすぎる。 よくある「トラブルのあとの甘々展開」を匂わせて終わるとこ、ニヤニヤしながら読んだよ。続きも楽しみにしてます🔥