「なぁ、なんで俺らの目って黄緑なん?」
そんな声が響く暗い路地裏
?「なんでだろうね〜」
マイペースな彼は相変わらずだった
「嫌や、こんな色、なんでなん?」
1度出てしまえば歯止めが効かず続けて出てきた言葉
?「そうだね、でも、俺は嫌いじゃないよ」
「え?」
思ってもみない答えに思わず彼の方を見た
?「ねぇ、ゾムさん俺さ国を作るよ」
「急にどうしたん?」
彼からそんな言葉が出てくるとは思えなかった
?「差別がない、みんな自由な国を作る、、、だから」
風が吹く
彼の言葉を攫うように
彼はどんな顔だったか
どんな声だったのか
名前はなんだったのか
この続きはなんて言ったのか
今では覚えていない
彼が突如姿を消したあの日から
俺は、彼を忘れるためにこの国から逃げ出した
『別れは突然に再会は約束の元に』開幕