奴隷に我が物顔で命令して
恥ずかしくなったからふて寝した
…だが、明日はすぐに来た。
パンを用意して、牢屋へと運ぶ。
運が良ければ10枚のパンが私の腹へと運ばれる。
「… … …」
「私は、昨日確かに渡したわ。牢屋の鍵を」
「まぁ、首輪が無くなってるんだから出たのはわかるわ。」
「でも…、なんでまだいるの?」
目の前には全員が揃った牢屋があった。
…私は全員脱走して、私は捕まって彼らはまた活動を始めると思っていた。
「俺の名前は___」
「おい。」
リーダーらしき人の発言を同じ牢屋に入れた人間が止める
まぁ名前は大事なよな、正しいと思う
「…俺らは、我々は、お前の奴隷として生きていく。」
だがリーダーの発言理解が追いつかない
「お前が言いたかったのは、牢屋を出て働け…そうだろ?」
違うけど…、逃げて活躍してほしかったんだけど…。
思わずため息が零れ出た。
「…はぁ、別に逃げても良かったのに。」
「…そっちのが都合よかったんで。」
さっきリーダーを止めていた豚の被り物をした奴隷が言った、都合いいて。
「…館は自由に使っていい、地図は…物置にあるだろうから持ってくるわ。」
「せいぜい私に迷惑かけない事ね、奴隷共。」
私はパンをその場に置いて、倉庫へと向かった。
…あぁ。そうか。
他の人の奴隷になるより
今すぐ一般人のフリをするなり
資金が足りないのと、勝利の筋は見えない。
でも、ココなら…。
「(資金を貯めながら奴隷として生きれる…、しかも働けばお金が生まれてパン一枚だけの生活は自分のご飯を買えば幾らでも変えられる)」
「あぁ、なんか上手く利用されちゃったかも」
私はため息を付きながら倉庫からホコリを被った館の地図を見つけて、牢屋へと運んだ。
とりあえずリーダーだったっぽい喋ってた二人の部屋に置いておく。
その時には既に何人かが消えていた。
あと食パンも全部消えてた。
…はぁ