テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
藤堂「…ん…あれ、ここは……」
すぐに理解した、ここが夢の中だと。
ここは自身が通っていた高校、自分が3年生の時に使っていた教室で、自分の席に座っていた。
机の上には手紙があった、ラブレターだ。
あいにく顔がいいものでこういったものは今まで散々貰ってきた。
……ああ、でも確かこの時期はゴタゴタしていたから、こういうものの返事もろくにしていなかったっけ、もとより断る一択だったが。
そもそも僕の初恋は原田さんだ、それまで他の人に興味が無かった、興味をうつせなかっただけ、なんだけど。
机の上のラブレターをそのままゴミ箱に捨てた。
全部全部、それどころではなかったのだ、だって原田さんのことが好きだと気づいたのも、全てが落ち着いてからだったから……
昔から、母と二人暮らしだった。
…父は…分からない、2人ほど父親を名乗る男がいたがどちらが本当の父親かなんて分からない。
別に母との仲が悪かったわけではない、それでも父親と名乗る男が家に来ている時はなんだか居心地が悪くて、なるべく家に帰らず外で時間を潰すことが多かった。
今日はどちらがいるのだろう、鉢合わせたくない、その一心で小学生の頃から家に帰らず近所の公園で時間を潰していた。
気づけば高校生、母は普通に高校に通わせてくれた、それは感謝している。
……でも、前よりもずっと多い頻度で男を家に呼ぶようになった、だから僕は剣道に力を入れて、図書館で勉強をして…永倉さんの所に、原田さんと共に行って、時間を潰していた。
限界だった。
家に帰りたくなかった。
だから高校に入って、昔からたまにお世話になってた伊東先生に家のことを相談して、高校3年の終わり頃、家出した。
伊東先生の家に家出した、招き入れてくれた。
母は、伊東先生が上手く言いくるめてくれた。
家出…引越しが終わって、落ち着いた頃、大学に行った原田さんに連絡した、色々と落ち着いてきたこと、今度久しぶりに一緒に永倉さんの所に行こうって。
永倉さんとは二人で話したあの時から、それっきりだったから。
……それっきりになっちゃったけど。
…結局あれから永倉さんには会ってない、「原田さんが食べられかけた」なんて聞いて、会いたくなるわけないだろ。
……思えば、恋を自覚したのはこの時だ。
…取られると思ったのだ、初恋を、永倉さんに。
結局は醜い嫉妬心だった、永倉さんのことが嫌いな訳では無い、訳ではない、けど……
ふと気づけば、そこは高校の教室ではなく、通学路、伊東先生の家と高校の間のよく通っていた道、そこを歩いていた。
なんだか嫌な予感がした、つう、と汗がたれる。
別にただの通学路、よく通った…いや3年の最後しか通ってないからそうでもないが……それでも覚えのある道だった、でも、いやだからこそ、この先に見てはいけないものがある気がするのだ。
それでも足は止まらずに、道を曲がった。
ぐったりと倒れている原田さんがいた。
そしてそれだけでなく、原田さんからなにか赤いものが繋がっている…いや、繋がったものが赤く染まって行ってるのだ、原田さんの血で。
藤堂「…あ…あぁ…… 」
それは普通の人間にはあまりにも衝撃的で、恐怖心を煽るものだった。
そいつのイソギンチャクみたいなカラダが姿を表す、原田さんの血で、姿を見せる。
鉤爪が見えた、よく見るとぐったりしている原田さんの腹に傷があった、多分それにやられたのだろう。
気がつけば伊東先生が来ていて、さっきの化け物は何処かに消えた、襲われなかったことを考えると見えなくなったのではなく本当にどこかに行ったみたいだ。
僕は腰が抜けて動けなかった、原田さんの様子を見に行く伊東先生の背中を見ていることしか出来なかった。
…動けはしないが、これが夢だとわかっているから、頭の中は冷静で、伊東先生と原田さんの会話に聞き耳を立てる、当時もなんでか聞こえていたから、何を言うのか知っている、けれど。
原田さんと伊東先生はこの時点で面識がある、なんなら当時の時点で前に先生が原田さんに告白していたことがあるらしいと先生の弟さん、鈴木さんから聞いていた。
だから
原田「…おにいさん、だれですか?」
なんて、”ろくに動かなくなった足”を広げて、拙い子供みたいな発音でそう聞く原田さんの姿は、それはもう、最悪なものだった。
あとがき
前回の伊東さんの話は自身の心の内の話、こっちは普通に昔の話してるだけ。
原田左之助
■■■に襲われてそのショックで幼児退行(それに伴い記憶がおぼろげに)、TRPG的に言うとSTRを吸われたためろくに歩けなくなった、新八のことは(会ってないので)忘れたまま、でも好き。
藤堂平助
原田さんが襲われたところを目撃したショックでSAN値チェック失敗→発狂って感じ。詳しくはCoCの狂気フェティッシュの説明を見よう!そのまんま発狂してるだけ、執着の対象は恋してたのもあって原田さん。
伊東甲子太郎
藤堂の帰りが遅いから見に来たら原田が襲われている現場だった、元からSAN値0なので化け物の存在に関しては動じてない、いちばん動揺したのは原田の「だれ ?」発言、次点藤堂(一見心的負荷があったことはわかるが重症には見えないライン)。
■■■(■■■■■)
原田を襲った神話生物、ぶっちゃけほぼ答え出てる、分からない人は「クトゥルフ 透明 吸血」とか調べると1番上に出てくると思うよ。
なんで街中に居たのかは今の所の予定では今後一生不明なので気にしないでね。