テラーノベル
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セックスって、ちょっと苦しい。
怖かったり、痛みがあったり、強すぎる快楽もまた苦でしかない。
それなのに、求め合うのは何でだろう?
「舘さん、動くよ?」
中はすっかり目黒の存在を受け入れていて、新たな刺激を求めるように脈打っていた。
馴染んだのを見計らって、目黒がゆっくりと腰を揺らす。
「っはあ ぁ…っ!んうっ…っ」
目黒に吸い付くように収縮する内壁は、まだ快感を伴わない。
圧迫感からくる苦しさが息を詰まらせる。
「…っは、…ぅくッ! はぁっ」
目黒の背中に回した手に思わず力が入る。
爪を立てないように気をつけながら、藻掻くように背中を弄った。
「舘さん、苦しい?」
「…少、し。くるし…」
「ごめんね?…でも、もう、
…止められない」
首筋に噛みつくようなキスをされ、耳をなぞって舌先が這う。
目黒の熱い吐息と、わざと立てる水気を含んだいやらしい音が聴覚を侵す。
胸の突起は指で弄られ、弱いところを一片に責められながら、下から少し強めに突き上げられた。
「ぃぁッ――――――• • •っ!!」
声にならない悲鳴が上がる。
音を発したいのに、奥の方で押し込まれるような…
喉が潰れるんじゃないかと思うほど、一気に湧き上がった快楽に発狂しそうになる。
「め”…ぐ、ろ……っあ”…っは…ぁ」
絞り出した声はひどく掠れていて…
押し潰されたようなその声は、本当に自分の声なのか疑うほど酷い。
下から突き上げる動きが一定になってくると、苦しいだけだった圧迫感に快楽が芽生えはじめる。
内蔵が押し上げられる感覚は、頭のてっぺんまで突き抜けるのに、胸の辺りで快楽は留まり、じわじわと熱を生んだ。
「ぁ”あっ!あ… あぅ♡ ん、はっっ♡」
腰を打ちつけられる度に、艶を含んだ声が漏れるのを我慢できない。
快感を得てしまった行為に、身体も思考も溶かされていく。
「…っ舘さん、ヤバい…、気持ちいいっ」
恍惚とした表情の目黒と、目が合う。
綺麗だなって、ぼんやりした頭で思って、堪らず引き寄せてキスをした。
「んっ♡――っんん、んむっ♡」
「かわいい♡…舘さん、すごく、全部かわいい」
全部って何?
そんなことを頭の片隅で拾えるくらいには余裕ができていた。
「はぁっ♡――あっ、んくっ、うん”っ♡」
ぶつかり合う肌の音と、自分の喘ぐ声が部屋中に響いて、興奮が高まる。
あまりの快楽に、目黒の背中に爪を立ててしまっていた。
「あ…、ごめ、ん。…爪が…」
「いいから。跡残して?俺は舘さんのだから、印しといてくださいよ」
…そんなことを言われたら、顔に熱が集中してしまう。
「ふは♡舘さん、耳まで真っ赤笑」
「も…、言うなっ」
恥ずかしくなって、顔を背けた。
「あー、もう!かわいいっ」
背けた顔を向き直されて、キスされる。
恥ずかしさと気持ち良さで、繋がったところがヒクヒクした。
「舘さん、俺、もうイきそう…」
「ん、俺も、イきたい…っ」
上体を起こした目黒に、脚を押し上げられ激しく突かれる。
同時に自身を擦り上げられると、快楽の波に拐われる。
「やっ…ん!だめっあっ♡そんな、したら、あっ!…いっ♡ちゃ、う…くっ」
「イって…?俺も、一緒に…イく…っ」
「ぁあっ♡っああッイ”、く!イくっ…〜〜〜っ」
中で目黒がドクンと脈打つのとほぼ同時に、腹の上に熱が散った。
中で絞り出すようにゆっくりと腰を揺らすのが、余韻と相まって、ビクビクと身体を痙攣させた。
ずるりと、果てた目黒が引き抜かれる。
ぽっかりと穴が空いたような、虚しさとも寂しさとも言えない感覚に、暫く呆然と天井を見つめた。
「舘さん、平気?」
腹に散った体液を拭き取りながら、目黒が問いかける。
「ん、平気。でも、すぐには動けないかも…」
身体の脱力感がひどく、寝返りすら億劫な俺を気遣う目黒に、申し訳ないと思いながら事後の処理を甘える。
「ごめん。無理させたかも…」
「いや。そんなこと、ないよ」
初めてのことだらけで、目黒に気遣わせてばかりいる自分が情けなくて、悔しかった。
寒くない?と、ベッドの傍のイスに置いてあったガウンを、そっと俺の身体に掛け、
「水取ってきますね。喉渇いたでしょ?」
そう言うと、腰にタオルを巻いて目黒が部屋を出ていった。
…目黒って、本当に優しいな
そんなことを思いながら、目黒の匂いのするガウンを顔まで引き上げた。
「舘さん?」
程なくして、目黒が水のボトルを持って戻ってきた。
顔の半分をガウンで隠した俺に、不思議そうな顔をして側に腰掛ける。
「何で顔隠してるの?笑」
「………何でもない」
目黒の匂いを堪能してましたとか、言えるわけない。
「起き上がれます?」
「…ん」
差し出された手を取り、重たい上体を起こす。
重力を一気に感じるような気だるさに、頭がくらくらした。
「舘さん、はい」
ボトルのキャップを開けて手渡してくれる目黒の気遣いに、年甲斐もなく胸がきゅうとした。
「…ありがとう」
両手で受け取ったボトルすら重たく感じるほど、脱力した身体は全ての動作が億劫だ。
喉の渇きを覚えて、両手で持ったボトルを口に運ぶ。
冷たい水を含むと、身体中に染み渡るようで、ぼうっとしていた意識も少しはっきりとしてきた。
「大丈夫?」
目黒が心配そうな面持ちで覗き込む。
どんな表情も様になるんだなと感心しながら、ふと、背中の赤くなった跡に気付いた。
「あ、背中…。ごめん、跡になってる」
薄皮が僅かに裂け、小さな傷になっている。
普段から爪は短く切っているのに、そんなに強く爪を立ててしまったのかと、自責の念に駆られる。
そっと、背中の跡に指を這わせると、目黒がピクリと身動いだ。
「え、…痛い?」
「いや、何か、触れ方がエロくてドキドキしました」
「………ばか」
呆れを含めて笑ってしまった。
「舘さんの笑顔かわいい♡」
「目黒のほうでしょ」
「…え?」
「笑うと、子供っぽくて可愛い」
そう言うと、目黒の顔が火照ったように紅くなった。
「ふはっ!目黒が照れてる」
「やめて、もう、ズルいですよ舘さん」
「少しは、言われるほうの気持ちもわかった?」
「あー……、少し、は」
照れてるところも可愛いなんて言ったら、益々紅くなるんだろうなと思いながら、言わないでおく。
背中の跡にそっと唇を押し当て、もたれかかる。
温かさと安心感があって、心地良い。
「すぐに消えるといいけど…。撮影とか、影響ないよね?」
「……撮影には、影響ないですけど…。今のでまた少し俺が元気になっちゃいました」
―――目黒のスイッチがわからない。
「……ばか」
「あ、今日はもう手は出さないので!そのままでいて?」
背中にもたれていた上体を起こそうとすると、目黒が引き留めた。
半信半疑ではあるけど、身体を預けたままにする。
「ね、舘さん。跡が消えるまでに、また付けてくださいね?」
「え」
「マーキング。俺を、舘さんだけのものにして?」
……ホントに、この男は…
――ハマった沼は、底なしだったらしい
恐らく真っ赤になってしまった顔を、その背中に押し付けることしかできなかった。
コメント
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めめってばスパダリ😆舘様の天然でピュアなとこもいい‼️