今は夜の3時。
殆どの子供達が眠りにつき、夢を見ているだろう。
静かな夜の森に、男の悲痛な声と足音が響く。
『お、お許しをっどうか、どうかっ…!』
必死に命乞いをする男の声はみっともない程震えている。
男の額には汗が、瞳には涙が浮かんでいた。
そんな男に一人の小柄な青年が近づいて行く。
泣いている男とは対照的に、青年の表情からはなんの感情も読み取れない。
まるでよく出来た人形のようだ。
月明かりに照らされて、橙色の髪がキラキラと輝いている。
『中原幹部、お許しを…!!』
男は命乞いを続けるが、残酷にもその後拷問され、死ぬ運命にある。
男はある大きな組織の裏切り者だった。
どうせバレないだろうと調子に乗り、他の組織へと情報を売っていたのが上司にバレてしまったらしい。
その上司は仕事も気遣いもよくでき、部下からの信頼が厚かった。
仲間想いの優しい上司。
だが、裏切り者には容赦がない。
なんの躊躇もなく拷問室へ連れて行き、ある程度の情報を吐かせたら殺す。
仲間想いの優しい上司と言うのが嘘のようだ。
否、彼は本当に優しいのだ。
寧ろ優しすぎる程だ。
昔は殺しを躊躇したし、裏切り者を殺すときも、其の顔は悲しそうに歪められていた。
では何故、この様になったのか。
其れは、彼の残酷な過去が関係している。
これから彼の悲しい過去を教えてあげよう。
ん?そんな事できるのか、って?
嗚呼、出来るさ。
だって俺は、彼奴の事を1番長く、1番近くで見てきたのだから。
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終了です!!
リハビリなのでかなり下手ですみません!!
そしていきなりですがクイズです!
このお話の語り手は誰でしょうか?
勘のいい人なら最後の文章で気付いたかも…
次のお話にプロフィール載せるのでその時に答え合わせです
楽しみにしていてください!
では、ご視聴ありがとうございました。
さようなら!
コメント
5件
太宰さん…?文章書くの上手すぎる!!
毎回文章の構成が神ってらっしゃる(?)