俺は翔。
BLが大大大好きな腐男子だ。
きっかけは姉貴だった。
小学生の頃、姉貴に少女漫画を面白いからと貸してもらった。
あまり、興味はなかったが読んでみたら、ハマっていた。
そして、中1の夏、姉貴が友達からBL本を借りてきた。
少女漫画のときと同じく、面白いからと渡された。
肌色の多い表紙にうわぁと嫌悪を感じた。
が、【切なくて叶わない恋】というのが少女漫画能にぶっ刺さった。
気付けばBLの沼にハマっていた。
俺はBL好きになったことに後悔などしていない!!むしろBL大歓迎だ!!
そんな俺は、まーぼーどぅふ先生の新刊がどうしても欲しくて買いに行った帰り道に信号無視トラックに轢かれてしまった。
BL本を抱きながら…
「さん…海斗さん!」
目が覚めるとベッドで寝ていた。
そして、美少年がいた。なんだか見覚えがあるような…
「大丈夫ですか?」
美少年が心配してくれた。
すごいかわいい!!優しい!!
「あ、あ〜大丈夫。大丈夫。」
頭が少しズキズキするが、すぐ治るだろう。
俺がそう言うと、
「怒らないんですか…?」
美少年は俺が怒らなかったことに驚いた。
なぜ、驚いているのだろう。記憶の中をたどると、数時間前に俺が美少年を怒鳴っていた。
すると、階段から落ちた。
で、こういうことか。俺は誰なんだ。
もしかしたら階段の落ちたところにおれがいて、入れ替わってるとかかな君の●はみたいな感じで…なわけないか…トラックに轢かれて死んだんじゃなかったのか…とりあえず、自分の顔を確認しよう。
「ちょっと、トイレに…」
「気を付けてくださいね。」
ふう…さて、俺の地味顔か、入れ替わって別人か、どっちかな。
鏡を見た瞬間、
「えええええええええええええええ!!」
叫んでしまった。
俺の目の前には、「森 海斗」がいた。
森 海斗は俺が前世でプレイしていたゲームのキャラクターだ。
てことは、さっきの男の子は主人公の森 風馬か!可愛いわけだ!
海斗は、主人公・森 風馬の義理の兄で、父に気に入られた風馬を嫉妬し、いじめてしまう。
いじめが続く中、風馬は四季学園に通うことになる。
そこで、攻略対象たちと出会い、本当の愛を見つけるという物語だ。
傑作ゲームだ!!と言っている暇はなく…
今の状況を整理すると…海斗、風馬は小学生。海斗は風馬へのいじめは始まっている。
このままでは、俺は四季学園でも風馬をいじめ、退学になってしまう。地味メガネだった前世ではロクに青春できなかった。今世では青春したい!友達と遊びに行ったり、彼女を作ったりしたい!まだ、挽回はできる。風馬と仲良くなろう。そう、心に誓った。
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