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「とにかく婚姻届だけ出させて。麗にパパがいたことにさせて。受理されたらすぐに離婚届出すから」
そう言って離婚届の用紙も出した。
「意味分かんねえ……」
私に家賃を負担させてる散らかったアパートの部屋の中でシュンくんはすごく不満そうに言うけど、それがまた子供っぽくて幼稚に見えて、
『なんでこんな人、好きだったんだろう……』
って改めて思ってしまった。
「っかったよ。書きゃいいんだろ……! でも養育費とか払わねえからな!」
拗ねた様子で言いながら念を押してくる彼に、
「分かってる。要らないから安心して」
私も改めてきっぱり言った。
言った私の前で、彼は婚姻届と離婚届に署名押印してくれたんだ。