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☆前回のあらすじ☆
4歳になったけど術式が無いだと?
まぁそんなこと些細なこと、イタズラ!
新しい使用人 団五郎はまさかの同類!?
加茂葛日 4歳!
今、団五郎のお部屋にお邪魔してします!え?女の子なんだから警戒しなさい?5歳にもなっていない女の子を襲うのはロリコンと変態だけだし、団五郎は私と同じタイプの【自分本位】な性格だから色欲とか興味無さそうだし大丈夫でしょ♪
団五郎は呪力が多く、術式はみんなご存知「構築術式」。そのため団五郎は普段部屋に籠って呪具を作る呪具師として働いていたらしい。
部屋には刃物、ハンマー、爆弾、銃、投擲武器など目立つ所に棚に一つ一つしまってあったり、呪具の制作図や記録を書いたであろうノートは20は軽く超えるほど積まれていた。
ガチャ ガチャ
私は【玩具箱】と書かれた箱の中を漁る。
「団五郎。このウサギのぬいぐるみは?呪骸?」
私が取り出したのは血のように赤い目(ボタン)にピンク色の体を持つ ○ッフィーのようなウサギのぬいぐるみを取り出した。
「あぁ…それね。カチカチ山の本のウサギちゃんだよ」
「カチカチ山って…あの絵本の?イタズラ狸に後ろから火を着けたり、泥船に乗せた?」
「そう正解!カチカチ山のウサギちゃん…
略してカチヤマちゃんはね、黒いマジックで書いた相手に笑顔で火打ち石でカチカチしたり幻覚を見せてくれるお人形さんだよ。ひとりかくれんぼとカチカチ山の組み合わせと、ちょぴりスパイシーな恨み言を入れたら出来た☆ちなみに何もしなければお手伝出来るウサギちゃんになるよ〜」
「バイオレンス!!こんなに可愛いウサギちゃんなのに!?…絶対ちょぴりじゃないよね…」
「黒いマジックを体に書き込まれなければ回避出来る玩具だし、もし書かれても『おばあちゃんに言うから!』と言えばリセットされる対処法がある子だから呪物認定されたら3級ぐらいじゃないかな?どう?いる?」
「いる!(即答)」
お前さっきまで引いていただろ…って?面白ければOKだし、ひとりかくれんぼを朝でも出来るっていいよね!
「ハハハッ!!さすが我が同胞!それじゃあ次はこんなのはどうかな?【オトリバコ】」
団五郎が出してきたのは黒い箱に紫色の御札が貼られているものだった。
「これ絶対ヤバいやつだ!!しかも【オトリバコ】って名前からして【コトリバコ】のオマージュしたヤツでしょ!?」
キャーキャー言いながらも目を離さない葛日。
「安心してくれよ。オトリバコはカチヤマちゃんより安全だ。攻撃力が全くないドッキリ品だからな!」
「えぇ….(困惑)。コトリバコって本来 呪物でいったら1級でしょ?本当に大丈夫?」
「もちろん!このオトリバコは地面設置型のドッキリ箱みたいなものでね。
設置したい場所に置くと沈み地面と同化してまず簡単には見つからない。
そして踏んだ相手は落ち武者の呪霊に飛びつかれて箱に引きずり込まれる。脱出方法は「サラサラヘアー!」と言えば抜け出せたり2級以上の術師には力では叶わないかな〜
まぁそんなことしなくても10分相手を閉じ込めることしか出来ない代物でね。その間にオトリバコの隣には呪霊玉が一つ出てくるんだ。」
「え?呪霊玉?呪霊玉ってあの吐瀉物を雑巾で吹いたような味がするゲロマズで噂の?呪霊操術が使う人の?」
「葛日ちゃん、俺より呪霊玉について詳しくね?」
「(ヤバっ。)どんな相手の術師にもイタズラしたいから頑張って調べたんだよ。」
「さすが葛日ちゃん!よっ、奇才ちゃん!天才!どんな頭しているんだい」ワクワク
「彫刻刀持ちながら言わないで…?
それで話の続きは?」
「あ、そうそう。その呪霊玉ね 触るとプニプニしたボールでさ。相手にぶつけると、吐瀉物をぶちまけたような臭いが相手につく」
「食べるんじゃないんだ」
「食べたらトイレとお友達になるから、そうやって使うのもアリだよ♡」
「なるほど…催涙弾として使える感じね。けど一々人1人捕まえないといけないのは手間取るね〜(バズーカと水風船と相性良さそうだなぁ)」
「そう言ってくると思って用意して置いた呪霊玉達がコチラ!」
9つずつ入った呪霊玉の箱を3箱用意した団五郎。そしてよくよく見たら団五郎の背中に違和感が長物を隠しているような膨らみが…
「団五郎って本当に術式は構築術式?未来予知じゃなくて?」
「ふふっ君ならこう考えると思ってね!」
団五郎が背中に隠していたのはバズーカだった。いや、本当に準備良すぎでは?
「どうせなら大バカしたいよね…」ニヤッ
「おや悪い顔しているね?葛日お嬢様?」ニヤッ
ドタバタ ドタバタ!
「憲久様ァァァァア!!!!」
「何だ!喧しいぞ!!またあのクソガキが何かを壊したのか?」
「違います!いや葛日様が問題を起こしているのは間違いないんですが……」
「何ぃ!?どういうことだ!!アイツらを会わせないよう秒数管理をしてまで団五郎の行動を制限していたはずだ!一体なぜ……」
「団五郎のことを見張っていたはずの準1級呪術師が団五郎の策により酒に酔い、次の葛日様の専属使用人の所に自身の名前の記入をさせた模様です!!!」
「ヤバいぞ…葛日は周りにあるものを使い被害を増幅させる”火”だとすれば、平凡、平和嫌いで混沌が好きなアイツは余計被害を拡大させる”油”!!火と油の相性は最悪だ!!」
ドォン!!!! 憲久がそう言い終えたと同時に襖が誰かによって蹴破られる。
ブリキの機械のようにギギっと音がなりそうなぐらいにゆっくり後ろを向くと…
噂の火と油がいた。
「ハロー!お父様!元気に髪の毛生えてますか〜?」
「ハロー!憲久様!ウサギちゃんと共に来ましたよ!」
バズーカを持った2体の厄災とも言えるクソガキ共(とウサギの呪骸?)。
葛日はバズーカを憲久に向かって撃った!
バァン!
「この黒い玉は…呪霊玉か!?まだ隠し持っていたか団五郎!!」
「チッ、チッ、チッ!違うよ憲久様ァ〜?呪霊玉はもっーーーと臭いが強烈さ」
「お父様も1回は嗅いだことあるんじゃない?」
「何?」
よく臭いを嗅いでみると確かに違う。何度も嗅いだことのある匂い…確か仕事の時に……
「インクか?」
「「ピンポーン!花丸満点だよ!」」
葛日と団五郎が笑って正解だと言うと同時にうさぎの人形が動き出す。
「火打ち石の代わりにバリカン持たせたから頑張ってね!」
「カチヤマちゃん!せめて真ん中だけでも!ファイトー!お父さん(?)は見ているぞー!」
こうして加茂家は燃えた