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その名も「ホラー」!!(至って普通
ちょっと、失敗する予感しかないので私が一番得意とする
「青桃」でいかせてもらいます…!
結構、長いのでご注意を🙇(約8000字)
「あ。もう無理なの。」
残酷な現実はいつまでもね。
誰かの笑い声が聞こえたら、すぐに逃げてくださいね。
要注意です。
それは読んでいる貴方にも同じこと。
聞こえちゃったら…どうなるのかな…w
「あ。もう無理なの。」
その一言が、やけに頭に残ってる。
別に大したことない会話やったはずやねん。
いつも通りの帰り道、夕焼けも終わって、夜に飲み込まれる前の中途半端な時間。
ないこが、急に立ち止まって、ぽつりと呟いたんや。
「どうしたん?」って俺が聞いたら、あいつは少しだけ笑って、
「いや、なんでもない」
って、いつもの調子で誤魔化した。
――でもな。
あの時の「笑い方」、明らかにおかしかったんや。
口は笑ってるのに、目が笑ってへんとか、そんなレベルやない。
なんていうか、“音がずれてる”感じやった。
口の動きと、声の高さが、微妙に合ってへん。
……気のせい、やと思いたかったけどな。
それから数日後。
最初に「それ」を聞いたんは、夜中やった。
俺は普通に部屋でスマホいじっとって、動画見ながら適当に笑ってた。
そしたら、急に――
「……ふふ」
って、声がした。
めっちゃ小さい声。
耳元でもない、外でもない、どこからか分からん場所から。
最初は動画の音やと思った。
でも、動画はもう止まってて、画面は真っ暗やった。
「……は?」
思わず声出た。
部屋は静かや。時計の秒針だけがやけに響いとる。
「……気のせいか」
そう思って、もう一回動画を再生しようとした、その時。
――「ふふ、ふふふ」
今度は、はっきり聞こえた。
しかも、ちょっとだけ近い。
ゾワッ、とした。
なんやこれ。
冗談抜きで、やばいやつや。
ゆっくり部屋を見渡したけど、もちろん誰もおらん。
窓も閉まってるし、ドアもちゃんと閉めてる。
「……誰やねん」
無意識にそう呟いた瞬間、
――「聞こえた?」
って声がした。
背筋が凍った。
今の、絶対に俺の声に反応した。
動画でもない。外でもない。
“ここ”や。
この部屋の中や。
俺は一気に立ち上がって、電気を全部つけた。
クローゼット、ベッドの下、全部確認した。
……何もおらん。
でもな。
それで安心できるほど、単純やなかった。
だって、はっきり聞こえたから。
あの声。
あの笑い方。
――ないこに、似てたんや。
次の日、俺は学校でないこに会った。
「あのさ、昨日変なことあってんけど」
って話したら、あいつは一瞬だけ固まって、
「……どんな?」
って聞いてきた。
その声が、妙に低かった。
俺は昨日のことを全部話した。
笑い声のこと、誰もおらんのに返事されたこと。
そしたら、ないこはしばらく黙って、
「それ、気をつけた方がいい」
って言った。
「は?なんやそれ」
「もし、また笑い声が聞こえたら」
あいつは真っ直ぐ俺を見て、
「すぐに逃げろ」
って言った。
その言い方が、冗談に聞こえんかった。
「なんでやねん」
「いいから。絶対に、聞き続けるな」
「いや、意味わからんて」
「聞こえちゃったら――」
そこで、ないこは一瞬だけ言葉を止めて、
「……もう遅いかもしれないけど」
って、小さく呟いた。
なんやそれ。
冗談やない顔して、意味わからんこと言うなや。
そう思ったけど、なぜかそれ以上突っ込めへんかった。
その日の夜。
俺は、寝るのがちょっと怖かった。
でも、疲れてたんやろな。
気づいたら、普通に寝てた。
――で。
目が覚めた。
真夜中。
なんで起きたんか分からん。
でも、確実に“何か”で目が覚めた。
静かや。
あまりにも静かすぎる。
時計の音も聞こえへん。
おかしい。
「……なんや?」
そう呟いた瞬間。
――「ふふ」
来た。
今度は、はっきりと。
しかも、近い。
めっちゃ近い。
耳元。
「……っ!」
反射的に飛び起きた。
でも、部屋には誰もおらん。
やのに、確実に感じる。
“何かがおる”って。
「……まろ」
名前、呼ばれた。
ゆっくり、振り返る。
誰もおらん。
なのに、
――「こっち」
背後から、声。
もう一回振り返る。
やっぱり、誰もおらん。
でもな。
今度は、分かった。
“場所”が。
ベッドの上。
俺がさっきまで寝てた場所。
そこから、声がしてる。
「……は?」
意味が分からん。
でも、確実にそこや。
ゆっくり、ベッドを見る。
何もない。
シーツも普通。
枕もそのまま。
――「見つけた」
その瞬間。
枕が、少しだけ沈んだ。
誰もおらんのに。
「っっっ!?」
一気に後ろに下がった。
心臓バクバクや。
見えへん。
でも、おる。
確実に、おる。
――「ふふふ」
笑い声。
さっきより、はっきり。
そして、次の瞬間。
「なんで逃げるの?」
声が、完全に“ないこ”になった。
でも、違う。
こんな声ちゃう。
こんな、冷たい声ちゃう。
「な、ないこ……?」
思わず名前を呼んだ。
すると、少しだけ間があって、
――「呼んだね」
その瞬間。
俺の足元に、“影”ができた。
部屋の電気はついてるのに。
影の向きが、おかしい。
俺の後ろには、何もないはずやのに。
影だけが、“後ろから誰かが立ってる”形になってる。
「……は?」
ゆっくり、振り返る。
――誰もいない。
でも、影だけが、
“そこに誰かがいる形”をしてる。
そして。
影が、ゆっくりと手を上げた。
俺の動きとは、全く関係なく。
「……なに、これ」
声が震える。
その時。
――「ねぇ」
耳元で、はっきりと。
「次は、ちゃんと見てね」
ゾッとした。
“次”?
何のことや。
その瞬間。
部屋の電気が、全部消えた。
真っ暗。
完全な暗闇。
そして。
――「ふふふふふふ」
四方八方から、笑い声。
近い。
遠い。
上。
下。
全部。
「やめろやぁぁ!!」
思わず叫んだ。
その瞬間。
一斉に、笑い声が止まった。
静寂。
そして。
たった一言。
――「もう、聞こえたね」
……朝。
気づいたら、ベッドの上やった。
普通に、朝や。
部屋も元通り。
全部、夢やったんか?
そう思って、安心しかけた、その時。
スマホに通知が来た。
ないこからや。
開く。
そこには、一言だけ。
「逃げろって言ったのに」
その直後。
――背後から、
「ふふ」
「…
「…ふふ」
その声は、確実に“後ろ”から聞こえた。
スマホを持ったまま、俺は固まった。
ないこからのメッセージ――
「逃げろって言ったのに」
それを見た直後や。
ゆっくり、振り返る。
……誰もおらん。
当たり前や。
朝やし、部屋には俺一人のはず。
でもな。
“気配”だけが、はっきりある。
さっきまで、すぐ後ろに誰かが立っとった。
そんな感覚が、消えへん。
「……なんなん、マジで」
喉が乾く。
夢やない。
昨日の夜のことも、今の声も。
全部、現実や。
スマホをもう一度見る。
ないこからのメッセージは、それだけやった。
「電話……」
かけようとして、指が止まった。
――もし、出たとして。
それは、本当に“ないこ”なんか?
その考えが頭をよぎった瞬間、ゾワッとした。
やめた。
代わりに、もう一度メッセージを送る。
「お前、今どこおる?」
既読は、すぐについた。
なのに、返信が来ない。
……おかしい。
いつもなら、すぐ返してくるやつやのに。
「……はよ返せや」
イライラと不安が混ざる。
その時。
――ピコン
通知。
開く。
「後ろ」
心臓が、ドクンと跳ねた。
ゆっくり、振り返る。
……やっぱり、誰もおらん。
「ふざけんなや……」
声が震える。
その瞬間。
――「ふふ」
今度は、すぐ横。
反射的に顔を向ける。
……いない。
でも、はっきり分かる。
“見えてないだけで、いる”。
学校に行く途中も、ずっと変やった。
誰かに見られてる気がする。
振り返っても、誰もおらん。
でも、視線だけが残る。
ずっと、ついてくる。
「……気のせい、ちゃうよな」
小さく呟く。
その瞬間。
――「気のせいじゃないよ」
すぐ後ろで、声。
「っ!!」
振り返る。
やっぱり、誰もおらん。
でも今のは、完全に“ないこ”の声やった。
いや、違う。
似てるだけや。
“同じように聞こえる何か”。
学校に着いた頃には、もう限界やった。
教室に入って、すぐないこを探す。
……おらん。
席は空いたまま。
「おい、ないこは?」
近くのやつに聞くと、
「今日休みらしいで」
って、軽く返された。
「……は?」
休み?
あいつが?
理由もなく?
「体調悪いんちゃう?」
そんな適当な答え。
でも、嫌な予感しかしない。
授業中も、全然集中できへん。
ずっと、頭の中にある。
あの笑い声。
「ふふ」
思い出すだけで、背筋が冷える。
――「聞こえてるでしょ」
ノートにペンを走らせてた、その時。
耳元で、はっきりと。
「っ!?」
思わず立ち上がった。
クラス中の視線が集まる。
「どうした?」
先生が怪訝そうに聞いてくる。
「……なんでもないです」
無理やり座る。
でも、手が震えて止まらん。
――「ねぇ」
またや。
今度は、反対側の耳。
――「逃げないの?」
息が詰まる。
――「もう、遅いのに」
「やめろや……」
小さく呟く。
――「やめないよ」
笑い声。
――「だって、もう聞こえちゃったでしょ?」
その瞬間。
教室の“音”が消えた。
ざわめきも、先生の声も、全部。
無音。
「……は?」
周りを見る。
みんな、動いてる。
口も動いてる。
でも、音がない。
その中で。
――「こっち見て」
黒板の前。
“ないこ”が立っていた。
「……は?」
ありえへん。
だって、休みのはずや。
でも、確実におる。
制服姿。
いつもの顔。
でも。
“笑ってる”。
不自然なくらい、大きく。
目が、合った。
その瞬間。
――「やっと見た」
口は動いてないのに、声だけが響く。
「な、ないこ……?」
一歩、近づこうとした。
その瞬間。
“ないこ”の首が、ぐにゃりと傾いた。
ありえへん角度に。
「っ!?」
――「遅いよ」
笑い声。
そのまま、“ないこ”が一歩前に出た。
でも。
“歩いてない”。
床を滑るみたいに、近づいてくる。
「来んな!!」
叫んだ瞬間。
肩を、誰かに掴まれた。
「まろ!?大丈夫か!?」
現実の音が戻る。
教室。
先生。
クラスメイト。
さっきまでの“ないこ”は、消えてた。
「……は、ぁ……っ」
息が荒い。
「顔真っ青やぞ、お前」
「……なんでも、ない」
そう答えながら、黒板を見る。
当然、誰もおらん。
放課後。
俺は、ないこの家に向かった。
このままやと、マジでおかしくなる。
直接、確かめなあかん。
インターホンを押す。
反応なし。
もう一回。
……出ない。
「……おるやろ」
ドアノブに手をかける。
鍵、開いてた。
「おい、入るで」
中に入る。
静かや。
生活音が、全くせえへん。
「ないこー」
呼ぶ。
返事はない。
でも。
――「ふふ」
奥の方から、聞こえた。
「……っ」
ゆっくり進む。
廊下。
突き当たりの部屋。
ドアが、少しだけ開いてる。
そこから、声。
「ないこ?」
ドアを、ゆっくり開ける。
部屋の中。
カーテンは閉まってて、薄暗い。
ベッド。
机。
……そして。
“ないこ”が、座ってた。
「……お前」
安心しかけた、その瞬間。
違和感。
“動いてない”。
ピクリとも。
呼吸もしてない。
「おい……?」
一歩、近づく。
その瞬間。
“ないこ”の口が、ゆっくり開いた。
でも、目は閉じたまま。
――「遅かったね」
声は、部屋中から響いた。
「なに、これ……」
後ずさる。
その時。
視界の端で、“何か”が動いた。
壁。
そこに。
無数の“影”が、貼り付いてた。
人の形。
でも、全部歪んでる。
そして、その影たちが、一斉に――
笑った。
――「ふふふふふふ」
その中に。
“俺の影”も、混ざってた。
「……なんや、これ」
壁一面に張り付いた“影”。
人の形をしてるのに、全部どこかおかしい。
腕が長すぎたり、首が曲がってたり、形が崩れてたり。
それが全部、同時に笑っとる。
――「ふふふふふふ」
耳を塞ぎたくなるような、不快な音。
しかも、その中に。
“俺の影”があった。
「……嘘やろ」
思わず後ずさる。
でも、床に足が張り付いたみたいに動かへん。
「なんで……俺の……」
――「もう、混ざってるからだよ」
声。
“ないこ”の声。
ゆっくりと、ベッドの方を見る。
“ないこ”は、さっきと同じ姿勢のまま。
目は閉じてる。
なのに、口だけが動いてる。
――「聞いちゃったでしょ?」
「……やめろや」
――「笑い声」
「やめろって言ってるやろ!!」
叫ぶ。
でも、止まらない。
――「最初は、小さいんだよ」
壁の影たちが、ゆっくり揺れる。
――「気のせいかなって思うくらい」
「うるさい……」
――「でもね」
一つの影が、壁から“剥がれた”。
床に落ちる。
そして。
“立ち上がった”。
「っ!?」
それは、人の形をしてるけど、真っ黒で、顔も何もない。
なのに、“笑ってる”のが分かる。
――「聞こえた瞬間から」
その影が、一歩ずつ近づいてくる。
――「もう、終わりなんだよ」
「来んな!!」
動かへん足を無理やり動かそうとする。
でも、ほんまに動かん。
――「逃げろって、言ったのに」
その言葉で、ハッとした。
「……ないこ」
ベッドの上の“それ”を見る。
「お前……なんやねん、これ」
沈黙。
ほんの少しだけ、“ないこ”の表情が変わった気がした。
苦しそうな。
そんな顔。
「助けてほしいんか……?」
自分でも分からん。
なんでそんなこと思ったんか。
でも。
あいつは、最初に言ってた。
「逃げろ」って。
「……お前、これ……」
一歩、近づこうとする。
その瞬間。
壁の影たちが、一斉にざわめいた。
――「やめて」
――「来ないで」
――「混ざるよ」
無数の声。
全部、“ないこ”の声。
「……は?」
頭が追いつかへん。
ベッドの上の“ないこ”。
壁の影の中の“ないこ”。
どっちが本物や。
――「どっちも、本物だよ」
背後から、声。
ゆっくり振り返る。
そこにいた。
“ないこ”が。
普通に立ってる。
笑ってる。
「……お前」
思わず名前を呼びそうになる。
でも、止まった。
“違う”。
直感で分かった。
こいつは、違う。
「なんや、お前」
“ないこ”は、にっこり笑って、
――「遅かったね、まろ」
って言った。
その瞬間。
足元の影が、ぐにゃりと動いた。
俺の影。
それが、ゆっくりと――
“俺から離れた”。
「っ!?」
ありえへん。
影が、本体から離れるなんて。
でも、確実に起きてる。
俺の影が、床から“立ち上がった”。
そして、俺の前に立つ。
――「ふふ」
俺の声で、笑った。
「やめろや……」
影が、首を傾げる。
――「なんで?」
俺の声。
でも、俺ちゃう。
――「だって、もう君は」
その影が、ゆっくりと手を伸ばしてくる。
――「“こっち”だから」
その瞬間。
全部、繋がった。
「あ……」
思い出す。
最初に、笑い声を聞いた時。
「ふふ」って、聞こえたあの瞬間。
“振り返った”。
見ようとした。
認識した。
それが、あかんかったんや。
「……聞いたら、終わりやないんか」
震える声で、呟く。
“ないこ”は、首を横に振った。
――「違うよ」
――「聞いて、見て、気づいた時点で」
――「もう、入ってる」
「……はは」
笑ってもうた。
なんやそれ。
逃げろって言われても、無理やんけ。
「最初から、終わってたってことかいな」
――「そういうこと」
影が、さらに近づく。
もう、すぐ目の前。
俺と、全く同じ形。
ただ、真っ黒で、顔がない。
「……なあ」
最後に、聞く。
「ないこ、お前……どうなったんや」
少しの沈黙。
そして。
――「俺も、同じだよ」
ベッドの上の“ないこ”。
壁の影の中の“ないこ”。
そして、目の前の“ないこ”。
全部が、同時に笑った。
――「最初に聞いちゃったの、俺だから」
ゾッとした。
あいつが最初に言った言葉。
「あ。もう無理なの。」
あれは。
“そういう意味”やったんか。
「……っ」
もう、逃げ場はない。
影が、手を伸ばす。
その手が、俺の胸に触れた瞬間。
――ズルッ
何かが、引き抜かれる感覚。
「……っ!!」
声が出ない。
体が、急に軽くなる。
視界が、暗くなる。
気づいたら。
俺は、“壁”にいた。
「……は?」
体が動かへん。
横を見る。
無数の影。
その中に、俺がいる。
「……なんや、これ」
声が、出ない。
でも、思考はある。
前を見る。
部屋の中。
そこに、“俺”が立ってた。
さっきまでの俺。
でも、違う。
目が、笑ってる。
――「ふふ」
“俺”が笑う。
そして。
ゆっくりと、スマホを取り出した。
誰かに、メッセージを打ってる。
画面が見えた。
「なあ、ちょっと聞いてくれへん?」
送信。
その直後。
“俺”が、振り返った。
まっすぐ、こっちを見て。
――「次、誰やと思う?」
ニヤッと、笑った。
その瞬間。
俺の口が、勝手に動いた。
――「あははっ」
コメント
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えええ闇深い、うわ怖い … !! 😭✨ ある意味注意深い青桃さんにとっては引っかかりやすい罠にもなりますね … 🙄💭💭 桃さんのは違うってわかったのにもう遅かったっていう絶望感が … 🤦🏻♀️ そしてタイトル回収の瞬間のゾワゾワが凄くて … どうしたらこんなホラー書けるんですか、? 普通に尊敬します 🥹🥹 コンテスト参加ありがとうございます ! 🙏🏻