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灯花side
灯花「 さて、昨日はどこまで話したかしら? 」
まるでクイズのように子供たちに問う。
あるひとりの男の子が「灯輝族が誕生したところ!」と言ってくれたのでその続きを読もうとページをめくる。
〝そうして生まれた我々灯輝族はランタンを大事にした人間のように暗闇を怖がった。
そして人間のようにランタンは命と同等のものとなった。
ランタンが使いすぎて切れれば亡くなることはないものの昏睡状態へ陥る。壊されても同じだ。
だから我々は昼間はランタンの光を消して眠ることにした。自分から消せば起きれるということに気がついたから。
あとはあまりに暗闇を避けたから暗闇を照らすことがなくなって、黒霊(こくれい)という化け物が生まれた。暗闇の中から出てきた影のような見た目。見つけたら瞬時にランタンの光で照らして消すようにして我々は生きのびた_
こうして我々灯輝族は今まで続いたのだ。〟
灯花「はい、どうだったかしら?」
子供たちは静かにしていた。
今がちょうどはしゃぐ年頃のはずなのに。相変わらずこの話が好きなのだな、と理解すれば微笑む。
灯花「さぁ、お話を聞けた良い子は母様たちのお手伝いをしてきなさい?」
そういうとみんなはバラけて、それぞれの母親の場所へ向かった。
私は輝の元に向かった。
朝日が昇る前に輝には文字を教えなくてはならないから。
輝は歳は同じなものの勉強に関してはとても弱い。しかし、これは輝のせいではない。
紛れもなく、幼少期輝を部屋に閉じ込めたあの馬鹿奴隷商人と奴隷商人に輝を売った馬鹿親共のせい。
_嗚呼、なんのことだか知りたいって?
あなた達は知らなくていい。
__________
輝「ッ!!とーか!!!」
見えないしっぽをブンブンと振るようにこちらへ近付く輝。
そんな輝の頭を撫でて、手を優しく握り机へ連れていく。
抵抗せずに目を輝かせながらついてくる輝を椅子に座らせ、ぱさりと1枚のプリントを取り出す。
灯花「ほら、光文字の勉強始めましょう?」
光文字はそちらの世界で言うと…まぁ、ひらがなみたいな扱い。
部屋に閉じ込められてたから文字も何も知らない。そんな輝に勉強を教える係が私。
私は輝のことが好きだし、いつも楽しく教えている。それに輝は頭がいい子なんだと思う。
言えばすぐやれるようになるし、工夫の仕方も普通の工夫とは違う、私たち凡人から見れば斜め上の工夫。
それさえもいとも簡単に考えれば成功させる。
本当に、親があいつらじゃなければどれだけこの子は_
でも復讐はこの子自身がもうやり遂げてる。村のみんなは化け物と恐れるけど、あいつらの方がよっぽど化け物。
ペンを輝に渡しながら、心の中であいつらを恨んだ。
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はい 、 まぁ 一寸 は 輝 ちゃん の 過去 気になって くれた と 信じて
次回 は 過去編 書きます ~~