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🩷 side
毅「輝、おまえ何やってんだよ!!」
毅が声を荒らげ、吉田さんの上に覆い被さる男の胸倉を掴み、立ち上がらせる。
輝「チッ、…邪魔するなよ……」
奴と毅は顔見知りであることを察知し、奴の相手を毅に任せる。
俺は吉田さんに駆け寄って声を掛け、男と距離を保つために部屋の奥に吉田さんと移動した。
💛「…佐野さん、こんな姿晒してごめん…」
🩷「…気にしないで」
正直、綺麗だと思ってしまった自分に動揺する。
服は首まで捲られ、真っ白い胸元には赤い痕が数個散っているのが見て取れる。
ズボンの前はボタンが外され、下着もずらされていたため細い腰が露わになっていた。
顔を覗き込むと、涙で潤んだ目と視線が合う。プルプルの唇は半開きで、赤い舌がチロリと覗いている。
落ち着け…!ここで変なことを考えたらアイツと一緒になる……!
平静を装い心を落ち着かせ、来ていた上着を吉田さんに掛けてあげた。
💛「ありがとう…」
輝「仁ちゃん!」
🩷「…」
毅が帰るように促してくれているからだろう、玄関ドアに手をかけている男から吉田さんに声がかかる。
毅は男の前に、俺は吉田さんの前に立ち、なるべく奴から吉田さんが見えないようにする。
輝「仁ちゃんには俺が絶対必要だよ。それを自覚する日が、近々、必ず来るから」
💛「…」
輝「…じゃあね」
荒々しく扉が開かれ、ゆっくり閉じていく。
奴の最後の捨て台詞が不気味だが…なんとか危機は去ったようだった。
🩷「とりあえず…よかった、のか…?」
毅「…あいつの言ってる意味がマジで分かんねぇ……てか、仁人、輝に住所なんて教えてないよな…?」
💛「教える訳ないだろ…手段は分からんけど、調べたって言ってた…」
毅「ストーカーに成り下がったか…二人とも」
毅が頭をガシガシと掻きむしる。吉田さんも神妙な面持ちだ。
ふと、毅の最後の言葉が引っかかった。
🩷「二人って、どういうこと…?」
毅「あ…そっか。修斗の時は曽野に助けてもらったんだったな」
💛「そう、丁度舜太が来てくれて…」
“舜太”
その一言を聞いただけで、何故か自分の心にモヤがかかるのを感じる。
🩷「舜太って呼んでるの?」
💛「あ…そう。そう呼んでくれって」
🩷「それなら…俺、佐 野 勇 斗っていいます。勇斗って呼んで欲しいな」
💛「…はやと」
たった一言、吉田さんから名前を呼ばれただけで、モヤが晴れていく。
この気持ちはなんだ…?初めての感覚に戸惑いながらも言葉を紡ぐ。
🩷「俺は仁人って呼んでもいい?」
💛「…うん、もちろん」
毅「勇斗。いきなり巻き込んですまなかった。詳しいことは皆が揃ってから話すけど…対策は早い方がよさそうだな…」
🩷「多分もう少しで他のメンバーも来ると思う。そしたら…辛いかもしれないけど、アイツらとの関係とか、仁人のこと、俺らに話してくれる…?」
💛「あぁ…もちろん。聞いてて不快な部分もあるかもしれないけど…ちゃんと話すよ」
💛 side
いつからだろう。アイツらの、俺を見る目が変わったのは。
いつからだろう。チーム内で、喧嘩が耐えなくなったのは。
いつからだろう。笑うことも、喋ることも禁止され、自由を奪われたのは。
初めは仲のいい、ごくごく普通のグループだった。
年長の修斗は長身で面倒見の良いイケメン。ブレイクダンスを元々やっていて、パワプルなダンスが得意だ。
最年少の輝は俺と背格好が似ている、可愛らしい顔立ち。高音パートが得意で、歌声に定評がある。ダンスは苦手だと言っていたが、本人の努力もあり修斗にも引けを取らないと思う。
グループ結成前から各々活動をしていたためある程度ファンが付いていたこともあり、結成後のライブ等もそこそこ賑わっていた。
俺は初め、地元から東京まで一人で通っていたこともあり、大変だったし、辛い時期もあった。
けど、優しい修斗と輝が居たから頑張れたし、部活感覚で本当に楽しかった。
初めの変化は、多分スタジオでのダンスレッスン終了後だったと思う。
汗で身体が気持ち悪かったから、社内のシャワー室を借りていた。
シャワーを浴び終えて身体を拭いている時に嫌な目線を感じて振り返ると、そこに居たのは事務所の先輩で、そのまま襲われた。
そいつは元々俺のことをよく思ってなかったのか、生意気だの媚びを売ってるだの陰口を言われていた。
気にして凹んだら負けだと思い、長いこと無視していたのが気に障ったらしい。
お前生意気で気に食わないけどさ、顔可愛いし身体エロいのな―――
あの時の先輩の言葉が気持ち悪くて、必死に逃げたのを今でも覚えている。
何とかキスマークを幾つか付けられる被害だけで済んで、急いで修斗達が待つ部屋に戻ったんだけど…
そのキスマークを見た修斗と輝に、そのままその場で犯されてしまった。
なんでこんなことするの―――
メンバーだろ―――
一生懸命2人に訴えかけたけど、何も聞き入れてはもらえなくて。
初めて受ける痛みや快感に、必死に耐えることしかできなかった。
そこからのチーム活動は、正に地獄だった。
修斗と輝、どちらかと2人きりになれば犯され、どちらかとの事情がバレると酷く扱われ、ライブの後には2人に犯され、と散々だった。
いつしか、グループ外の人間と会話したり笑顔を向けると嫉妬に狂ったように犯され、公の場での発言を禁止された。
歌声を他人に聞かせなくてもいいと、歌う権利を奪われた。
そうなってくると、何の為にグループ活動をしているのか分からなくなり、目的を見失い、自然と笑顔も失った。
アイツらが俺のことを想ってくれているが故の行動なのか、はたまた俺を排除したいが故の行動なのかが分からず、ひどく悩んだ。
そんな時に助けてくれたのが、毅だった。
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