ワンクッション
<ニャーちゃんクッションだワン!!)
※キミガシネのネタバレを大きく含みます。
喋り方や一人称、呼び方が違かったらコメ欄で教えてください。
もう誰が何喋ってるか分からなかったらすみません……
☆トラウマ刺激注意
語り手はサラ
『しあわせなゆめ』
ダッダッダッダッ……
大きな足音が聞こえる。
一体誰だろうかと、後ろを振り返ろうとした瞬間。
「……ど、どーん!!」
と、誰かに押し倒された。
……この声は。
「へへ……サラちゃん、ビックリした? 」
…やっぱりナオか…と、笑いながら私は答える。
『あぁ…まぁ、ビックリしたな。』
そう応えると、ナオは突然はしゃぎ出した。
「サラちゃん、私……ミシマ先生に、誕生日プレゼントとして絵筆を貰ったんです!」
いつもより数段と煌めいている瞳でミシマ先生の方を指差し言うナオは、余程嬉しかったらしい。
まぁまぁ、そうだな、良かったな、
と、私の腰にしがみついて来るナオを横目に、ふと遠くにいるミシマ先生を眺めた。
かなり大きな声だな……珍しい。
「なんでしょうかねぇ……最近、首辺りが熱い気がするのですよ……」
「……それは貴方の髪が首にかかっているからだと思いますよ。」
「なるほど、カイさんありがとうございます。 今度散髪にでも行きましょうかねぇ……」
……まさかのカイさんと不思議な会話をしていた。
なんだろう…あの2人にはあまり触れない方がいいかもしれない。
なんだか…闇のオーラを感じる。
……いや、まぁまだ9月後半だ、確かに暑さは残るかもしれないが、そこまで暑くはないだろう、きっと気の所為だ。
なんて考えていると、急にナオがミシマ先生へ走っていった。
誕生日プレゼントありがとうございました!
いえいえ、大切な教え子の誕生日なのですから……
ミシマ先生、そういえば、私も最近お腹に圧迫感があるんですよね……
……生理痛では?
カ、カイさん……!?!?
…放置したままで良いだろうか。
まぁ、私もこの後用事はあると、その場をそっと離れた。
……暑い。
かなり暑い。
誰だ、この時期まだ暑くないと言ったのは……!!(自分)
『はぁ……』
と、手をわにゃわにゃさせて歩く。
……ニャーちゃんクッションに触りたい…
ついでに飛び込みたい……
…いやいや!何を考えているんだ、私は!!
そうだった、用事があるじゃないか……と駆けようとしたら。
「よう!サラ!」
と誰かに声を掛けられ、手で目隠しをされた。
『……ジョーだな』
「はは、すぐバレるかぁ〜!」
ぱっ、とジョーはすぐ手を離し、私の肩を掴んできた。
「な〜〜……サラ、オレ暑すぎて歩けねぇよ……このまま連れてってくれねぇか……?」
『泣き言を言うなよ……』
ジョーもこの異常気象にやられていたらしい。
…まぁ仕方ないと、ジョーを連れて日陰へ行った。
「……」
しかし、ジョーは動かなくなってしまった。
限界が来たか、眠くなったのか……
『…つん、つん』
ほっぺを触ってみると…
「うわぁあぁ!?」
面白いほどに飛び起きた。
……ケイジさんがこの光景を見たら、ずっとツボにハマって笑ってそうだな……なんて思いながら、道中で手に入れたスポドリを渡す。
プシュ。
なんて、涼し気な音を立てたペットボトルをそのまま傾け、ジョーは一気に飲み干した。
「は〜…生き返るぅ…」
『そこまで瀕死だったのか…?』
不安になる程の飲みっぷりで、思わず引いてしまう。
ちょ、ちげーし!
なんて言われたが…
『ジョー、辛い時は辛いって言えよ……?』
と言うと、更に怒られてしまった。
『…そういえば、ジョーはどうして私に話しかけて来たんだ?』
ふと浮かんできた疑問を口にする。
するとジョーは、困ったように、躊躇うように微妙な表情をして、語り始めた。
「あ〜〜… なんか…最近さ、気持ち悪い感触?がすんだよ。」
『……?なんだそれは…』
「なんかな…腕とか、足とかが縛り上げられてる……?みたいな…」
「それで、なんか…なにかを腹?とかに突き刺されてる?っていう…
なんなんだろうな、アレ…」
『……うわ…大丈夫なのかそれ…?』
「いや大丈夫じゃねぇよ!?」
ふふ、とジョーのツッコミで思わず笑ってしまう。
それでも少し元気になってよかった、と口に出すと、ジョーは顔を真っ赤にして駆けてった。
…何を作ろう。
そう、用事とはこれだ。
昨日カイさんに頼まれ、今全員分(ダミーズには要らないと言われた)を作っている。
……カレーでも作ろうか、と野菜に火をかけた瞬間…
ゴッ、ドサッ……
……なにやら良くない音が聞こえた。
『……え…だ、誰か居るのか……?』
台所の奥まで進む。
すると……
「……は、はっ」
ナイフを持ったカイさんが、手首を切りつけようとしていた。
しかも、頭を打ってしまったのか、反応が鈍いのか、呼び掛けにも応じない。
……何があったんだ…!?
『カ、カイさん……!?』
「はははははは…」
『カイさん……!!やめて、くだ…ッさい!!』
バッとカイさんから、ナイフを奪い取ると、カイさんは漸く此方を見た。
『カイ、さん……はぁ、大丈夫……ですか?』
と、しっかり目を見ると、カイさんは焦ったような、泣きそうなような……
今まで見た事のない表情を浮かべていた。
3秒…いや、1秒も無いかもしれない位の間で、カイさんは私から目を逸らした。
「いえ…大丈夫、です」
『どうしたんです…か、カイさん…』
フラフラしながら立ち去ろうとするカイさんを止め、理由を聞き出す。
何があったのか、把握しないと。
「……夢を、見たんです」
『…夢……?』
「…はい。私が……自分で手首を切り付ける、夢を見ました。」
『え……』
「……それで、起きたら…手が、勝手に…動いた、んです」
『……そんなこと…』
いや、有り得る。
だってカイさんは私にも反応しなかった。
いつも冷静なカイさんが。
「……もう、多分大丈夫です。サラさん、ありがとうございました。 」
『あっ、ちょ……』
…行って、しまった……
…今度また聞き直さないとな、と反省する。
引き止めればよかった…
……ジューーッ
…あれ、私は料理を作ってた……
『こ、焦げてる……!?!? 』
……はぁ…色々大変だった…と、あの後頑張ってカレーを仕上げた。
案外好評で安心した。が、 先程からアリスさんの強い視線が痛い。
……やはり美味しくなかったか……?誤魔化したのバレてたか…? と不安になり、聞きに行く。
『ア…リスさん、どうしました……?』
「……サラ、こっちに来てくれるか?」
……よ、呼び出しを食らってしまった……
まぁしょうがないと、トボトボアリスさんの後をついて行く事にした。
「…」
『…』
いや、何か話して欲しい。
とても気まずい……帰りたいのだが……
「……サラ」
『!?』
「…最近…悪夢を見てな。」
『悪夢…ですか…』
悪夢…カイさんと同じだ。
「レコが……レコが、死ぬ夢を見るんだ。」
『……レコさんが!?』
「……」
『……あ、…すみません。』
「それで……オレに、レコの生首が……」
『ひっ……!!』
とても、聞くに絶えない内容だった。
アリスさんは、これを耐えていたのか……?
「……だから………アンタに相談しようと思ってたのよー!!」
『そ、そうなんですか……』
唐突のオカマ口調に驚いたが、これはアリスさんなりの自衛方法かと口を閉じた。
「……アニキ……?」
「……レ、コ……?」
『……』
……ジョー、助けてくれ……
『……はぁ…』
あの後の会話を要約するとこうだ。
レコさんが、相談ならオレにも言えよ!
とキレて、アリスさんもそれに反論して……
その後、レコさんも悩みを打ち明けた。
時々ナイフや針で、腹を刺されたような痛みがあると。
……生理痛じゃないらしい。
それでまた色々あって……今、帰って来た。
すると、ジョーが急に近寄ってきた。
「サラ、大丈夫か……?w」
『……』
こいつ……面白がってるな
『ジョー』
「なに?w」
『今謝るか、さっきの飛び上がったジョーの動画ケイジさん達に見せてくるか……どっちがいい?』
「すいませんでしたサラ様」
『よろしい』
……ぐす、ひっく、ぐす……
どこからか、泣き声が聞こえる。
『……だ、誰だ……?どうしたんだ……?』
茂みを掻き分けると…
そこには、泣いているカンナが居た。
『カ、カンナ……!?』
「ひっく、ぐす……」
どうしたんだ、大丈夫か、と声を掛け続けると、カンナは落ち着いてきたらしく、ゆっくりと語り始めた。
「カンナ…カンナが、死んじゃう…!!
お花になって…どこも痛くて…辛くて……!!」
『花……?』
うっ、ぐす……
花になる…?
死んで転生した…とかか?
『それは辛い夢を見たな…。カンナ、大丈夫か?』
「う…ん、落ち着いて、きた…」
『偉いぞ、カンナ。』
…そろそろ現実的なのが出て来たな…
こわいな、大丈夫か、カンナは偉いからな……
と慰めながら、私は部屋に戻った。
そして次の日。
悪夢や時々痛くなる…とか、物騒だな……とケイジさんに相談したら、「おまわりさんはなんもないよー」と返された。
楽そうでいいな、ケイジさん。
……ゴホッ、ゲホッゴホッ…ビチャビチャッ!!
「は、はっ、ッ、は…」
「ジョーの、人工、知能……」
「…はは…カンナ……こんなお兄ちゃんで、ごめん、な…」
ゴォォォォォ…
「…マイ……生きてて、欲しいぜよ…」
「嫌…!!死なないで、Q太郎さん……!!」
「…はは…大丈夫……さ…」
「嫌……!!嫌だよ!!待って、待って……!!」
……あれ?なんかココエラー出てない?
えっ、そうですかぁ…?
はぁ……全く… ダメじゃん、前回のゲームの死因とかが夢とかで出てくるようになっちゃ。
どうすんの?生存島みたいなつまんないゲームにでもする気?
ほ、ホントですぅ…ごめんなさぁい、ノエルさぁん……
ちゃんとバグ消しておいてよねー
コイツらのせいで次のゲームに支障出たら困るじゃん。
そうですよねぇ……
『しあわせなゆめ』
「残酷な現実」
end……?
コメント
4件
あ〜もう最近ダンロンとハイキュー見すぎて忘れかけてる