コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
ピンポーン
「はい」
ガチャ
「おはよー、少し早いけど余裕もって行こうってなってね。そろそろ出発するから挨拶に来たよ 」
「そうなんですね。見送りますよ」
「いや、大丈夫大丈夫。ここでいいから」
「そうですか?皆さんはもう車ですか?」
「今、遠藤さんが一旦部屋に戻ってる。もう来るかな?先に俺と星と平山君の部屋の鍵、渡しておくね」
「あぁ、はい」
「あっ、遠藤さんも出てきたね。遠藤さん、みんなの鍵、先に山田君に渡したから遠藤さんも渡して」
「私はいいですって」
「いやいや、荷物とか届くかもって言ったじゃん」
「だから、それは大家さんに頼めば良くないですか?」
「いいじゃん、山田君が残ってくれるんだから、お願いすれば。みんなもお願いしてるんだから」
(なんか、遠藤さんにめっちゃ嫌がられてる…)
「みんな同じにしなくても良くないですか?下着は全部持ったけど、服とか荷物があるから嫌なんですけど」
(うわぁ、ヤダ。遠藤さんの好きにしてよ。やめて)
「そう言うなって、仲間なんだから。別に山田君が遠藤さんの荷物に何かするってわけじゃないんだから」
「そんなのわからないしゃないですか。誰も見てないんだから」
「ちーちゃん!怒るよ?仲間なんだから信じてあげて」
「仲間って!たまたま今回一緒になっただけでしょ!全部信じろっておかしくない?」
「あの、僕はどちらでも大丈夫なので、遠藤さんが大家さんの方が安心出来るなら、その方がいいと思いますよ。長く部屋を空けるから、余計心配ですよね」
(地獄だ。早くいなくなって、遠藤ムカつくー)
「山田さんが言ってるんだからいいですよね?」
「いや、それなら、それでもいいけどね。でも、山田君には謝って」
「はぁ?なんでですか?」
「仲間にそんな口の利き方してるからだろっ!」
「なに急にキレてんの?」
「昨日みんなで鍵渡すって決めたでしょ!」
「だからその時から嫌だって言ってるじゃん!自分の都合の悪い事をみんなに押し付けるのやめて欲しいんだけど!」
「は?そんな事言ってんの、ちーちゃんだけだから」
「なに言ってんの?星さんも平山君もテルさんに言えないだけだって!ちゃんと聞いてみなよ!今だって車で待ってて、ここに来てないじゃん。本当は嫌なんだって。テルさんは悪い人じゃないけど、自己中だから気が付かないんだって」
「いや、俺だって色々考えてるって」
「わかるよ。でも山田さんにだけいい顔する必要ないんだって。山田さんを連れて行けないのは仕方がないでしょ。闘えないんだから」
(いつまで続くんだよ。ムカつくー。やっぱり闘えないから居残りかよ。車が狭いとか嘘ついてんしゃねーよ。はじめから呼ばないでくれよ。もうどうでもいいから早くいなくなって)