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リビングまで入り、お母さんが椅子に座るように招くと、社長はせっせと仕事用ファイルを取り出した。

「早速ですが、華ちゃんについてお話伺ってもいいでしょうか。」母親の瞳を見て伝えた。

やっぱり、事務所と雰囲気違うな5年この仕事やってるとどれがホントの社長かわからなくなっちゃうな。

なんて思っていると社長は私に視線を送り、私に指示を出した。

「華ちゃん、お母さん大事なお話があるから、お姉さんと遊ぼうか。」

華ちゃんはキラキラした瞳で大きく頷いた。

ここ5年、いろいろな患者を見てきたけど一番声の負傷が多いのは10〜0歳の幼児だ。

声の負傷の原因の一つがひどいストレスとショック。

10歳までのうちに思ってることを親しい人間に話さなかったり、溜め込んでしまうと心が持たなくなって自分で自分を殺してしまう。そして、その結果が声の負傷に症状が現れるんだろう。特にこの華ちゃんは表情をあまり表には出さない性格。ま、社長はこんなことよりもっと見抜けてるんだろうけどね。


「華ちゃんはいつから声が出なくなったんですか?」本格的な話をするうえで大事なのは相手に“僕は真剣です。”と伝えること。のちに米田くんにも伝えていかないと。でも、本当にこれをしなきゃ仕事をしてる感じがしない。

「えっと…、一週間程前です。」母親は言った。

「なるほど。かなり最近なんですね。」記録として資料にBの鉛筆で書いていく。

「ちなみに華ちゃんの声が出なくなった原因は思いつきますか?」

「一つだけ…あります。」

「教えていただけます?」


「…はい。」

声を聴かせて。(短編編)

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