きっと大丈夫。サーシャなら。
「少し散歩でもしましょうかね。」
「これは。」
「黒いアネモネ。でしょうか。」
「確か、黒いアネモネの花言葉は…。」
「ふふっ。」
「帰ってきたらサーシャにあげましょうか。」
あれから七日程経ちましたが、
サーシャ。来ませんね。
約束。守ってくれるんでしょう?
ねぇ。サーシャ。
僕、寂しいよ。
『…久しぶりに来てみれば。』
「!」
『なんちゅう顔してんだよ。』
『叶。』
「サーシャ。ですか?」
「無事だったのですね。」
『まぁ、なんとかな。』
「…何故、姿を見せてくれないのですか?」
『…いやぁ。お前怒るだろ。』
「降りてきてください。」
『いや、ちょっと。』
「今すぐに。」
『…はい。』
なんですかこの身体。
全身傷だらけじゃないですか。
痛くないんでしょうか。
「…私言いましたよね。」
「無事に帰ってきて下さいと。」
『…いや、でも少し怪我した位で。』
「これの何処が、少しなんですか。」
吸血鬼にとっては、
これ程の傷が少しの怪我なんでしょうか。
それとも、サーシャがおかしいのでしょうか。
まぁ、とりあえず。
『…かなえさーん?』
「座って下さい。」
「手当てしますよ。」
『はい…。』
「はい。終わりましたよ。」
『あざっす。』
「さて、こんな事している間に帰る時間になってしまったようです。」
『あぁ。本当だ。』
『じゃーな。また、明日くるから。』
「はい、また。」
明日。
貴方に会った時。
私はどんな姿をしているのでしょうか。
ねぇ。
サーシャ。
教えてください。
「なんとなく。」
「私は私の物語が此処で最期な事に。」
「気付いていたようです。」
「貴方も、薄々気付いて居たのでしょう?」
「サーシャ。」
『…』
「ふふっ。」
『何。笑ってんだよ…。』
「さようなら。」
「サーシャ。」
「何時かまた。」
「サーシャに逢いにいくよ。」
「だから。」
「次 の 私 も お 願 い し ま す ね 。」
『ッ。』
『!』
『これは、手紙…?』
サーシャへ。
この手紙。特に書く事はないのですが。
一つだけ。
私との更新されることの無い。
最後の約束。
必ず守ってくださいね。
それと。この手紙と一緒に入っているお花。
私からの、最初で最後のプレゼントです。
このお花。
教会前の白百合畑を散歩している時に、
見つけたんです。
黒いアネモネですよ。知ってますか?
ちなみに、黒いアネモネの花言葉は。
「貴 方 を 信 じ て 待 つ 。」
『勝手に死んでんじゃねぇよ。』
『叶…。』
『約束絶対に守ってやるから。』
『俺は。』
─お前がどんな姿になっても
その声で呼べば何処でも。─
『叶。』
「葛葉!」
「ふふっ。」
『何笑ってんだよ。』
「いーや。」
「違うね。」
『は。お前何言ってんだよ。』
「…」
『叶?』
「決して。」
「忘れた。とは言わせないよ。」
『はぁ?』
「ねッ!」
「これからも一緒だよ!」
『お、おぅ?』
「サーシャ。」
『…え。?』
「ふふっ。」
「呼んでみただけですよ。」
「葛葉。」
『え、あ、あぁ。』
『かなえ…。』
「ん?どしたの?」
『おかえり。』
「…ふふっ。」
「ただいま。」
──────────────────────
どもども!
〖アネモネ。〗
これにて完結になります!
三話という
とても短いお話になってしまいました…。
今回のアネモネは、
もともと主が小説を書くのが好きで
書いていたものを、
こちらに少しリメイクをして載せたものです!
今までは、ChroNoiRをメインに!
書かせていただいていますが!
これからは、ChroNoiRだけじゃなく!
VΔLZや、咎人!ろふまお(✘▽✘)など!
その他諸々!
書いていけたらと思っております!
これからもよろしくお願い致します!
改めまして!
これにて。〖アネモネ〗完結となります!
本当にありがとうございました!!
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完 結 お め で と う ご ざ い ま す っ ! ⸜🙌🏻⸝ そ し て お 疲 れ 様 で し た 、 っ ! ! 🦕𓈒 𓂂𓏸 今 回 も 楽 し ま せ て 頂 き ま し た ! 🙇🏻♀️💓