テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
※占拠(菊池×藤澤)の続きです
「藤澤涼架さんオールアップでーす!!」
涼架さんが一足先に撮影終了したその日、俺はある計画を練っていた。
「涼架さん、お疲れ様です!」
帰る準備をしていた涼架さんの所へやって来た。
「お疲れ様。風磨君はまだ撮影あるんだよね。」
「そうなんすよ。でも、涼架さん明日と明後日休みでしょ?」
「うん。」
「だからさ、今日うちで飲みません?」
計画とは、『撮影中出来なかった分イチャイチャすること』
しかし、涼架さんが返事をする前に
「藤澤っちー!」
ドラマで共演した大物女優さんが涼架さんの名前を呼びながら楽屋に入って来た。
「藤澤っち。今日この後仕事ないんでしょ?」
「はい。」
「よっしゃー!女子会行くわよー!!」
「「え?」」
「風磨君、奥さん借りるね☆」
ポカンとした涼架さんを引っ張って、大物女優さんは嵐のように去って行った。
楽屋には俺一人残された。
「姫が(美)魔女に攫われた…。」
マレフィセントに一般人が敵うわけもなく、今日の分の撮影が終了した俺はすごすごと自分の家に帰って来た。
「えっと、明日は昼に一本だけ雑誌の撮影があったっけ。」
明日の予定を確認し、お風呂に入って寝る準備をする。
あぁ、本来なら今頃涼架さんとイチャイチャしてるはずだったのに…
LINEの通知音が鳴る。仕事関係かと思いスマホを見ると
ー『風磨君まだ起きてる?』
涼架さんからだった。
ー『起きてるよ。どうしたの?』
ー『今から家行っていい?』
ー『もちろん!』
まさかのお願いに即返事した。
「っていうか涼架さん今どこなんだろ?迎えに行った方がいいかな。」
女子会なら酒飲んでるかもしれない。ふわふわしてる涼架さんが酒に酔って更にふわふわしてたら、魔女どころじゃなくガチで攫われてしまうかもしれない。
ー『涼架さん今どこ?迎えにいく。』
ー『雪だるまつくっろ~♪』
「え?」
その時、インターホンが鳴った。モニターを確認すると、マンションのエントランスにいる涼架さんがカメラに向かって笑顔で手を振っていた。
「かわいいかよ…。」
「お邪魔しまーす。」
やって来た涼架さんはほんのり顔が赤い程度でそこまで飲んではいないようだった。
「女子会楽しかった?」
「楽しかった!でもなんで僕が呼ばれたんだろうね?女子会なのに。」
ベッドでは女役だからじゃ…なんて酷いことはもちろん言わない。ちょっと思っただけに留めた。
「女性陣に混じっても違和感なかったからじゃない?」
「ドラマ用に見た目男臭くしたのになぁ。」
え?逆に可愛さ3割増しだったけど。
「それよりさ、涼架さん。来てくれたってことは、期待していいんだよね。」
にっこりと笑った涼架さんは、両手を広げた。
いつもなら頬を赤らめ恥ずかしがるけど、お酒が入って大胆になってるのかもしれない。
俺は涼架さんを抱きしめると、涼架さんも俺を抱きしめ返し、肩に頭を乗せてきた。
「風磨君の匂い、落ち着く…。」
「俺は涼架さんの匂い落ち着くよ。」
「….。」
「涼架さん?」
静かになったと思ったら、なんと寝息が聞こえ始めた。
「嘘だろ…。」
やっとイチャイチャできると思ったら、まさか涼架さん立ったまま寝るとか…。
「初めての連ドラで張ってた気が一気に緩んだんだろうな…。」
とりあえずこのままというわけにもいかないので、抱っこして寝室に連れていく。
これで起きないってやっぱ相当疲れてたんだな。
一時期太ったからとダイエットして、ドラマ撮影で更に痩せて、身長の割りにちょっと軽いんじゃないかと心配になる。ベッドに寝かせ、上着を脱がせると
「ん…。」
涼架さんは少し身じろぎした後、すやすやと穏やかな寝息を立て始めた。流石に寝てる人相手に変なことはしない。しないけど…
「これくらいはいいよね…。」
眠る涼架さんの頬にそっとキスをした。
愛しい人が寝てるベッドで一緒に寝ようとしたけど
(生殺しがすぎる…。全然寝れねぇ…。)
しょうがないのでリビングのソファーで寝ることにした。
涼架さんの匂いを嗅いで反応していた下に手を伸ばす。
あぁ…、恋人が同じ屋根の下ってか家の中にいるのに何やってんだろ…。いや、寝てるから仕方ないよな…。
「ん…。」
最中の涼架さんを思い出す。恥ずかしそうに頬を染め、潤んだ瞳見つめられ、快感に翻弄されて下っ足らずになって”ふーまくん”と切なげに呼ぶ声。
「はぁっ、んんっ。」
動く手に力が入る。ぐりぐりとてっぺんを擦りつつ、緩急付けて扱いていく。
絶頂はすぐ目の前に迫っていた。
「風磨君…?]
「!!!??」
見るといつの間にかリビングの入り口に涼架さんが立っていた。
「りょ、涼架さん!?あ、いや違っ!違わないけど、これは、そのっ。」
慌ててモノをズボンの中へ隠す。しかし、果ててないそれはズボンの上からでも分かるほどガチガチに力強く立ち上がっていた。涼架さんはトテトテとおぼつかない足取りで近くに来ると、
「風磨君、座って。」
「え?あ、はい。」
寝ていた体勢から体を起こしてソファーに座る。すると、涼架さんは俺の膝にまたがる様に座った。所謂対面座位的な
「涼架さん?!」
「ひとりでしてたの?」
「いや、まぁ、それは…。」
「僕がいるのに?」
「だって涼架さん寝てたし…。」
「ごめん…。」
「謝らないで。疲れてて更にお酒入ってたんだから仕方ないよ。」
申し訳なさそうに眉尻を下げる涼架さん。そんな顔させたいわけじゃないんだよ。
「涼架さん。」
「なに…?」
「俺とイチャイチャしてくれますか?」
すると、涼架さんは小さく笑った。
「はい、よろこんで。」
涼架さんの後ろをほぐしたとしても、ガチガチになった俺のモノはすぐに入らないだろう。
「エロ漫画みたいにいきなりは入らないし、やっぱ一回トイレで抜いて…。」
「ここでしてよ。」
「へ?」
「風磨君がどんな風にするかみたい!」
「え”…。」
純粋に目をキラキラさせている涼架さん。何故だろう。エロさが全くない。
「ならその間涼架さんは自分で後ろ広げててよ。」
「え?!」
ローションを涼架さんに渡せば、戸惑うようにローションと俺を交互に見る。これはいい取引になったかもしれない。反故される前に俺はさっさと自分のを扱いていく。
「んっ…。」
早く涼架さんの中に入りたいので激しめにすれば、あふれ出した液でぐちぐちと音が響いた。薄く目を開いて涼架さんを見ると、顔を真っ赤にしながらも目が離せないのかしっかりと見ている。それもまた俺の興奮材料になった。
「くっ…。」
ドクドクと脈打ちながら、白濁の液が溢れてきたのでティッシュを数枚とってふき取る。
「涼架さん。」
「!?」
「できた?」
「…まだ。」
「早くー。」
「…。」
おろおろしている涼架さんが面白くて、笑ってしまった。
「いーよ、涼架さん。俺がしてあげる。」
「ごめんなさい…。」
「服脱いでもう一回俺に跨って。」
「全部…?」
「全部♡」
大人しく脱いで再び俺の膝の上に涼架さんは跨った。
(眼福…。)
寝室の明かりと違って、煌々と明るいリビングの電気。余すとこなく涼架さんを堪能できるのでこれはかなりいいかもしれない。
「入れるね。」
「うん…。」
なるべく痛い思いをさせないように、ローションを塗りたくった指を涼架さんの後ろに差し入れる。
「んっ…。」
掻き混ぜる様に動かしながら、2本3本と増やしていく。その間に俺のは再び元気を取り戻していた。
「そろそろいいかな…。」
指を引き抜くと、今度はゴムをつけた俺のを宛がう。
「涼架さん、そのまま腰下ろして。」
涼架さんはこくんと小さく頷くと、膝立ちになりゆっくりと腰を降ろしていく。流石にちょっときつかったが、何とか全部涼架さんの中に入ることができた。
「涼架さんの中…すっげぇ熱い…。」
「風磨君のも熱い…。」
まるで形を確認するかのように涼架さんの中が俺のを締め付けた。
「…っ。」
危なく瞬殺されるところだった。
「風磨君…?」
「…動くね。」
涼架さんの弱いところなんて知り尽くしている。自分に余裕がないからといきなりガツガツと深く繋がった腰を突き上げると、薄く開いた唇から甘い声が上がった。
「あっ、あ、だめっ、激しくしちゃ…..ぁっ…!」
「ごめん、でも涼架さんの中、気持ち良すぎる…。」
「ふーまくんっ。」
ひときわ高く甘く鳴いたあと、涼架さんからドロリとした液があふれ出し、中では熱い肉壁が俺を締め付けた。それに導かれるように、俺もまた涼架さんの奥で果てた。
限界だったんだろう。涼架さんは今度こそ深く眠りについた。後処理した涼架さんをとりあえずソファーに寝かせて俺はシャワーを浴び、戻ってきて涼架さんを見ながら考える。
ソファーで一緒に寝るのは狭いし、同じくらいの体格の人を寝てる状態から抱える筋力は流石にない。かと言って俺だけベッドに寝るのはなんか酷い奴みたいだし…。
結果、ソファー横のラグマットの上で寝ることにした。
「おやすみ、涼架さん。」
【続きます】
コメント
4件
更新、ありがとうございます🥹 私の中の💜💛がもんのすごーく、満たされました🫶 2人が可愛いですし、何より続くに嬉しくて小躍りしてます。笑
てぇてぇ