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注意
この作品は縦仁のにょたゆりです。
初心者のため文が拙い等もあると思います。
それでもいいよという方はぜひ読んでいってください。
青色の長くて綺麗な髪の毛が風に揺れる、アタシはその綺麗さについつい目を奪われてしまう、学校のもう使われていない空き教室にアタシとシバはいた。
テンメーを待つためだなんてただの言い訳で本当は二人でいたいだけ、そんなことを言ったらきっとシバは笑うだろう。そんなことあるわけないって、好きな人と一緒にいたいと思うのは人として当然の思考だろう、アタシとシバは恋人同士なのだから。
「 なかなかテンメー来んなぁ… 」
「 そうだな…まぁ大地の事だ、頼まれ事が増えすぎていつの間にかこんな遅くなっているだけだろう。 」
「 まぁいつものパターンってやつか… 」
テンメーはだいたい、委員会の日は仕事が多い、と言うよりかは仕事中に別のことを頼まれてそれを承諾し続けてがいつものパターンになっている。
だから2人でテンメーを待つ時間はだいたい1時間くらいある、まだ待ち始めてから20分。
どうせこの教室だったら誰もアタシたちのことを見つけられない。
「 シバ〜 」
そう呼ぶと彼女は振り向く、そのタイミングを狙ってアタシは彼女と唇を重ねる、深く、もっと深く。
突然キスをされたからか上手く息を吸えていないらしくシバは苦しそうだ、そろそろ離してやらねば、そうは思っているのだがなかなか離したくない。
ずっと道徳的な人間として生きてきたのに、その人生もめちゃくちゃにされる程シバとの触れ合いはアタシの思考を掻き乱してくる、けど、もっともっとと求めてしまう、離れられなくなってしまう。
だがまだ続けていたいアタシの気持ちを他所に力の差というものはどうしようもすることも出来ず抵抗されてアタシは案外呆気なくシバとのキスを終えた。
「 ………長い、殺す気か……⁇ 」
シバは乱れた呼吸を元に戻しながらそう言ってきた。
「 すまんすまん…つい…シバが可愛すぎるから…… 」
アタシがそう言うとシバは困ったような顔をした、まるで自分のどこが可愛いんだとでも言うかのように。何度も伝えているのになんでこいつは理解しないのだろう、不思議でしょうがない。
「 …はぁ……シバってアタシがこんなに愛を伝えてるのに…なんでわからんの? 」
「 いや、きちんと伝わっている。 」
「 伝わっとらんから自分が可愛いって言う自覚もないやろ‼︎ 」
アタシがそう怒ったかのように伝えたらシバは落ち込んだような顔をして
「 縦人からみたら恋人だし…それで可愛く見えているだけだろう、傍から見たら俺なんて… 」
と言ってきた、その仕草と顔のどこが可愛くないやねん…とついため息をついてしまう。
「 俺なんてってなんやねん、そんなに自分の可愛さがわからんのか⁇…普段街で歩く時どんだけアタシが苦労しとると思っとんねん…シバがナンパされんように細心の注意を払っとるんやでこっちは‼︎ 」
「 はぁ⁇…なんだそれ、意味ないだろ。 」
アタシは流石に何度言っても自分は可愛くないと意見を変えないシバにイラつきを覚えた。
だって、アタシはシバに一目惚れしたしシバのためだったら事件解決のために危ないことだって少しはしてきた、恋の力とはそれほど厄介で、彼女はアタシに普段はしようともしないことをさせるような魅力に溢れた女性なのだ。
「 なぁ…シバ……そうやってずっと理解出来んようだったら…… 」
アタシが続きを言おうとした時、足音が響いた。
ここの教室にわざわざ来るのなんてアタシと仁、それとテンメーくらいしかいない。
「 大地もきたしそろそろやめるぞ。 」
シバはそう言ってアタシから離れようとした、だがアタシは諦めることは出来ない、もう一度仁に口付けするとシバはそれに応じてくれた、ほら。
やっぱりシバも物足りないんじゃないか。
ガラリと扉が開く前にアタシ達は唇を離した、バレるかどうかのスリルを味わうのもまたいいが流石に友人にキスしてるところなんて見られたら恥ずかしいに決まっている。
けど唇を離した時のシバの顔は、少し寂しそうにも見えた、彼女のそういう所が多分、アタシを魅了するのだろう。
ああ、この恋はきっともう、終わらせることが出来ないそう悟るアタシを見ているかのように、空き教室にて2つのスカートがひらりと風に舞った。