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◯ATTENTION◯
・幻覚、捏造、妄想補完過多
・dreamhammer(Folly× Mach)の百合カプエロ小説です
・マッハ様がちょっとかっこよくない
・ 全体的にご都合主義展開
・オホ声♡濁点喘ぎ、デカクリいじめ、レズセックス、潮噴き等etc
・全て許せる人向け
以上大丈夫な方のみどうぞ
「……それで、他の奴らはどうした?」
「さァ?アタシが降りる直前にみんなふっと消えちゃったんだけど」
「ピルビーは居たか?」
「別に居なかったけど…アンタも過保護ね…自分のことを心配すればいいのに」
「それはお前もだろう…?……この馬鹿げたフロアのことを」
冷たい目で、マッハはもう一度フロアを眺める。フロア自体は特別広く無く、不自然な程に真っ白な部屋の汚れ一つない壁にはシンプルなデジタル時計が掛けられており、部屋の真ん中には大きめの…両者の巨大な体が同時に収まる程度の大きいベッドがぽつんと置かれていた。デジタル時計は0時から始まっており、既に30分は経過していた。
マッハは一足先にベッドの上へ転送されていたが、フォリーの方はエレベーターから降りて来ており、エレベーターがあったはずの場所は金属製の扉で固く閉じられている。そして、ドアにはこのような張り紙がされていた。
“SEXしないと出られないフロア”
「……馬鹿馬鹿しい、本当に悪趣味で意図がわからない…それに、こんなフロアは今まで確認されていなかった筈だ」
「何が起きるか分からないあのエレベーターよ?こんな事不思議じゃ無いわ…だとしてもちょっと奇妙過ぎるけど」
楽観的な様子でドアを見つめているフォリーは、かなり余裕そうだ。それに対して一刻でもこの夢の寄生虫を、悪意の塊と離れたいと思っていたマッハはその張り紙を剥がすと、ドアを直接殴った。普通の金属製ならば、マッハの強化された機械の義手から繰り出される拳など耐えられないが、そのドアは凹まないどころか傷一つ付かない。また蹴破ろうと何度か蹴るか、それでもびくともしなかった。
「…やはり、あのハンマーが無ければ……」
「アレあっても無駄でしょ?だってアタシが通れないドアなんだもの」
フォリーは通常その体は確かな実体を持つことはない。少なくともエレベーター内の彼女は基本的に肉体を持たなかった。一応マッハに会いに行く時…逢瀬の時にはその都合上肉体を顕現させていたが、今回はただ霧のように何処からでも現れることも消えることも可能だったが今では確かに血肉で出来た肉体を保てており、ドアにも触れることができた。
「…張り紙にはなんと書いてある?そのふざけた文言以外に」
「えーっと、制限時間は24時間で、ヤるか24時間経ったら開くって。あとそれ以外では絶対出られないとか、出た後はランダムなフロアに繋がってるとか」
「……おかしいだろう、誰がこんなものを仕掛けられたんだ……」
マッハは呆れ悩んで帽子のつばを掴み下げた。この力を以ってしても開かない扉に、無茶苦茶な条件、その上で誰が仕掛けたのかすら分からないものだから頭痛になりそうだ。一方で、不本意ながら24時間何もせず一緒に居れば、簡単に帰られると思っていたが…マッハの鼻を、微かな甘い匂いが擽った。
「…この匂いはなんだ」
「……媚薬ミストが24時間以内に充満するようになってるって、まァ、人の仕込んだモノだし大丈夫でしょ、多分」
「…それもそうだな」
ふわりと香る、妙に甘い媚薬の匂いがする部屋の中、ベッドにも寄らず互いに背を向けるように床に座って時間が過ぎるのを待つ。両者とも身体は強い方で、媚薬の効果なんて効かない。所詮人間の知恵だけで作った媚薬なんて平気だと、そう思っていた。 お互い口も聞かず目も合わせずに過ごしていると、制限時間の表示された時計は気付くと2時になっていた。部屋に満たされゆく媚薬の匂いがより甘く感じてくると、マッハはふと、自分の体が汗ばんでいることに気付いた。普段焼却炉の近くの観戦場に居ても特に暑さを感じない上、部屋も適応程度の過ごしやすい温度であるにも関わらず、彼女の服の胸元や腋辺りは少しじわっと汗が染みていた。
(…暑い……体の中心から…熱されるような……)
手で仰ぎながら、ふとフォリーの方を見ると、彼女もまた暑いのかタートルネックの襟を引っ張ったり、ニットの裾をぱたぱたと仰がせていた。
「…暑いのか?」
「……まァ、ちょっとね」
互いに平常心を保とうとしてはいるが、マッハは内心気付いている。媚薬の効果がお互い効き始めている。余程強力なのか、或いはこのフロアそのものがなんらかの術で自分達の耐性を阻害しているのからどちらかは分からないが確実にその成分が体に効いていて、お腹の底から温かくなりつつあった。
「ふぅ………っ」
息を深く吸っては吐いてを繰り返すが、一向に良くはならない。寧ろよりその甘い匂いを吸って体が熱くなる。今までのマッハなら耐えられたであろうが…“快楽”を知った今のマッハは、少し不安を覚えた。快楽のその深さを知らなければ溺れることなど無かった。知ってしまった今は、いつ溺れてしまうかどうか、耐えなければならなかった。 お互い目を背けて耐えたまま、時間は刻々と過ぎて行くが、体の方はより媚薬が回って暑くなるばかりだ。
マッハは下腹部を軽く抑えながら、体を縮こませる。きゅんきゅんと、疼きと欲求が止まらない。汗もダラダラと流れてしまい、生地の色も濃い紫だったせいか、胸元と腋に染みが大きく広がっていた。
だがそれ以上に危険そうなのはフォリーだ。かなり力を弱らされているのか、媚薬成分がしっかりと効いておりニットのお腹の部分を捲り、古傷のあるその柔らかな腹肉を曝け出している。髪の毛の様にみえるそれもいつもよりへたり込んで見えた。
「…耐えられるだろうな?」
「当たり前でしょ…アタシは…強制されてやりたくはないんだもの…」
「いつも夜中に夢の中でも現実でも私を…組み敷くくせにそんなことは言うんだな」
「これとそれは別なんだから…はァ……」
媚薬と思われる甘い匂いの他に、微かに別の匂いも混じるのをマッハは感じる。決して他の何かがこのフロアに投下された訳でもなく、ふと意識してしまって感じ取ったものだ。普段はそこまで人の体臭など気にしなかったが、今はなんとなくフォリーの、植物的な澄んだ甘さのある匂いを感じる。悪意の塊の様な、或いは穢れた寄生虫でしかないと思っていたのに、ふわりと草花の様な優しい匂いがした。十分距離を取って目も背けているのに、嫌になるほどに彼女の存在がまるで近くに居る様に感じてしまう。滴る汗がより服に染み込んで、生地が少し冷たくなってきたが、身体はより熱が高まり火照るばかりであった。
「………ねぇ」
フォリーがいつもの嘲る様な、小馬鹿にする様な声とは違う、仮面でくぐもった掠れる様な声で話し掛けてくる。マッハは直ぐに耳を塞いで俯くが、それでも声が聞こえて来る。
「…やっぱりさ、もうシた方が早くないかしら?だって…あと十数時間も、耐えられると思う?」
「私は負けない、しなくても出られるなら、そっちを取る」
「……強がりなこと。マッハ…アタシだってこんな狭い変に明るい…ムードも何も無いところでシたくは無い…でも…」
「耐えればいいだけだ、辛抱しろ……」
「…そう、ね」
言葉にし難い視線を、背に受けながらもなんとか耐え忍ぶ。自分でも分かってはいる。予想以上に強力で、耐えられそうに無いことも、このまま背を向けていても、いつかは決壊することを…武器も没収された状態で、敵とも言える相手に背を向けている以上いつこちらが襲われてもおかしくは無い。例え自分が耐えられたとしても、自分以上に媚薬成分が回っているフォリーの方が耐えきれずに襲いかかって来る可能性もある。その中でなんとかシたくない気持ちだけで耐えていた。
…もう経験してしまっている以上、今この場でしなかったとしても、帰った時にすると分かってもいるが。
5時間程経過した頃、マッハは下着に不快感を覚えた。ドロドロと愛液が溢れて止まらない。思わず股を手で押さえるが、それがまた刺激となってパンティを湿らせている。
フォリーの匂いもより強く感じるようになってきた頃、自分自身の匂いも感じてきた。汗の匂いと雌のねっとりとした、粘り気のある甘さと少しツンとする酸いさのある匂い。普段出していない分の汗が溢れて愛液の匂いとも混じって濃厚な匂いとなっていた。目には見えないが、媚薬の霧もよりフロア内に充満している。少し動いたり、皮膚が空気に触れただけで身体がびくついた。
(……嫌なものだ…屈辱的で…熱くて……)
思考さえ薄れてきている。理性の壁というものが罅割れる音がする。ずっと白い壁だけを見つめていたが、ふと影が大きくなったかと思うと、背筋をそっと指でなぞられた。
「ねぇねぇマッハ…」
「嫌だ、したくない」
サッとそう言って帽子を深く被るが、視線からは逃れられない。ストーキングし、追い詰め殺す者のその目が、視線が、好色的な視線となって己の全身に浴びせられる。
「しようよ?貴方だって早く済ませて帰った方が」
「嫌だと言っているだろう…!触らないでくれ、絶対に…私は………」
足元を動かすと、微かにぬちゅっという音がした。ズボンに染みができるほど濡れて求めてしまっている。自覚は十分しているからこそ、どうしても拒んだ。しかし、フォリーも全く折れず、綺麗に纏められたマッハの結んだ髪を指先で弄り始め乱す。
「いっつも思うけど、綺麗な髪よね…乾かす時も思ってたけど」
「やめてくれと言ってるだろ…」
「そういえば、髪を乾かさせてくれるようになったのも意外よね、まァ嬉しいからいいけど。だって、まるで…」
「黙れ、もう何も喋るな」
「子供の頃に戻ったみたいで」
「黙れと言っているだろ…ッ!」
振り向いてそう言った時、その大きな赤い眼と目が合った。吸い込まれそうな程に恐ろしく、蠱惑的な眼が、マッハを覗いていた。思わず呆然となってしまっていたが、ハッとしてまた背を向けたものの遅かった。
「する気になった?」
「……絶対に違う、したくない」
目を固く瞑り、何も見ないようにするが、一度視界に入れたその目は暗い闇の中でも浮かぶように、見つめ合わされた。
「アタシがちゃんとシてあげるから…」
「やめてくれ…本当に……」
マッハは嘘を吐くよう、叫ぶようにそう言うが身体の中に熱が籠るばかりだ。求めているが、欲しくて堪らないが、普段与えられていなかったその媚薬によって狂わされた肉体のまま、理性が壊れた時、どうなるかが想像つかなかった。いつもは大抵フォリーが誘惑して襲ってきて、そのまま組んず解れつになって、時折逆転する時があるくらいで、まだ常識的な、理性の範囲内での行為だった。けれども、もしその理性の壁を破り、本能だけになった時、本気で壊れてしまうかもしれないと、マッハは確信した。
(……いざという時は、殴ってでも止めてやるか…)
12時間が経過した。その間マッハは昂り火照る劣情と肉慾以外、飢えも渇きも感じなかった。ただ口からは涎が溢れ出し、刻一刻と身体から力が抜けていくのがわかる。目を閉じて耳を塞いで、全てから逃れようとするが、硬く隆起した乳首はブラジャーのカップと擦れるだけで甘い痺れを感じさせ、恥ずかしい程に彼女のズボンがふっくらとなる。
(…ズキズキする……嗚呼嫌だ…この…感覚が……)
人よりも大きめのクリトリスが、ズボン越しに主張する。前々から行為をする度に触られ、扱かれ、時にしゃぶり吸われていたせいか最近ではよりその大きさが増し、薄目で見れば男性器にも見えた。それがマッハにとってはそこそこ悩みであり、コンプレックスだったりする。ズボンにテントが張られるほどに硬さと大きさを増した其れを迂闊に触れられるわけでもなく。マッハは只管に堪えて待っていた。 その間、フォリーはずっとマッハの髪を触ったり、匂いを嗅いだりなど、遊ぶように、けれどもいつもの余裕さなど全く無く発情期の兎が交尾を求めて擦り寄って来るような感覚で、マッハに己の胸を押し付け、体を擦り合わせようとしていた。フォリーの匂いは、今では熟した果実や花のような甘ったるく、濃厚な匂いがする。それは部屋に充満する媚薬と混じり合うともはやどっちがどの匂いか判別が付かないほどだった。
「してよ…そっちだってもう限界でしょ…?」
「……………ッ」
ジャケットを着込んで視線から逸れようとする。どこからでも見つめてくるその目から逃れることなんてできやしないが。 そうしていると、唐突にフォリーが自分から離れたのをマッハは感じ取った。ある程度落ち着いたのか、耐性ができたのかは知らないが沸騰し溢れ出す寸前の己の体から離れただけでも有り難いと思っていた、その矢先だった。
ぐちゅ…ちゅ…ぬちゅ…♡
「…………何が…」
振り向いた途端目に入ったのは、ベッドの上で1人ズボンを脱ぎ捨てて自慰に耽っているフォリーだった。ズボンと同じくらい黒い漆黒の肌の太ましい太腿が顕になっており、その奥のアソコは真っ赤に充血していて、蜜でトロトロだ。その雌蕊を彼女は己の大きな長い指で掻き回しながら、セーターの中に手を入れて胸まで弄っていた。……マッハのものと違い、フォリーの方が意外にも綺麗な状態で、クリトリスも小さかった。勃っているようだがマッハとは違い少しぷっくりしている程度だ。その様を見てより硬く腫れ上がり、パンティの中で隆起した己の大きすぎるクリトリスに、マッハは自己嫌悪を覚えた。
「ん゛ッ…お゛ォ…ッ…気持ち…い゛ッ…♡」
「……何している?」
「見りゃわかるでしょマンズリしてんだッて…ッ♡」
ぐにゅ♡ぐちゅっぐぽォっ♡ぬちゅぅっ♡
より指の動きが激しくなり、狭い部屋に水音が煩い程に響く。マッハは耳を塞いで目を背こうとしたが、やはり、彼女の淫らに蕩けた姿が妙に気になり、本当は今すぐにでも壊れてしまいたい己の深層意識からかつい見てしまっている。
「あ゛ァ〜ッ…♡やっぱ…ッマンズリじゃダメみたいだしッ…♡一緒に゛ッヤろうッて…お゛ッ♡」
ぐちゅ♡ずぷっちゅっ………♡
脚先をピンと攣らせたかと思うと、ぷしゅっと潮が噴き出る。絶頂を迎えても、まだ足りないのかフォリーはまた指を付け根まで深く挿れて畝るように動かしながら乳首をこねくり回していた。潮の匂い、甘ったるくも生臭いその匂いが鼻に通り、マッハは思わず顔を顰めてへたり込んだ。
(ダメだ……してはいけない…あんな…下品な………)
フォリーの真っ赤な悪意と愛液でいっぱいの中で畝る指の動きは、彼女がマッハにした時と同じく、特に感じる所を抉るようにする独特の動きだった。マッハも実際にされて、強烈な快感からシーツがぐっちょり濡れてしまう程潮吹きしてしまったのを覚えてしまっている。
(ダメなんだ…負けては……耐え忍ばなければ…誰かが見ているかもしれないような、こんな得体の知れないフロアじゃ…)
いつも、マッハはフォリーとする時、誰も通さない、秘密の部屋に呼び込んでしていた。柔らかいベッドと薄灯に玩具の保管庫がある程度の、誰も知らない逢瀬部屋を設けて2人きりでシていた。最近はオフィスでも2人きりの時にスキンシップが行きすぎてそのままシてしまうことが多かったが、それでも基本は2人きりで裸になって殺し合う様に、愛し合う様に互いを犯し合い、肉慾に溺れ果てていた。尤もまだ理性の範疇内ではあったが。
(………コイツと…こんな…)
初めては彼女に奪われた。そして、もう両手を使っても数えきれない回数の夜を過ごした。殺すべき、憎むべきその悪意の塊に、犯され、密かに悦んでいた。
(………私は…私は…………)
最近ピルビーにフォリーと仲直りしたのかと聞かれたり、親しげにしていると言われた。マッハにとってはあくまでも目覚めさせられた欲望の捌け口程度にしか考えておらず、特に仲良くなった訳でも、許した訳でも無かったが、あの子の純粋な眼で見つめられながら、そう言われてしまった。
(………私は…)
ぶしゅっ♡くにゅっにちゅ♡ぴちょ♡
「ん゛お゛ッ♡あ゛ァここッ…ん゛ぅッ♡」
ぢゅ♡ぐぼっちゅぅっ♡
「はァッ…はァーッ…んふ…♡カロライナ……」
小さな、微かな囁くような声で、呼ばれた訳でも無く、名前が出され、マッハは硬さの増す股間と乳首を押さえつける様に体を縮こませた。
20時間が経過した。その間フォリーはずっと自慰を繰り返していた。水音は収まらず、アナルにまで指を入れて弄り回している始末だ。服も全て脱ぎ捨ててしまっており、今のフォリーは彼女と繋がれて離せないベレー帽のみの曝け出し切った姿だ。黒い太い脚を下品にばたつかせながら己への慰めにだけ注力し溺れていた。 マッハの方は、完全に限界だ。空気中の媚薬の濃度は最高潮に達しており皮膚からも浸透するその成分が猛毒の如くマッハの強靭な身体を蕩けさせようとする。更にフォリーの癖になりそうなその匂いとよく混ざり合い今のマッハにとっては致死性のあるガスの様だった。そして、思考は快楽への強い欲求に負けそうになっていた。
(したいしたいしたいッ…アソコを…少しだけでもッ…嗚呼…クリが…うぅ………痛いくらい…触りたい…でも…ッ…)
服はもう汗でべったりと濡れて張り付いている。気持ち悪さの中で、最早その感覚すら快感ともなっている。ズボンは汗と愛液のせいでお尻や股間周りは張り付いており、穿いているレースのパンティの痕がくっきり出ている。
(クリ痛い…ッ頭が…おかしく…ッ……ダメだが…えっちなことが…コイツばっかり……)
すぐ近くのベッドで踊る様に喘ぎイキ狂うフォリーの様に、マッハは憤りさえ感じていた。プライドと過大な自尊心から出来ず、そのまま耐えていたのはマッハ本人であるというのに。恨みがましく見ていると、フォリーがパッと手を止めて振り向くと、愛液塗れのその濡れた手でマッハのを手を掴もうとした。
「…やめろッ!」
反射的に手を引っ込めてしまったが、それでもマッハの心臓は音速で鼓動しているのかと思ってしまうほど心音が加速している。
「いやさァ、ちょっと…手触りたいなって、それくらいならいいでしょ?ヤッてはない…よね?」
苦しそうに笑顔を作る彼女の瞳に、マッハもなんとなく、その真意を察してそっと、手を取り握り返した。
「……マッハの手、思ったよりあったかいのね」
「…機械に変えたとは言え、なるべく…再現しているんだ…こっちの方が…ッピルビーも手が冷たいって心配してこないし…」
「そんな素敵な手で…あんな下品にクリちんぽ扱くのね?」
「黙れ」
「…でも、心地良いわよ…その、手…」
きゅっと、少し強めに握られ、マッハは思わずびくついてしまった。それ程に弱った状態での接触は、マッハの理性の壁により罅を入れた。
「……ねぇ、キスしない?」
「できるものか…」
「仮面くらい外せるわよ…ほら」
ぱかっと、当たり前のようにフォリーは仮面を外す。外したところで普段隠れている右半分は長い前髪で隠れて見えないが、ふっくらとした艶のある脣と、赤い舌はしっかり見えるようになっており、フォリーはそのまま舌を艶かく動かした。
「上の口と下の口、どっちからキスされたい?」
「口は上にしかないだろ…」
「じゃあ、そのバッキバキにテント張ってるクリちんぽにちゅーってしてあげようかしら」
「上の口にしてくれ……」
「……んふ…素直はいいことよ…♡」
フォリーはニヤリと笑うと、手を握ったまま脣同士をそっと触れ合わせる。擦り合わせるように、彼女はマッハの柔らかな脣に、そのぷっくりとした厚めの脣を重ねる。そのままぎゅっと押し付けると、一瞬だけマッハは口を少し開けてしまった。隙を見せてしまった。
「ん゛ッ!?!?」
ぐぽぢゅぅっ♡ぢゅっ♡ぐぢゅっ♡
フォリーの紅く長く厚い舌が、容赦なくマッハの口腔内を犯す。マッハの短い舌では押し返して抵抗することさえ出来ず、喉奥や歯の裏まで舌が舐め回し、下品な唾液の音を響かせた。
じゅっ♡ちゅっぢゅぅ♡ぐちゅ♡
「ん゛ッん゛ぅッ…ん゛ん゛ぅぅッ!?♡」
腰を掴まれ引き寄せられたマッハは、そのまま腰を痙攣させ黒い白目を剥いた。その勢いで溢れた愛液からズボンの股間は完全に濡れてしまった。そのまま脣を離されると、銀色の糸が引かれ、べっとりとマッハの胸元へ垂れて汚れた。
「フゥーッ…フゥーッ…!何して…ッ!」
「口の中を“犯す”でもダメなのねぇ…それじゃあ、もう、これしか無いわよね…ねぇ、もうヤらないって選択肢は無いでしょ?ここまでしてまだ耐えるなんて無理よ…♡」
「ま、まだ…あとッ……もう数時間…」
「強がらないで、ねぇ」
ぐりっ♡ぐにっ♡
「お゛ォ゛ッ!?!?♡♡」
フォリーの大きな手がマッハの股間を掴む…ズボンの中でパンパンに張り詰めたクリトリスを握られたマッハは、思わず低く甘い嬌声で叫んだ。普段の冷たい様子のマッハからは想像もつかない程弱々しく、情けない声に、フォリーは思わずクスクスと笑った。
「フフフ…可愛いわ…♡素直で…弱くて…えっちな子…♡」
「煩いッやめてくれッ…頼む…からッ…!」
「だめ…♡ほら、服も脱いで脱いで…」
フォリーはマッハの身体をベッドへ放り投げると、無理矢理ジャケットを脱がせ始めた。更にシャツやズボンまで切り裂く様に脱がせた。顕になるのは白く薄いマッハの肌。血のせいで治るのが早いのか意外にも傷は無い。腕も機械に置き換えられている筈だが、その繋ぎ目は見えず自然な逞しい腕に見えた。
マッハは意外にも下着は派手な方だ。菫色の緻密に編み込まれたレースの下着で、オーダーメイドなのかマッハの豊かな胸にもぴったりフィットするようになっていた。愛液でずぶ濡れのパンティも筋が透けて見える程薄いレース生地の、布面積なんて殆ど無いTバックである。
「ははは…意外ね、もっと地味なだっさい下着かと思ったら…案外そういうシュミなんだァ…♡」
「見ないでくれ…頼む…から………」
「あ、ここほくろあるんだ、かわい〜」
ツンツンと、胸元にあったほくろをフォリーは紅い指先で突くと、その柔らかさを感じた。大きく、長めで艶々とした巨大な胸。嫩い肉はゆっくりと指を沈み込ませた。
「やめろッもうッ…見ないで…」
Tバックははち切れんばかりにもっこりとしている。自分にとって恥である、肉厚で盛り上がった恥丘と、更に大きく充血しペニスの様にも見えるクリトリスのせいで膨らんでいた。
「どっちからしちゃおうかなァ…アタシだって…獣は獣でも、ちゃんと楽しませる気持ちはあるからさ…♡」
理性などとっくに壊れたその吹っ切れた笑顔で、マッハの全身を舐める様に見ているフォリーから、思わず逃げようとマッハは後退するが無駄であった。
「本当にやめッあ゛ァ゛ッ!?!?!!」
ずしっと、フォリーの弛み太った尻が仰向けになったマッハの上に乗る。身長2mを超えており一般的な成人男性でも小さく見える程圧倒的に大きいマッハよりも更に、人成らざる者故に巨大なその体格とただでさえぽっちゃりとしていて重たい彼女の身体は普通の人間ならば少し乗せられただけで簡単に潰れて。身体だけは強靭なマッハだからこそ全体重掛けられたとしても丁度良く逃れられなくなる重しとなっていた。ちょこんと乗った彼女は、煌々と輝きギラついた瞳で見つめ、また笑う。
「離せッ離れろォッ!!重いぞッ…う゛ぅッ!!」
揺れる尻臀を更に重みを掛けて乗せてやりながら、そっとマッハの背中に手を回しブラ紐を解いてやるフォリー。その大きいブラジャーを外された途端ばるんっと勢いよく、押さえつけていた布から解放された乳房が飛び出した。
「うわ、乳首ぷっくりしてるのに…フフッ…陥没してる…♡」
「掴むなッ触るなァッ!!」
釣鐘型でボリュームと比例して長さのあるマッハの乳房の片方をフォリーは鷲掴みにすると、ふにゅりと揉みしだく。媚薬が完全に回っているせいもあり乳首に触れられていなくとも強烈な快感が走り、また彼女の乱暴に見せて優しさや丁寧な所のあるテクも相乗効果を生み出しマッハの脳を蕩けさせていた。
「つかむな゛あ゛ァッ♡お゛ッ♡らめろお゛ォッ♡♡」
「長いしデカいねぇ…ッ♡アタシよりも大きそう…フフ…ハハハ…ほら、好きでしょ…こういうの♡」
「ら゛め゛ッ…ほんとに゛ィッ♡お゛ッ♡♡」
ずじゅっ♡ぬちゅ♡むちゅっにゅっ♡ 乳房を口元へ持っていくと、フォリーはその長い舌を乳首の方に挿入する様に乳首へ押し込み、舌先を使って押し出し勃起させる。大きく硬くなった乳首が膨らんだ乳輪に囲まれながらぷるっと出てくると、今度は其れを口に含み、舐りながら吸い付いた。
ちゅぢゅぅっ♡ぢゅぷっ♡ちゅぅっちゅっちゅ♡♡
「ほお゛お゛ォッ♡お゛ッいや゛あ゛ッ♡」
ちゅぱっぢゅぱ♡ちゅぅぅっ♡♡♡
強く吸い付きながらもう片方を掴み、そっちまで指でこねくり回して押し出すフォリー。両方からの止まらぬ責めに、マッハはもはやいつものあの冷静さなんて保てず、その理性の壁は崩落寸前だ。
「ん゛ん゛ぅぅッ♡♡来て゛る゛ッ♡らめなのにィッ♡♡お゛ォッ♡♡」
マッハの頭の中がふわりと白くなり、腰が大きく震え飛び跳ねたが、前戯に過ぎず、マッハの胸から口を離したフォリーはそのTバックに手を掛けた。両紐を解くとそのまま床へ投げ捨て、甘く濃厚にして独特な淫臭のする秘処を顕にした。
「う゛ぅ……ッ」
「ガッチガチ♡クリトリスは男で言うちんぽに相当するって本にも書いてたけどこの大きさ…フハハ…デカ過ぎでしょ♡」
フォリーの大きな手で掴まれたクリトリスは皮がズル剥けで、先端の綺麗なピンク色の鬼頭部が愛液でテラテラとしており見掛けは幼児の陰茎くらいはあった。薄らと血管が浮いており、硬く反り勃っていた。
「お願い゛ッ…そこだけはあ゛ァッ…!!♡」
「こうやってシコシコされるの気持ちいいんだ?♡」
手コキの様に上下に擦られるとマッハは足先をバタつかせ悶絶する。フォリーはそのまま体勢を変えてマッハの身体の上へ重なり、そのクリトリスを豊満にして張り詰めた両胸の間に挟む。重量のあるその乳房でぴったりと密着され、包まれるとマッハは悲鳴の様な声をあげて退けようと、フォリーを押し返そうとしたが無駄だった。
「おっぱいでぎゅーってされて、クリちんぽで感じてるの♡ド変態ね♡ほら、ぎゅって♡」
「ら゛め゛ッあ゛あ゛ァッ!?!?♡♡」
「お゛お゛ォ〜ッ♡♡乳首弄りながらやんのきもちィ…♡♡」
自身の乳首を弄りながらフォリーはパイズリをしている。どたぷんっと重い乳をマッハの股間に押し付け、揺らして強く挟んで上下に動かしながら自らも慰めており、股間から溢れた愛液のせいでマッハの太ももまでびちょびちょに濡れてしまった。そこには理性の欠片なんて無い、快楽の赴くままに、けれども粋な計らいでマッハの理性の壁まで少しずつ削り砕いていく。寄生虫の強き執着が露わになっていた。
「ん゛ん゛ぅ〜ッ♡♡ん゛ッ♡い゛ッい゛ッちゃ♡♡あ゛♡」
マッハの体が大きく仰け反り、一瞬静止したかと思うと、ゆっくりと震えた。もはやプライドも貞操も守り切れず打ち砕かれ、無防備にその体が曝け出されていた。
「ンフフ…美味しそうなくらい…とろとろで…か弱くて…可愛い子……♡」
マッハの秘処を指で拡げると、ぐぱァっとその肉襞が現れる。ピンク色の熱い肉襞は畝り、熱いその肉慾を求めて収縮を繰り返し、ひくひくと動いていた。奥からは甘くも独特で鼻に来る、だが心を酔わせる芳香を放っており、フォリーは舌舐めずりをした。肉食動物が子ウサギを喰らおうと決める様に。その鋭く執拗な視線で肉襞の奥深くまでを見ていた。
「こ、ここはッ…しちゃったら……ッ」
「出られるわよね?ならしない訳にはいかないでしよ…フフ…おまんこしてほしいんでしょ?」
「したくないッしたくない゛ッ…!」
「別にしたくなくったってアタシがしたいからするけどッ♡♡」
ずぷっ♡ずぷぷぷっ♡ぐにゅっ♡
フォリーはニヤニヤ笑いながらその蜜壺に中指を挿れた。人の手よりも大きい彼女の太い指は、マッハの狭い膣内では窮屈で、肉襞がきゅうきゅうと吸い付いて離さなかった。
「お゛ォッ♡や゛ッや゛だッ♡ん゛ッん゛お゛ォッ!?♡♡」
「ここ気持ちいいよねぇ?ほら、ぐりぐり♡」
「い゛や゛ッ♡ん゛ん゛ぅ〜ッ♡♡」
狭く締め付ける膣内の、ざりざりとしたGスポットを指の腹で撫でながら関節を唸らせて押し広げるフォリーの指、そのまま人差し指まで入れてくねらせると、マッハはその痺れる様な快感に思わず声を抑えようと歯を食い縛るが、かえって汚い低い喘ぎ声が出てしまった。
ぐにゅぷにゅっ♡ぐじゅっずぶっちゅっ♡♡
「ん゛っん゛ん゛ぅーッ♡ん゛ひッ♡♡」
「すごい暴れるねぇ…♡媚薬のせいもあるんだろうけど…いつもより気持ち良さそうね♡」
「きもちいい゛の゛ッ嫌ッい゛や゛ァッ♡♡」
「じゃあもっと気持ちよくなりましょ♡」
フォリーの指は奥深くまで侵入し、最奥のポルチオまで辿り着くと、ぷりぷりとした其処をぐにっと押し込みつつ、空いてる方の手でマッハの乳房を掴んだ。
「ん゛ほ゛お゛お゛ォッ!?!?!?♡♡♡」
「あ゛ァ〜♡可愛い反応してるッ♡」
「な゛ッな゛に゛これ゛え゛ッ!?♡」
「何って…きもちいいとこちょっと押しただけなのに、大袈裟ね♡」
ぐじゅるっぐぷちゅっ♡ぢゅぷぷっぐぷっ♡
優しく、けれども少し力を込めながら責めつつもぷっくりと勃った乳首まで摘まれ指先でカリカリと掻くとマッハは顔を真っ赤にして口から涎を垂らしながら絶頂に近付いていた。
「い゛ぐッ♡い゛ぎだくな゛い゛ッの゛にィッ♡♡」
「イきなよ♡ほらほら♡」
ぐぶぷっぐちゅちゅぅ♡ぬちゅっびゅっ♡
下品な水音が響き、柔らかな肌と肉が揺れ、ベッドは2人の体重と激しい動きで軋み小さく悲鳴が上がる。マッハの理性の壁はもう全て崩れ落ちる一歩手前だった。なんとか見た時計の時刻は23時30分、残り30分耐えれば、犯され快楽に溺れる己の惨めで無様で恥ずかしい姿、敵であり、最悪な相手であり、大嫌いで、そして、大好きな友達だった彼女に、自分が最も嫌悪し恥として見られたく無い痴態を見られなくていいのにと、そう思うも叶わなかった。 フォリーは限界寸前で耐えようと踠くマッハの耳に、そっと囁いた。
「我慢しないで、カロライナ」
蠱惑的で、どこか優しさのあるその声に、マッハの理性は破壊された。
「あ゛ッあ゛あ゛あ゛ッ♡いぐッいぐう゛ぅッ♡♡♡」
ぷしゃっ♡
透明な潮が噴き出る音と共に、マッハは大きく体を跳ねさせると、そのまま壊れたかの様にとろんとした顔でベッドで大人しくなった。
「…言っておくけど、まだSEXしてないのよ、アタシ達…今日はまだ、ね♡」
呆れたように、けれども好色的な目をしたフォリーが、マッハの力の抜けた身体から指を引き抜き、そのまま全身にキスをする。
ちゅ…ちゅう♡…ちゅ…っ…むにゅっ♡
胸、首筋、鎖骨、太腿、手の甲など、様々な所に脣を触れ合わせ、時に吸い付いてキスマークを残す。紅く濃く、腹の傷のように残りそうな程に、そのふっくらとした脣を触れ合わせた。マッハはキスをされる度に身体がびぐんっと震えていたが、虚な目で涎を脣の端からたらたらと垂れ流していた。
「…ここ、結構柔らかいわね、フフフ…♡」
そう言うとフォリーは、マッハの少し肉のついた脇腹にも脣を触れ合わせ、少しだけ舌でチロチロと舐めた。マッハの方はこそばゆいのか、心地良いのか、身を捩らせながらも、フォリーの手を掴もうと宙で手をふらつかせた。
「…好きよ、マッハのそういうところ、アタシは…だから…」
きゅっと、手を握り返すとマッハはそのまま引き寄せ口付けをした。優しく、フォリーの手を握り締めたまま重ねた。
「………ん♡」
「…フォリー…そ、その…あ♡」
フォリーはマッハの濡れた太腿を撫でながら、持ち上げると大きく股を開かせた。まだまだ欲しがるマッハの其処を見て、フォリーは微笑むと、自分の股間をピッタリと合わせた。フォリーの薄べったい綺麗な秘処と、マッハの肉が盛り上がりふっくらとした秘処。愛液に塗れたその部位を貝合わせにすると、マッハはフォリーの広い背中を抱き締めながら、自ら腰を動かした。
ちゅぷ♡むにゅっ♡むにっぐちゅぅっ♡
肉の花弁を擦り合わせ、クリトリスまで互いのものをぐりぐりと押し付けあった。
「フォリーッ…お゛お゛ッ♡きもちい゛ッ…♡」
「きもちいい?♡」
「きもちい゛ぃッ♡おまんこきもちい゛ぃッ♡♡もっとお゛ほ゛ッ♡♡」
「アタシもねッ♡気持ちいいのよマッハ♡♡あ゛ぁ…おまんこ同士ぐちゅって♡あ゛はァッ♡んぅッ♡」
ぐちゅぅっ♡じゅる♡ぷにゅっ♡♡
密着し、互いに腰を振り擦り合わせながら、互いに舌を絡ませてキスをする。お互いの甘い匂いはいつしか媚薬の匂いよりも圧倒的に濃くなっていたことも、それどころか、重ね合わせた時点で既に扉は開錠されていたが、そんなことにも気付かぬまま、2人は互いの唾液と愛液を感じていた。
「ん゛ぅ…ちゅっ♡」
「ちゅっ♡ちゅぅっ♡♡」
腹の中の、狭い袋の中で点火された炎は熱く燃え上がる。愛液を掛けても消火出来ず、2人の正気さえ溶かしている。2人は外に出る為でも、産み増やす為でも、愛し合う為でもなく、互いの快楽の為だけに互いを貪り食い合う。ある意味2人とも愛し合っていた。殺し合う様に互いを犯しあった。
「お゛ぉぉッ♡こわれちゃう゛ッ♡♡こわれちゃう゛の゛お゛ぉッ♡♡」
「壊れちゃおッ♡♡どっちも♡ぐちゃぐちゃになっちゃいましょッ♡」
タプつく肉と香る甘い匂い、水音は激しさを増し、大量の蜜が溢れる。マッハはフォリーの体を固定するように背中にまで脚を回すと、ぐいっとくっ付けさせた。その時だった。
「ん゛お゛ぉぉッ♡♡♡」
「お゛ほッ♡あ゛あ゛ッいぐッ♡♡」
ぐちゅぅっ♡♡ぷしゅぅ♡♡
潮が溢れ、2人とも幸福そうに、甘く蕩けた多幸福感の中で絶頂した。その時の感覚は、幼き頃のあの夢の世界に居た時の様な感覚だった。そして、この時だけは、2人とも互いの全てを忘れ去る事が出来た。悪意と憎悪に壊され穢された2人は、互いの愛液でその穢れを洗い流そうとしていた。 朧げな視界の中で迎える余韻の中で、2人は冷たく濡れたベッドの上にて、互いの熱い身体を抱きしめ合って何度も何度も、接吻をしていた。時計の時刻はもう24時間を過ぎていた。
「………で、服どうする?なんか、もうぐちゃぐちゃで着たくないんだけど」
「…下着だけはせめて…着けておこうか……」
「アタシ普段からノーブラノーパンだけど」
「え゛」
「アハハ、反応おもしろ…冗談よ冗談、ちゃんとあるんだから」
そう言いながらフォリーは脱ぎ捨てた服から可愛らしい真紅のブラとパンティを取り出すと、それを身につけ直した。それを見てマッハも下着を穿いたが、デザインがデザインな為かえって恥ずかしくなってしまった。
「意外よねぇ、アンタがそんな派手な下着なんて」
「……今日は…休日だったからだ…普段は決してこんな破廉恥なものなど…」
頬を赤らめ目を逸らしながらそう言うマッハに、フォリーはクスクスと笑いながらも互いの濡れた服を拾い上げた。
「ところで…このドア開けたとしても、どこに繋がってるのかしら」
「さぁ……まぁとりあえず…出よう…はぁ…早く着替えなければ…」
服を抱えたまま、互いにドアノブを掴み、その重苦しいドアを開いた。開いて香るのは微かなりんごの甘く爽やかな香りに暖かい紅茶が混じった匂いで、そして……
「うぅ…ウォルターさんっ…マッハ…どこにもいなくって……」
「落ち着いてくれ、多腕の友よ、気持ちは分かる。私も…あの畏れ多き友が夢の中でも、この現実世界でもエレベーターでも見かけられなくて不安さ…皆は嫌っているかもしれないけど、やはり私は不安でね…」
「ふぇ…どっちも…もしかして…マッハ……ふぇぇん……」
「ああ!そんなに泣かないで友よ…2人ともふらっと帰ってくるはずさ、そう、こうふらっと……ん?」
ウォルターのシンプルな黒い目が、2人の目線と合う。扉を開いた先はピルビーの部屋で、ウォルターが床に座る形で2人とも小さなテーブルでアップルティーを飲んでいる所だった。ウォルターにつられてピルビーも2人の方に視線を向けた。下着姿で、しかもマッハに関してはキスマークだらけのその姿に、2人の視線が集まり、数秒の沈黙が続いた所だった。
「……ああああ!?!?わ、我が友よ!?そっその、なんて破廉恥な姿を…!?」
「あーそのーーー………」
「マッハ?帰ってきたの!?大丈夫?怪我してるの?なんでお洋服濡れて…」
「ピルビー!貴方は見てはならない!」 「えっウォルターさ…」
ウォルターは即自分のふっくらとした胸へピルビーを寄せると、その柔らかな胸に顔を押し付ける様にぎゅっと抱きしめ2人を見ない様にした。それに対して成人しながらも…其れに関する知識の乏しいピルビーは混乱し、只管マッハの心配をしていたが…
「…マッハ?大丈夫…?」
「……畏れ多き友よ、彼女は…」
ガクンと、マッハは膝から崩れ落ちたかと思うとそのまま床に倒れ込み動かなくなった。
「……失神している様だ…その、我が友よ、その服は私が洗濯しておくから…彼女を何処か別の所で休ませておいてくれ」
「………分かったわ」
それからフォリーはマッハの本当に力どころか魂まで抜けかけている身体を抱え上げ彼女のプライベートルームまで運んであげた。その後、マッハは三日三晩寝込んでピルビーにも会えなかったどころかオフィスにすら出る事が出来ず、フォリーにずっと泣きついていた。そしてその三日三晩も、忘れる為に、また体に残留した媚薬を抜く為に激しく抱き合った。
END…?