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しばらく歩くと、少しづつ建物の数が増えていく
「家の数結構あるね~昔は結構人が居たのかな?」
「そうかもしれないわね、今はもう誰もいないけd」
「やっと見つけた~!」
背筋が凍った。それは翠も同じようで、翠は目を見開き固まっている
「あはは!かくれんぼが上手だね!どこに隠れているか全く分かんなかった!」
まずい麗姫に見つかった
翠とアイコンタクトを交わしほぼ同時に走り出す
「絶対逃がさない…!」
「桃華!あの家に隠れよう!」
かなり大きめの建物を指さしながら翠が言う
「わかった!」
私が建物の中に滑り込むように入ったのを確認し、翠が扉を閉め閂をかける
外から扉をたたく音が響く、裏口を探した方がよさそうだ
軽く探索しながら裏口を探す
これといった成果もないまま裏口を見つけ、外で待ち伏せしていないかを確認し出る
外に出ると、一次的なものではあるものの危機を脱することができたことに安堵する
「…次に見つかった時は別々に逃げよう。その方が逃げ切れる確率が高い。それにあっちも一人しか追いかけられないから、どっちかが追われ、どっちかがかならず巻ける…どっちが追われても文句なしだからね?」
「でも…!」
「なに?もしかして怖いの?w」
少し煽るように言うと
「そ、そういう訳じゃ!」
図星だったのか、目を泳がせながら反論してくる。ちょっとかわいい
「ならいいじゃない」
「…わかった、けど無理だけはしないでね?生きることを最優先に考えるのを忘れないで」
「分かっているわ、そっちこそ無理だけはしないでよ?死んじゃったら元も子もないんだからね」
「じゃぁいいよ、どっちが追われても恨みっこなしだからね!」
「もちろんよ、集合場所は神社でいい?くれぐれも麗姫を連れてこないでよ?」
「分かってるよ!w」
「決まりね。さて、そろそろ行きましょう。ここに長居するのはあまり良くn」
「話はおしまい?」
一瞬で空気が凍り付く。声のした方をバッと見ると麗姫が不気味な微笑みを浮かべながら屋根の上に立っていた
「あなた達に次なんてないよ?だってあなた達はここでおしまいなんだもの!」
屋根から飛び降り華麗な着地を決め、こちらに刀を振るう。とっさに避け、そのまま全力で走る
「あー!もう!二手にわかれるなんて卑怯な事しやがって!」
いや卑怯なのはどっちだ。そっちだって刀持ってんだろうが、などと悪態を付きながら走る。だんだんと声が小さくなっていることからおそらく翠の方に行ったのだろう
声が聞こえなくなったのを確認し、足を止める
「さて、逆方向に逃げてきてしまったわけだけど…どうしたものかしら」
別に引き返してもいいが、今から引き返すと麗姫と鉢合わせしてしまいかねない
少し考え、別の道を通って回り道をして行くことにした
少し歩くと、多少崩れてはいるものの、比較的きれいな大きめの和風屋敷が現れた。おそらくこの集落の長的な立場の人が住んでいたのだろう。なにか脱出の手掛かりになるものがあるかもしれないと思い、屋敷に入ることにした