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私は今年で社会人五年目の現役、社畜です。周りの反感を買い、身勝手に社長と夜、ご飯を行ったある日。彼女が私に相談してきました。
「最近、彼氏が私の財布からお金とってて…」
まただ、彼女は私に恋愛相談をしてくる。なんで恋愛未経験の私に相談してくるのだろう。たまに、私の事を好いているのでは…と勘違いばかりしてしまう。優しい社長が私は大好きではある。だが、それは仕事仲間としてだ。
「ねぇ、聞いてる?愛海ちゃん」
「あ…社長は、どうするんですか?」
「え?社長?」
「あ、神崎さん…」
社長は、日頃から社長と呼ばれるのは嫌らしい。 私は神崎葵衣とは呼べないから、神崎さんと呼ぶようにしている。
「愛海ちゃん…私、もしかして都合のいい女?」
いきなりどうしたんだ。
「あ、神崎さんは別れたいんですか?」
すると、彼女は首を横に振った。結局、彼氏に依存している彼女だった。
「もう捨てちゃいましょうよ…この前は、財布の中身を抜き取られて…それで元カノと交流して…散々だったって…」
彼女は私の方に近づいて
「愛海はどうしたらいいと思う?」
と、訊いてきた。私は咄嗟に彼女の頭を撫でて宥めた。
「神崎さんが好きならば、彼氏のことを愛すればいいと思います」
彼女は私の手を握って、スマホの画面を見せてきた。そこには
「アンタよりいいこ見つけたからアンタはもう要らないね。二度と連絡してくんな」
という文章が彼氏のメールに書いてあった。
「愛海!今日は私の愚痴聞いてべろべろに酔っ払おうね!」
私は、こんな無邪気な社長を非常に愛おしく思う。
「愛海…これからも一杯、私と関わってくれる?」
と、訊かれた私は悪戯っぽく
「私でよければ、社長?」
と、言ってみせた。
あの日から、彼女と私は金曜日の交流会と表したご飯を食べる約束をした。彼女は私を会社の中でも手元に置いてくれた。決して、仕事に抜けはなく趣味に現を抜かすわけでもない。ただ、仕事仲間ではなく飲み友達のような関係にまで変化した。
余談だが、彼女の元彼からきた最後の言葉は
「逃がさないよ。これからも、僕のために働いてね」
だった。私はムキになって彼女にブロックするように促した。合法的に家が無くなってしまった彼女は私の家に住み着くようになった。毎日、彼女と話す機会が貰えていると思うと幸せだと感じる。
「これからも…か」
この一時の幸せが永遠に続きますように_____